令和4年(2022)第1節 在宅患者診療・指導料

 通知
1 保険医療機関は、同一の患者について、区分番号「C000」往診料、区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)、区分番号「C001-2」在宅患者訪問診療料(Ⅱ)、区分番号「C005」在宅患者訪問看護・指導料、区分番号「C005-1-2」同一建物居住者訪問看護・指導料、区分番号「C006」在宅患者訪問リハビリテーション指導管理料、区分番号「C008」在宅患者訪問薬剤管理指導料、区分番号「C009」在宅患者訪問栄養食事指導料又は区分番号「I012」精神科訪問看護・指導料(以下この部において「訪問診療料等」という。)のうち、いずれか1つを算定した日においては、他のものを算定できない。

ただし、在宅患者訪問診療等を行った後、患者の病状の急変等により、往診を行った場合の往診料の算定については、この限りではない。

2 一の保険医療機関が訪問診療料等のいずれか1つを算定した日については、当該保険医療機関と特別の関係にある他の保険医療機関は訪問診療料等を算定できない。

ただし、訪問診療等を行った後、患者の病状の急変等により、往診を行った場合の往診料の算定については、この限りではない。

3 保険医療機関と特別の関係にある訪問看護ステーションが、当該保険医療機関の医師から訪問看護指示書の交付を受けた患者について、訪問看護療養費を算定した日においては、当該保険医療機関は訪問診療料等を算定できない。

ただし、当該訪問看護を行った後、患者の病状の急変等により、往診を行った場合の往診料の算定については、この限りではない。また、区分番号「I016」精神科在宅患者支援管理料の「1」を算定する保険医療機関と連携する訪問看護ステーションのそれぞれが、同一日に訪問看護を実施した場合における精神科訪問看護・指導料(作業療法士又は精神保健福祉士による場合に限る。)及び精神科訪問看護基本療養費の算定については、この限りでない。

4 在宅療養支援診療所とは、地域における患者の在宅療養の提供に主たる責任を有するものであり、患者からの連絡を一元的に当該診療所で受けるとともに、患者の診療情報を集約する等の機能を果たす必要があること。このため、緊急時の連絡体制及び24時間往診できる体制等を確保しなければならない。なお、当該診療所が他の保険医療機関(特別の関係にあるものを含む。)又は訪問看護ステーション(特別の関係にあるものを含む。)(以下この部において「連携保険医療機関等」という。)と連携する場合には、連携保険医療機関等の保険医又は看護師等との診療情報の共有に際し、当該患者の診療情報の提供を行った場合、これに係る費用は各所定点数に含まれ別に算定できない。

5 連携保険医療機関等の保険医又は看護師等であって、在宅療養支援診療所の保険医の指示により、緊急の往診又は訪問看護を行うものは、患者の診療情報について、あらかじめ在宅療養支援診療所の保険医から提供を受け、緊急時に十分活用できる体制にて保管する必要があること。また、当該緊急の往診又は訪問看護の後には、診療内容等の要点を診療録等に記載するとともに、在宅療養支援診療所の保険医が患者の診療情報を集約して管理できるよう、速やかに在宅療養支援診療所の保険医に対し、診療情報の提供を行うこと。なお、在宅療養支援診療所の保険医に対し、連携保険医療機関等から当該患者の診療情報の提供を行った場合の費用は、各所定点数に含まれ別に算定できない。

6 当該患者の病状急変時等に、連携保険医療機関等の保険医又は看護師等が往診又は訪問看護を行った場合には、区分番号「A000」初診料、区分番号「A001」再診料、区分番号「C000」往診料又は区分番号「C005」在宅患者訪問看護・指導料は往診等を行った保険医又は看護師等の属する保険医療機関において算定する。

7 連携保険医療機関等が、在宅療養支援診療所の保険医の指示により往診又は訪問看護を行った場合は、診療報酬明細書の摘要欄に連携する在宅療養支援診療所の名称及び支援と記載すること。

目次

C000 往診料 720点

注1 別に厚生労働大臣が定める時間において入院中の患者以外の患者に対して診療に従事している場合に緊急に行う往診、夜間(深夜を除く。)又は休日の往診、深夜の往診を行った場合には、在宅療養支援診療所、在宅療養支援病院(地域において在宅療養を提供する診療所がないことにより、当該地域における退院後の患者に対する在宅療養の提供に主たる責任を有する病院であって、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出たものをいう。以下この表において同じ。)等の区分に従い、次に掲げる点数を、それぞれ所定点数に加算する。

イ 在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院であって別に厚生労働大臣が定めるものの保険医が行う場合

(1) 病床を有する場合

① 緊急往診加算 850点

② 夜間・休日往診加算 1,700点

③ 深夜往診加算 2,700点

(2) 病床を有しない場合

① 緊急往診加算 750点

② 夜間・休日往診加算 1,500点

③ 深夜往診加算 2,500点

ロ 在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院(イに規定するものを除く。)の保険医が行う場合

(1) 緊急往診加算 650点

(2) 夜間・休日往診加算 1,300点

(3) 深夜往診加算 2,300点

ハ イからロまでに掲げるもの以外の保険医療機関の保険医が行う場合

(1) 緊急往診加算 325点

(2) 夜間・休日往診加算 650点

(3) 深夜往診加算 1,300点

2 患家における診療時間が1時間を超えた場合は、患家診療時間加算として、30分又はその端数を増すごとに、100点を所定点数に加算する。

3 患家において死亡診断を行った場合は、死亡診断加算として、200点を所定点数に加算する。

4 保険医療機関の所在地と患家の所在地との距離が16キロメートルを超えた場合又は海路による往診を行った場合で、特殊の事情があったときの往診料は、別に厚生労働大臣が定めるところにより算定する。

5 往診に要した交通費は、患家の負担とする。

6 注1については、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合するものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関の保険医が行った場合は、当該基準に掲げる区分に従い、在宅緩和ケア充実診療所・病院加算、在宅療養実績加算1又は在宅療養実績加算2として、100点、75点又は50点を、それぞれ更に所定点数に加算する。

 通知
(1) 往診料は、患者又は家族等患者の看護等に当たる者が、保険医療機関に対し電話等で直接往診を求め、当該保険医療機関の医師が往診の必要性を認めた場合に、可及的速やかに患家に赴き診療を行った場合に算定できるものであり、定期的ないし計画的に患家又は他の保険医療機関に赴いて診療を行った場合には算定できない。

(2) 緊急往診加算は、保険医療機関において、標榜時間内であって、入院中の患者以外の患者に対して診療に従事している時に、患者又は現にその看護に当たっている者から緊急に求められて往診を行った場合に算定する。

(3) 「注1」に規定する「別に厚生労働大臣が定める時間」とは、保険医療機関において専ら診療に従事している時間であって、概ね午前8時から午後1時までの間とする。

(4) 「注1」における緊急に行う往診とは、患者又は現にその看護に当たっている者からの訴えにより、速やかに往診しなければならないと判断した場合をいい、具体的には、往診の結果、急性心筋梗塞、脳血管障害、急性腹症等が予想される場合(15歳未満の小児(児童福祉法第6条の2第3項に規定する小児慢性特定疾病医療支援の対象である場合は、20歳未満の者)については、これに加えて、低体温、けいれん、意識障害、急性呼吸不全等が予想される場合)をいう。また、医学的に終末期であると考えられる患者(当該保険医療機関又は当該保険医療機関と連携する保険医療機関が訪問診療を提供している患者に限る。)に対して往診した場合にも緊急往診加算を算定できる。

(5) 「注1」における所定点数とは、往診料に「注2」及び「注4」における加算点数を合算した点数をいう。

(6) 夜間(深夜を除く。)とは午後6時から午前8時までとし、深夜の取扱いについては、午後10時から午前6時までとする。ただし、これらの時間帯が標榜時間に含まれる場合、夜間・休日往診加算及び深夜往診加算は算定できない。

(7) 休日とは、日曜日及び国民の祝日に関する法律第3条に規定する休日をいう。なお、1月2日及び3日並びに12月29日、30日及び31日は、休日として取り扱う。

(8) 「注1のイ」に規定する「在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院であって別に厚生労働大臣が定めるもの」とは、「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」の第9在宅療養支援診療所の施設基準の1の(1)及び(2)に規定する在宅療養支援診療所、第14の2在宅療養支援病院の施設基準の1の(1)及び(2)に規定する在宅療養支援病院である。

「注1のイの(1)」に規定する「病床を有する場合」、「注1のイの(2)」に規定する「病床を有しない場合」とは、同通知の第9在宅療養支援診療所の施設基準の2、第14の2在宅療養支援病院の施設基準の2の規定による。

(9) 「注2」における診療時間とは、実際に診療に当たっている時間をいう。交通機関の都合その他診療の必要以外の事由によって患家に滞在又は宿泊した場合においては、その患家滞在の時間については、診療時間に算入しない。

(10) 同一の患家又は有料老人ホーム等であって、その形態から当該ホーム全体を同一の患家とみなすことが適当であるものにおいて、2人以上の患者を診療した場合は、2人目以降の患者については往診料を算定せず、区分番号「A000」初診料又は区分番号「A001」再診料若しくは区分番号「A002」外来診療料及び第2章特掲診療料のみを算定する。この場合において、2人目以降のそれぞれの患者の診療に要した時間が1時間を超えた場合は、その旨を診療報酬明細書の摘要欄に記載し、往診料の「注2」に規定する加算を算定する。

(11) 往診又は訪問診療を行った後に、患者又はその家族等が単に薬剤を取りに医療機関に来た場合は、再診料又は外来診療料は算定できない。

(12) 「注3」に規定する加算は、患者が在宅で死亡した場合であって、死亡日に往診を行い、死亡診断を行った場合に算定する。

(13) 保険医療機関の所在地と患家の所在地との距離が16キロメートルを超える往診については、当該保険医療機関からの往診を必要とする絶対的な理由がある場合に認められるものであって、この場合の往診料の算定については、16キロメートル以内の場合と同様、本区分及び「注1」、「注2」、「注3」、「注6」により算定する。この絶対的に必要であるという根拠がなく、特に患家の希望により16キロメートルを超える往診をした場合の往診料は保険診療としては算定が認められないことから、患者負担とする。この場合において、「保険医療機関の所在地と患家の所在地との距離が16キロメートルを超えた場合」とは、当該保険医療機関を中心とする半径16キロメートルの圏域の外側に患家が所在する場合をいう。

(14) (13)にかかわらず、往診距離が片道16キロメートルを超えて又は海路によりアの適用地域に往診した場合であって、イの各号の一に該当する特殊の事情があったときの往診料は、ウの算定方法によって算定する。

ア 適用地域

次の各号の一に該当する地域であって、イに掲げる特殊の事情のいずれかが一般的に存するものについて、地方厚生(支)局長が厚生労働大臣の承認を得て指定した地域とする。

なお、指定地域が指定要件を欠くに至ったときは、当局に内議のうえ、速やかに地域の指定を取り消すものとする。

ⅰ 医療機関のない島の地域又は通例路程の大部分を海路による以外に往診することが困難な事情にある地域であって医療機関のないもの(以下「1号地域」という。地域の単位は、原則として、島、部落又は小字とする。)。

ⅱ 1号地域以外の地域であって、最寄りの医療機関からの往診距離が片道16キロメートルを超えるもの(以下「2号地域」という。地域の単位は、原則として、部落又は小字とする。)。

イ 特殊の事情

ⅰ 定期に航行する船舶がないか、又は定期に航行する船舶があっても航行回数がきわめて少ないか、若しくは航行に長時間を要すること。

ⅱ 海上の状態や気象条件がきわめて悪いため、又は航路に暗礁が散在するため、若しくは流氷等のため航行に危険が伴うこと。

ⅲ 冬期積雪の期間通常の車両の運行が不能のため往診に相当長時間を要する事情にあること、又は道路事情がきわめて悪く、相当の路程を徒歩によらなければならないため、往診に相当長時間を要する事情にあること。

ウ 算定方法

往診料の項に定める算定方法に準じて算定した点数(720点に「注1」、「注2」、「注3」又は「注6」による点数を加算した点数)に、次の点数(1号地域については次のⅰの(イ)及び(ロ)により算出した点数、2号地域については、次のⅱにより算出した点数)を加算する。

ⅰ 1号地域に対する往診の場合

(イ) 波浪時(波浪注意報の出ていたとき又は波浪により通常の航海時間の概ね1.5倍以上を要したときとする。)であった海路につき海路距離が片道1キロメートル又はその端数を増すごとに所定点数に「注2」に規定する点数の100分の150を加算した点数(往復の場合は100分の200、片道の場合は100分の100とする。)。

(ロ) 適用地域における往診に必要とした滞在時間(島に上陸したときから離島するまでの時間)については30分又はその端数を増すごとに100点を加算する方法で算出した点数の100分の200に相当する点数。

ⅱ 2号地域に対する往診の場合

往診のため保険医が当該保険医療機関を出発してから帰院するまでの往診時間について、30分又はその端数を増すごとに100点を加算する方法で算出した点数の100分の300に相当する点数。

(15) 保険医療機関の所在地と患家の所在地との距離が16キロメートル以上の地域に居住する保険医に対して在宅での療養を行う患者の診療を担う保険医が往診による対診を求めることができるのは、患家の所在地から半径16キロメートル以内に患家の求める診療に専門的に対応できる保険医療機関が存在しない場合や、患家の求める診療に専門的に対応できる保険医療機関が存在していても当該保険医療機関が往診等を行っていない場合などのやむを得ない絶対的理由のある場合に限られるものである。

(16) 「注5」に規定する交通費は実費とする。

(17) 交通費には自家用車による費用を含む。

(18) 自転車、スクーター等の費用は往診料に含まれているので前項は適用されず、したがって「注5」に規定する患家の負担となる交通費には該当しない。

(19) 往診を求められて患家へ赴いたが、既に他医に受診していたため、診察を行わないで帰った場合の往診料は、療養の給付の対象としない扱いとする。したがって患者負担とする。

(20) 特定の被保険者の求めに応ずるのではなく、保険診療を行う目的をもって定期又は不定期に事業所へ赴き、被保険者(患者)を診療する場合は、往診料として取り扱うことは認められない。

(21) 複数事業所の衛生管理医をしている保険医が、衛生管理医として毎日又は定期的に事業所に赴いた(巡回)際、当該事業所において常態として診療を行う場合は、(20)と同様である。

(22) 同一保険医が2か所の保険医療機関を開設している場合の往診料は、往診の依頼を受けた医療機関を起点とするのではなく、当該保険医が患家に赴くために出発した保険医療機関から患家までの距離により算定する。

(23) 定期的又は計画的に行われる対診の場合は往診料を算定できない。

C001 在宅患者訪問診療料(Ⅰ)(1日につき)

1 在宅患者訪問診療料1

イ 同一建物居住者以外の場合 888点

ロ 同一建物居住者の場合 213点

2 在宅患者訪問診療料2

イ 同一建物居住者以外の場合 884点

ロ 同一建物居住者の場合 187点

注1 1については、在宅で療養を行っている患者であって通院が困難なものに対して、当該患者の同意を得て、計画的な医学管理の下に定期的に訪問して診療を行った場合(区分番号A000に掲げる初診料を算定する初診の日に訪問して診療を行った場合及び有料老人ホームその他これに準ずる施設(以下この区分番号及び区分番号C001-2において「有料老人ホーム等」という。)に併設される保険医療機関が、当該有料老人ホーム等に入居している患者に対して行った場合を除く。)に、当該患者が同一建物居住者(当該患者と同一の建物に居住する他の患者に対して当該保険医療機関が同一日に訪問診療を行う場合の当該患者をいう。以下この区分番号において同じ。)以外である場合はイを、当該患者が同一建物居住者である場合はロを、それぞれ、当該患者1人につき週3回(同一の患者について、イ及びロを併せて算定する場合において同じ。)に限り(別に厚生労働大臣が定める疾病等の患者に対する場合を除く。)算定する。この場合において、区分番号A001に掲げる再診料、区分番号A002に掲げる外来診療料又は区分番号C000に掲げる往診料は、算定しない。

2 2については、区分番号C002に掲げる在宅時医学総合管理料、区分番号C002-2に掲げる施設入居時等医学総合管理料又は区分番号C003に掲げる在宅がん医療総合診療料の算定要件を満たす他の保険医療機関の求めに応じ、当該他の保険医療機関から紹介された患者に対して、当該患者の同意を得て、計画的な医学管理の下に訪問して診療を行った場合(有料老人ホーム等に併設される保険医療機関が、当該有料老人ホーム等に入居している患者に対して行った場合を除く。)に、当該患者が同一建物居住者以外である場合はイを、当該患者が同一建物居住者である場合はロを、当該患者1人につき、訪問診療を開始した日の属する月から起算して6月(別に厚生労働大臣が定める疾病等の患者に対する場合を除く。)を限度として、月1回に限り算定する。この場合において、区分番号A000に掲げる初診料、区分番号A001に掲げる再診料、区分番号A002に掲げる外来診療料又は区分番号C000に掲げる往診料は、算定しない。

3 1について、保険医療機関が、診療に基づき、患者の急性増悪等により一時的に頻回の訪問診療を行う必要性を認め、計画的な医学的管理の下に、在宅での療養を行っている患者であって通院が困難なものに対して訪問診療を行った場合は、注1の規定にかかわらず、1月に1回に限り、当該診療の日から14日以内に行った訪問診療については14日を限度として算定する。

4 6歳未満の乳幼児に対して訪問診療を行った場合には、乳幼児加算として、400点を所定点数に加算する。

5 患家における診療時間が1時間を超えた場合は、患家診療時間加算として、30分又はその端数を増すごとに、100点を所定点数に加算する。

6 在宅で死亡した患者(往診又は訪問診療を行った後、24時間以内に在宅以外で死亡した患者を含む。)に対してその死亡日及び死亡日前14日以内に、2回以上の往診又は訪問診療を実施した場合(1を算定する場合に限る。)には、当該患者に係る区分等に従い、在宅ターミナルケア加算として、次に掲げる点数を、それぞれ所定点数に加算する。ただし、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合するものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関が行った場合は、当該基準に掲げる区分に従い、在宅緩和ケア充実診療所・病院加算、在宅療養実績加算1又は在宅療養実績加算2として、それぞれ1,000点、750点又は500点を、がん患者に対して酸素療法を行っていた場合は酸素療法加算として2,000点を更に所定点数に加算する。

イ 有料老人ホーム等に入居する患者以外の患者

(1) 在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院であって別に厚生労働大臣が定めるものの場合

① 病床を有する場合 6,500点

② 病床を有しない場合 5,500点

(2) 在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院((1)に規定するものを除く。)の場合 4,500点

(3) (1)及び(2)に掲げるもの以外の場合 3,500点

ロ 有料老人ホーム等に入居する患者

(1) 在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院であって別に厚生労働大臣が定めるものの場合

① 病床を有する場合 6,500点

② 病床を有しない場合 5,500点

(2) 在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院((1)に規定するものを除く。)の場合 4,500点

(3) (1)及び(2)に掲げるもの以外の場合 3,500点

7 往診又は訪問診療を行い、在宅で患者を看取った場合(1を算定する場合に限る。)には、看取り加算として、3,000点を所定点数に加算する。

8 死亡診断を行った場合(1を算定する場合に限る。)には、死亡診断加算として、200点を所定点数に加算する。ただし、注7に規定する加算を算定する場合は、算定できない。

9 保険医療機関の所在地と患家の所在地との距離が16キロメートルを超えた場合又は海路による訪問診療を行った場合で、特殊の事情があったときの在宅患者訪問診療料(Ⅰ)は、別に厚生労働大臣が定めるところによって算定する。

10 往診料を算定する往診の日の翌日までに行った訪問診療(在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院の保険医が行ったものを除く。)の費用は算定しない。

11 訪問診療に要した交通費は、患家の負担とする。

 通知
(1) 在宅患者訪問診療料(Ⅰ)は、在宅での療養を行っている患者であって、疾病、傷病のために通院による療養が困難な者に対して、患者の入居する有料老人ホーム等に併設される保険医療機関以外の保険医療機関が定期的に訪問して診療を行った場合の評価であり、継続的な診療の必要のない者や通院が可能な者に対して安易に算定してはならない。例えば、少なくとも独歩で家族・介助者等の助けを借りずに通院ができる者などは、通院は容易であると考えられるため、在宅患者訪問診療料(Ⅰ)は算定できない。なお、訪問診療を行っておらず外来受診が可能な患者には、外来において区分番号「A001」再診料の「注12」地域包括診療加算又は区分番号「B001-2-9」地域包括診療料が算定可能である。

(2) 在宅での療養を行っている患者とは、保険医療機関、介護老人保健施設又は介護医療院で療養を行っている患者以外の患者をいうこと。

ただし、「要介護被保険者等である患者について療養に要する費用の額を算定できる場合」(平成20年厚生労働省告示第128号)、「特別養護老人ホーム等における療養の給付の取扱いについて」(平成18年3月31日保医発第0331002号)等(以下「給付調整告示等」という。)に規定する場合を除き、医師の配置が義務づけられている施設に入所している患者については算定の対象としない。

(3) 「在宅患者訪問診療料(Ⅰ)」の「同一建物居住者の場合」は、同一建物居住者に対して保険医療機関の保険医が同一日に訪問診療を行う場合に、患者1人につき所定点数を算定する。同一建物居住者とは、基本的には、建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第1号に掲げる建築物に居住する複数の者(往診を実施した患者、末期の悪性腫瘍と診断した後に訪問診療を行い始めた日から60日以内の患者、又は死亡日からさかのぼって30日以内の患者を除く。)のことをいう。

(4) 保険医療機関の保険医が、同一建物に居住する当該患者1人のみに対し訪問診療を行う場合は、「同一建物居住者以外の場合」の所定点数を算定する。

(5) 同居する同一世帯の複数の患者に対して診察をした場合など、同一の患家において2人以上の患者を診療した場合には、(3)の規定にかかわらず、1人目は、「同一建物居住者以外の場合」を算定し、2人目以降の患者については、区分番号「A000」初診料又は区分番号「A001」再診料若しくは区分番号「A002」外来診療料及び第2章特掲診療料のみを算定する。この場合において、2人目の患者の診療に要した時間が1時間を超えた場合は、その旨を診療報酬明細書の摘要欄に記載し、在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の「注5」に規定する加算を算定する。

(6) 「1」は、1人の患者に対して1つの保険医療機関の保険医の指導管理の下に継続的に行われる訪問診療について、1日につき1回に限り算定するが、区分番号「A000」初診料を算定した初診の日には算定できない。

ただし、区分番号「C108-2」在宅悪性腫瘍患者共同指導管理料を算定する場合に限り、1人の患者に対して2つの保険医療機関の保険医が、1日につきそれぞれ1回に限り算定できる。なお、この場合においても、区分番号「A000」初診料を算定した初診の日には算定できない。

(7) 「2」は、当該患者の同意を得て、計画的な医学管理のもと、主治医として定期的に訪問診療を行っている保険医が属する他の保険医療機関の求めを受けて、当該他の保険医療機関が診療を求めた傷病に対し訪問診療を行った場合に、求めがあった日を含む月から6月を限度として算定できる。ただし、当該他の保険医療機関の求めに応じ、既に訪問診療を行った患者と同一の患者について、当該他の保険医療機関との間で情報共有し、主治医である保険医がその診療状況を把握した上で、医学的に必要と判断し、以下に該当する診療の求めが新たにあった場合には、6月を超えて算定できる。また、この場合において、診療報酬明細書の摘要欄に、継続的な訪問診療の必要性について記載すること。

ア その診療科の医師でなければ困難な診療

イ 既に診療した傷病やその関連疾患とは明らかに異なる傷病に対する診療

(8) (7)の前段の規定にかかわらず、別に厚生労働大臣が定める疾病等の患者については、6月を超えて算定することも差し支えない。この場合において、診療を求めた当該他の保険医療機関に対し、概ね6月ごとに診療の状況を情報提供するとともに、診療報酬明細書の摘要欄に、別に厚生労働大臣が定める疾病等の患者のいずれに該当するかを記載すること。

【厚生労働大臣が定める疾病等の患者】

末期の悪性腫瘍、多発性硬化症、重症筋無力症、スモン、筋萎縮性側索硬化症、脊髄小脳変性症、ハンチントン病、進行性筋ジストロフィー症、パーキンソン病関連疾患(進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、パーキンソン病(ホーエン・ヤールの重症度分類がステージ3以上かつ生活機能障害度がⅡ度又はⅢ度のものに限る。))、多系統萎縮症(線条体黒質変性症、オリーブ橋小脳萎縮症、シャイ・ドレーガー症候群)、プリオン病、亜急性硬化性全脳炎、ライソゾーム病、副腎白質ジストロフィー、脊髄性筋萎縮症、球脊髄性筋萎縮症、慢性炎症性脱髄性多発神経炎、後天性免疫不全症候群若しくは頸髄損傷の患者又は人工呼吸器を使用している状態の患者

(9) 「1」の算定については週3回を限度とするが、(8)に規定する厚生労働大臣が定める疾病等の患者についてはこの限りでない。

(10) 「1」について、診療に基づき患者の病状の急性増悪、終末期等により一時的に週4回以上の頻回な訪問診療の必要を認め、当該患者の病状に基づいた訪問診療の計画を定め、当該計画に基づいて患家を定期的に訪問し、診療を行った場合には、

ア 当該訪問診療が必要な旨

イ 当該訪問診療の必要を認めた日

ウ 当該訪問診療を行った日

を診療報酬明細書に付記することにより、1月に1回に限り、当該診療を行った日から14日以内について14日を限度として算定することができる。

(11) 定期的・計画的な訪問診療を行っている期間における緊急の場合の往診の費用の算定については、在宅患者訪問診療料(Ⅰ)は算定せず、往診料及び再診料又は外来診療料を算定する。ただし、当該緊急往診を必要とした症状が治まったことを在宅での療養を行っている患者の療養を担う保険医が判断した以降の定期的訪問診療については、在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の算定対象とする。

(12) 訪問診療を実施する場合には、以下の要件を満たすこと。

① 当該患者又はその家族等の署名付の訪問診療に係る同意書を作成した上で診療録に添付すること。

② 訪問診療の計画及び診療内容の要点を診療録に記載すること。「2」を算定する場合には、主として診療を行う医師である保険医が所属する他の保険医療機関が診療を求めた傷病も記載すること。

③ 訪問診療を行った日における当該医師の当該在宅患者に対する診療時間(開始時刻及び終了時刻)及び診療場所について、診療録に記載すること。

(13) 「注4」に規定する乳幼児加算は、6歳未満の乳幼児に対して訪問診療を実施した場合に、1日につき1回に限り算定できるものとする。

(14) 「注6」に規定する在宅ターミナルケア加算は、死亡日及び死亡日前14日以内の計15日間に2回以上往診又は訪問診療を行った患者が、在宅で死亡した場合(往診又は訪問診療を行った後、24時間以内に在宅以外で死亡した場合を含む。)に算定する。この場合、診療内容の要点等を診療録に記載すること。また、ターミナルケアの実施については、厚生労働省「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」等の内容を踏まえ、患者本人及びその家族等と話し合いを行い、患者本人の意思決定を基本に、他の関係者との連携の上対応すること。

(15) 「注6のイの(1)」に規定する「在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院であって別に厚生労働大臣が定めるもの」とは、「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」の第9在宅療養支援診療所の施設基準の1の(1)及び(2)に規定する在宅療養支援診療所、第14の2在宅療養支援病院の施設基準の1の(1)及び(2)に規定する在宅療養支援病院である。

「注6のイの(1)の①」に規定する「病床を有する場合」、「注6のイの(1)の②」に規定する「病床を有しない場合」とは、同通知の第9在宅療養支援診療所の施設基準の2の(1)及び(2)、第14の2在宅療養支援病院の施設基準の2の(1)の規定による。「注6のロ」についても、この例によること。

(16) 「注6のイ」及び「注6のロ」に規定する有料老人ホーム等に入居する患者とは、以下のいずれかに該当する患者をいう。

ア 区分番号「C002-2」施設入居時等医学総合管理料の(3)において施設入居時等医学総合管理料の算定患者とされている患者

イ 障害者総合支援法に規定する障害福祉サービスを行う施設及び事業所又は福祉ホームに入居する患者

ウ 介護保険法第8条第19項に規定する小規模多機能型居宅介護又は同法第8条第23項に規定する複合型サービスにおける宿泊サービスを利用中の患者

(17) 「注6」に規定する酸素療法加算は、悪性腫瘍と診断されている患者に対し、死亡した月において、在宅酸素療法を行った場合に算定する。在宅酸素療法を指示した医師は、在宅酸素療法のための酸素投与方法(使用機器、ガス流量、吸入時間等)、緊急時連絡方法等を装置に掲示すると同時に、夜間も含めた緊急時の対処法について、患者に説明を行うこと。酸素療法加算を算定した月については、区分番号「C103」在宅酸素療法指導管理料、区分番号「C107」在宅人工呼吸指導管理料、区分番号「C157」酸素ボンベ加算、区分番号「C158」酸素濃縮装置加算、区分番号「C159」液化酸素装置加算、区分番号「C164」人工呼吸器加算、区分番号「J018」喀痰吸引、区分番号「J018-3」干渉低周波去痰器による喀痰排出、区分番号「J024」酸素吸入、区分番号「J024-2」突発性難聴に対する酸素療法、区分番号「J025」酸素テント、区分番号「J026」間歇的陽圧吸入法、区分番号「J026-2」鼻マスク式補助換気法、区分番号「J026-3」体外式陰圧人工呼吸器治療及び区分番号「J045」人工呼吸は算定できない。

(18) 「注7」に規定する看取り加算は、事前に当該患者又はその家族等に対して、療養上の不安等を解消するために充分な説明と同意を行った上で、死亡日に往診又は訪問診療を行い、当該患者を患家で看取った場合に算定する。この場合、診療内容の要点等を当該患者の診療録に記載すること。

(19) 「注8」に規定する加算は、在宅での療養を行っている患者が在宅で死亡した場合であって、死亡日に往診又は訪問診療を行い、死亡診断を行った場合に算定する。ただし、「注7」に規定する加算には、死亡診断に係る費用が含まれており、「注8」に規定する加算は別に算定できない。以下の要件を満たしている場合であって、「情報通信機器(ICT)を利用した死亡診断等ガイドライン(平成29年9月厚生労働省)」に基づき、ICTを利用した看護師との連携による死亡診断を行う場合には、往診又は訪問診療の際に死亡診断を行っていない場合でも、死亡診断加算のみを算定可能である。この場合、診療報酬明細書の摘要欄に、ICTを利用した看護師との連携による死亡診断を行った旨を記載すること。

ア 当該患者に対して定期的・計画的な訪問診療を行っていたこと。

イ 正当な理由のために、医師が直接対面での死亡診断等を行うまでに12時間以上を要することが見込まれる状況であること。

ウ 特掲診療料の施設基準等の第四の四の三の三に規定する地域に居住している患者であって、連携する他の保険医療機関において区分番号「C005」在宅患者訪問看護・指導料の在宅ターミナルケア加算若しくは「C005-1-2」同一建物居住者訪問看護・指導料の同一建物居住者ターミナルケア加算又は連携する訪問看護ステーションにおいて訪問看護ターミナルケア療養費を算定していること。

(20) 患家における診療時間が1時間を超える場合の加算の算定方法、保険医療機関の所在地と患家の所在地との距離が16キロメートルを超えた場合又は海路による訪問診療を行った場合であって特殊な事情があった場合の在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の算定方法及び訪問診療に要した交通費の取扱いは、往診料における取扱いの例による。

(21) 往診の日又はその翌日に行う訪問診療の費用については、算定できない。ただし、在宅療養支援診療所若しくは在宅療養支援診療所と連携する保険医療機関(特別の関係にある保険医療機関を含む。)又は在宅療養支援病院の保険医が、往診及び訪問看護により24時間対応できる体制を確保し、在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院の連絡担当者の氏名、連絡先電話番号等、担当日、緊急時の注意事項等並びに往診担当医及び訪問看護担当者の氏名等について、文書により提供している患者に対して、往診を行った場合はこの限りではない。

(22) 「注11」に規定する交通費は実費とする。

C001-2 在宅患者訪問診療料(Ⅱ)(1日につき) 150点

注1 有料老人ホーム等に併設される保険医療機関が、当該施設に入居している患者に対して、次のいずれかに該当する訪問診療を行った場合に算定する。この場合において、区分番号A000に掲げる初診料、区分番号A001に掲げる再診料、区分番号A002に掲げる外来診療料又は区分番号C000に掲げる往診料は、算定しない。

イ 当該保険医療機関が、区分番号C002に掲げる在宅時医学総合管理料又は区分番号C002-2に掲げる施設入居時等医学総合管理料の算定要件を満たす保険医療機関として、当該患者の同意を得て、計画的な医学管理の下に定期的に訪問して診療を行った場合(区分番号A000に掲げる初診料を算定する初診の日に訪問して診療を行った場合を除く。)

ロ 区分番号C002に掲げる在宅時医学総合管理料、区分番号C002-2に掲げる施設入居時等医学総合管理料又は区分番号C003に掲げる在宅がん医療総合診療料の算定要件を満たす他の保険医療機関の求めに応じ、当該他の保険医療機関から紹介された患者に対して、当該患者の同意を得て、計画的な医学管理の下に訪問して診療を行った場合

2 注1のイの場合については、当該患者1人につき週3回(別に厚生労働大臣が定める疾病等の患者に対する場合を除く。)に限り算定する。

3 注1のロの場合については、当該患者1人につき訪問診療を開始した日の属する月から起算して6月(別に厚生労働大臣が定める疾病等の患者に対する場合を除く。)を限度として、月1回に限り算定する。

4 注1のイの場合について、保険医療機関が、診療に基づき、患者の急性増悪等により一時的に頻回の訪問診療を行う必要性を認め、計画的な医学管理の下に、訪問診療を行った場合は、注2の規定にかかわらず、1月に1回に限り、当該診療の日から14日以内に行った訪問診療については14日を限度として算定する。

5 患者の居住する有料老人ホーム等で死亡した患者(往診又は訪問診療を行った後、24時間以内に当該有料老人ホーム等以外で死亡した患者を含む。)に対してその死亡日及び死亡日前14日以内に、2回以上の往診又は訪問診療を実施した場合(注1のイの場合に限る。)には、在宅ターミナルケア加算として、次に掲げる点数を、それぞれ所定点数に加算する。ただし、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合するものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関が行った場合は、当該基準に掲げる区分に従い、在宅緩和ケア充実診療所・病院加算、在宅療養実績加算1又は在宅療養実績加算2として、それぞれ1,000点、750点又は 500点を、がん患者に対して酸素療法を行っていた場合は酸素療法加算として2,000点を、更に所定点数に加算する。

イ 在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院であって別に厚生労働大臣が定めるものの場合

(1) 病床を有する場合 6,200点

(2) 病床を有しない場合 5,200点

ロ 在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院(イに規定するものを除く。)の場合 4,200点

ハ イ及びロに掲げるもの以外の場合 3,200点

6 区分番号C001の注4、注5、注7、注8及び注10の規定は、在宅患者訪問診療料(Ⅱ)について準用する。この場合において、同注7中「在宅」とあるのは「患者の入居する有料老人ホーム等」と、「1を算定する場合」とあるのは「注1のイの場合」と、同注8中「1を算定する場合」とあるのは「注1のイの場合」と、「注7に規定する加算」とあるのは「注6において準用するC001の注7に規定する加算」と読み替えるものとする。
 通知
(1) 在宅患者訪問診療料(Ⅱ)は、在宅での療養を行っている患者であって、疾病、傷病のために通院による療養が困難な者に対して、患者の入居する有料老人ホーム等に併設される保険医療機関が定期的に訪問して診療を行った場合の評価であり、継続的な診療の必要のない者や通院が可能な者に対して安易に算定してはならない。例えば、少なくとも独歩で家族又は介助者等の助けを借りずに通院ができる者などは、通院は容易であると考えられるため、在宅患者訪問診療料(Ⅱ)は算定できない。なお、訪問診療を行っておらず外来受診が可能な患者には、外来において区分番号「A001」再診料の「注12」地域包括診療加算又は区分番号「B001-2-9」地域包括診療料が算定可能である。

(2) 有料老人ホーム等に入居している患者とは、以下のいずれかに該当する患者をいう。

ア 区分番号「C002-2」施設入居時等医学総合管理料の(3)において施設入居時等医学総合管理料の算定患者とされている患者

イ 障害者総合支援法に規定する障害福祉サービスを行う施設及び事業所又は福祉ホームに入居する患者

ウ 介護保険法第8条第19項に規定する小規模多機能型居宅介護又は同法第8条第23項に規定する複合型サービスにおける宿泊サービスを利用中の患者

(3) 有料老人ホーム等に併設される保険医療機関とは、有料老人ホーム等と同一敷地内又は隣接する敷地内に位置する保険医療機関をいう。

(4) 「注2」から「注5」の取扱いについては、区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の例によること。この場合において、「1」及び「2」については、それぞれ「注1のイ」及び「注1のロ」と読み替えるものとする。

C002在宅時医学総合管理料(月1回)

1 在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院であって別に厚生労働大臣が定めるものの場合

イ 病床を有する場合

(1) 別に厚生労働大臣が定める状態の患者に対し、月2回以上訪問診療を行っている場合

① 単一建物診療患者が1人の場合 5,400点

② 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 4,500点

③ ①及び②以外の場合 2,880点

(2) 月2回以上訪問診療を行っている場合((1)の場合を除く。)

① 単一建物診療患者が1人の場合 4,500点

② 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 2,400点

③ ①及び②以外の場合 1,200点

(3) 月2回以上訪問診療等を行っている場合であって、うち1回以上情報通信機器を用いた診療を行っている場合((1)及び(2)の場合を除く。)

① 単一建物診療患者が1人の場合3,029点

② 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 1,685点

③ ①及び②以外の場合 880点

(4) 月1回訪問診療を行っている場合

① 単一建物診療患者が1人の場合 2,760点

② 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 1,500点

③ ①及び②以外の場合 780点

(5) 月1回訪問診療等を行っている場合であって、2月に1回に限り情報通信機器を用いた診療を行っている場合

① 単一建物診療患者が1人の場合1,515点

② 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 843点

③ ①及び②以外の場合 440点

ロ 病床を有しない場合

(1) 別に厚生労働大臣が定める状態の患者に対し、月2回以上訪問診療を行っている場合

① 単一建物診療患者が1人の場合 5,000点

② 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 4,140点

③ ①及び②以外の場合 2,640点

(2) 月2回以上訪問診療を行っている場合((1)の場合を除く。)

① 単一建物診療患者が1人の場合 4,100点

② 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 2,200点

③ ①及び②以外の場合 1,100点

(3) 月2回以上訪問診療等を行っている場合であって、うち1回以上情報通信機器を用いた診療を行っている場合((1)及び(2)の場合を除く。)

① 単一建物診療患者が1人の場合 2,789点

② 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 1,565点

③ ①及び②以外の場合 820点

(4) 月1回訪問診療を行っている場合

① 単一建物診療患者が1人の場合 2,520点

② 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 1,380点

③ ①及び②以外の場合 720点

(5) 月1回訪問診療等を行っている場合であって、2月に1回に限り情報通信機器を用いた診療を行っている場合

① 単一建物診療患者が1人の場合1,395点

② 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 783点

③ ①及び②以外の場合 410点

2 在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院(1に規定するものを除く。)の場合

イ 別に厚生労働大臣が定める状態の患者に対し、月2回以上訪問診療を行っている場合

(1) 単一建物診療患者が1人の場合 4,600点
(2) 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 3,780点
(3) (1)及び(2)以外の場合 2,400点

ロ 月2回以上訪問診療を行っている場合(イの場合を除く。)

(1) 単一建物診療患者が1人の場合 3,700点
(2) 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 2,000点
(3) (1)及び(2)以外の場合 1,000点

ハ 月2回以上訪問診療等を行っている場合であって、うち1回以上情報通信機器を用いた診療を行っている場合(イ及びロの場合を除く。)

(1) 単一建物診療患者が1人の場合 2,569点
(2) 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 1,465点
(3) (1)及び(2)以外の場合 780点

ニ 月1回訪問診療を行っている場合

(1) 単一建物診療患者が1人の場合 2,300点
(2) 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 1,280点
(3) (1)及び(2)以外の場合 680点

ホ 月1回訪問診療等を行っている場合であって、2月に1回に限り情報通信機器を用いた診療を行っている場合

(1) 単一建物診療患者が1人の場合 1,285点
(2) 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 733点
(3) (1)及び(2)以外の場合 390点

3 1及び2に掲げるもの以外の場合

イ 別に厚生労働大臣が定める状態の患者に対し、月に2回以上訪問診療を行っている場合

(1) 単一建物診療患者が1人の場合 3,450点
(2) 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 2,835点
(3) (1)及び(2)以外の場合 1,800点

ロ 月2回以上訪問診療を行っている場合(イの場合を除く。)

(1) 単一建物診療患者が1人の場合 2,750点
(2) 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 1,475点
(3) (1)及び(2)以外の場合 750点

ハ 月2回以上訪問診療等を行っている場合であって、うち1回以上情報通信機器を用いた診療を行っている場合(イ及びロの場合を除く。)

(1) 単一建物診療患者が1人の場合 2,029点
(2) 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 1,180点
(3) (1)及び(2)以外の場合 660点

ニ 月1回訪問診療を行っている場合

(1) 単一建物診療患者が1人の場合 1,760点
(2) 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 995点
(3) (1)及び(2)以外の場合 560点

ホ 月1回訪問診療等を行っている場合であって、2月に1回に限り情報通信機器を用いた診療を行っている場合

(1) 単一建物診療患者が1人の場合 1,015点
(2) 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 590点
(3) (1)及び(2)以外の場合 330点

注1 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関(診療所、在宅療養支援病院及び許可病床数が200床未満の病院(在宅療養支援病院を除く。)に限る。)において、在宅での療養を行っている患者(特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム又は有料老人ホームその他入居している施設において療養を行っている患者(以下「施設入居者等」という。)を除く。)であって通院が困難なものに対して、当該患者の同意を得て、計画的な医学管理の下に定期的な訪問診療を行っている場合に、訪問回数及び単一建物診療患者(当該患者が居住する建物に居住する者ち、当該保険医療機関が訪問診療を実施し、医学管理を行っているものをいう。以下この表において同じ。)の人数に従い、所定点数を月1回に限り算定する。

2 注1において、処方箋を交付しない場合は、300点を所定点数に加算する。

3 在宅時医学総合管理料を算定すべき医学管理を行った場合においては、別に厚生労働大臣が定める診療に係る費用及び投薬の費用は、所定点数に含まれるものとする。

4 在宅医療に移行後、当該点数を算定した日の属する月から起算して3月以内の期間、月1回に限り、在宅移行早期加算として、100点を所定点数に加算する。ただし、在宅医療に移行後、1年を経過した患者については算定しない。

5 在宅時医学総合管理料を算定すべき医学管理に関し特別な管理を必要とする患者(別に厚生労働大臣が定める状態等にあるものに限る。)に対して、1月に4回以上の往診又は訪問診療を行った場合には、患者1人につき1回に限り、頻回訪問加算として、600点を所定点数に加算する。

6 区分番号C002-2に掲げる施設入居時等医学総合管理料を算定している患者については算定しない。

7 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合するものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関が行った場合は、当該基準に掲げる区分に従い、次に掲げる点数を、それぞれ更に所定点数に加算する。

イ 在宅緩和ケア充実診療所・病院加算

(1) 単一建物診療患者が1人の場合 400点

(2) 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 200点

(3) (1)及び(2)以外の場合 100点

ロ 在宅療養実績加算1

(1) 単一建物診療患者が1人の場合 300点

(2) 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 150点

(3) (1)及び(2)以外の場合 75点

ハ 在宅療養実績加算2

(1) 単一建物診療患者が1人の場合 200点

(2) 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 100点

(3) (1)及び(2)以外の場合 50点

8 3について、別に厚生労働大臣が定める基準を満たさない場合には、それぞれ所定点数の100分の80に相当する点数を算定する。

9 3を算定する患者であって継続的に診療を行っているものに対して、保険医療機関(診療所に限る。)が、当該患者の同意を得て、当該保険医療機関において又は他の保険医療機関等との連携により、常時往診を行う体制等を確保した上で訪問診療を行った場合に、当該体制等に応じて、次に掲げる点数を所定点数に加算する。

イ 在宅療養移行加算1 216点

ロ 在宅療養移行加算2 116点

10 1のイの(2)から(5)まで、1のロの(2)から(5)まで、2のロからホまで及び3のロからホまでに ついて、別に厚生労働大臣が定める状態の患者については、包括的支援加算として、150点を所定点数に加算する。

11 区分番号I002に掲げる通院・在宅精神療法を算定している患者であって、区分番号C001に掲げる在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の1を算定しているものについては、別に厚生労働大臣が定める状態の患者に限り、算定できるものとする。

12 1のイの(3)及び(5)、1のロの(3)及び(5)、2のハ及びホ並びに3のハ及びホについては、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において行われる場合に限り算定する。

13 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、当該保険医療機関における診療報酬の請求状況、診療の内容に関するデータを継続して厚生労働省に提出している場合は、在宅データ提出加算として、50点を所定点数に加算する。
 通知
(1) 在宅時医学総合管理料又は施設入居時等医学総合管理料は、在宅での療養を行っている患者に対するかかりつけ医機能の確立及び在宅での療養の推進を図るものである。

(2) 在宅時医学総合管理料は、在宅での療養を行っている患者であって、通院困難な者((3)で規定する施設入居時等医学総合管理料の対象患者を除く。)に対して、個別の患者ごとに総合的な在宅療養計画を作成し、定期的に訪問して診療を行い、総合的な医学管理を行った場合の評価であることから、継続的な診療の必要のない者や通院が可能な者に対して安易に算定してはならない。例えば、少なくとも独歩で家族・介助者等の助けを借りずに通院ができる者などは、通院は容易であると考えられるため、在宅時医学総合管理料は算定できない。なお、訪問診療を行っておらず外来受診が可能な患者には、外来において区分番号「A001」再診料の「注12」地域包括診療加算又は区分番号「B001-2-9」地域包括診療料が算定可能である。

(3) 施設入居時等医学総合管理料は、施設において療養を行っている次に掲げる患者であって、通院困難な者に対して個別の患者ごとに総合的な在宅療養計画を作成し、定期的に訪問して診療を行い、総合的な医学管理を行った場合の評価であることから、継続的な診療の必要のない者や通院が可能な者に対して安易に算定してはならない。例えば、少なくとも独歩で家族・介助者等の助けを借りずに通院ができる者などは、通院は容易であると考えられるため、施設入居時等医学総合管理料は算定できない。なお、訪問診療を行っておらず外来受診が可能な患者には、外来において区分番号「A001」再診料の「注12」地域包括診療加算又は区分番号「B001-2-9」地域包括診療料が算定可能である。なお、施設入居時等医学総合管理料の算定の対象となる患者は、給付調整告示等の規定によるものとする。

ア 次に掲げるいずれかの施設において療養を行っている患者

(イ) 養護老人ホーム

(ロ) 軽費老人ホーム(「軽費老人ホームの設備及び運営に関する基準」(平成20年厚生労働省令第107号)附則第2条第1号に規定する軽費老人ホームA型に限る。)

(ハ) 特別養護老人ホーム(ニ)有料老人ホーム

(ホ) 高齢者の居住の安定確保に関する法律(平成13年法律第26号)第5条第1項に規定するサービス付き高齢者向け住宅

(へ) 認知症対応型共同生活介護事業所

イ 次に掲げるいずれかのサービスを受けている患者

(イ) 短期入所生活介護

(ロ) 介護予防短期入所生活介護

(4) 在宅時医学総合管理料又は施設入居時等医学総合管理料は、別に厚生労働大臣の定める施設基準に適合しているものとして地方厚生(支)局長に届け出た保険医療機関の保険医が、在宅療養計画に基づき診療を行った場合に月1回に限り算定する。特掲診療料の施設基準等別表第八の二に掲げる「別に厚生労働大臣が定める状態の患者」に対して、区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の「1」又は区分番号「C001-2」在宅患者訪問診療料(Ⅱ)(注1のイの場合に限る。)を月2回以上算定した場合には「別に厚生労働大臣が定める状態の患者に対し、月2回以上訪問診療を行っている場合」を単一建物診療患者の人数に従い算定する。同様に、区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の「1」又は区分番号「C001-2」在宅患者訪問診療料(Ⅱ)(注1のイの場合に限る。)を月2回以上算定した場合には「月2回以上訪問診療を行っている場合」を、区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の「1」又は区分番号「C001-2」在宅患者訪問診療料(Ⅱ)(注1のイの場合に限る。)を月1回算定した場合には「月1回訪問診療を行っている場合」を単一建物診療患者の人数に従い算定する。ここでいう単一建物診療患者の人数とは、当該患者が居住する建築物に居住する者のうち、当該保険医療機関が区分番号「C002」在宅時医学総合管理料又は区分番号「C002-2」施設入居時等医学総合管理料を算定する者(当該保険医療機関と特別の関係にある保険医療機関において算定するものを含む。)の人数をいう。なお、ユニット数が3以下の認知症対応型共同生活介護事業所については、それぞれのユニットにおいて、施設入居時等医学総合管理料を算定する人数を、単一建物診療患者の人数とみなすことができる。また、同居する同一世帯の複数の患者に対して診察をした場合など、同一の患家において2人以上の患者を診療した場合に、2人目以降の患者について、区分番号「A000」初診料又は区分番号「A001」再診料若しくは区分番号「A002」外来診療料及び第2章特掲診療料のみを算定した場合においては、その旨を診療報酬明細書の摘要欄に記載し、区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の「1」又は区分番号「C001-2」在宅患者訪問診療料(Ⅱ)(注1のイの場合に限る。)を算定したものとみなすことができる。「1」及び「2」については、在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院の保険医が、往診及び訪問看護により24時間対応できる体制を確保し、在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院の連絡担当者の氏名、連絡先電話番号等、担当日、緊急時の注意事項等並びに往診担当医及び訪問看護担当者の氏名等について、文書により提供している患者に限り、在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院において算定し、在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院の保険医が、当該患者以外の患者に対し、継続して訪問した場合には、「3」を算定する。

なお、「1」に規定する「在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院であって別に厚生労働大臣が定めるもの」とは、「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」の第9在宅療養支援診療所の施設基準の1の(1)及び(2)に規定する在宅療養支援診療所、第14の2在宅療養支援病院の施設基準の1の(1)及び(2)に規定する在宅療養支援病院である。

また、「1のイ」に規定する「病床を有する場合」、「1のロ」に規定する「病床を有しない場合」とは、同通知の第9在宅療養支援診療所の施設基準の2の(1)及び(2)、第14の2在宅療養支援病院の施設基準の2の(1)の規定による。

(5) 個別の患者ごとに総合的な在宅療養計画を作成し、その内容を患者、家族及びその看護に当たる者等に対して説明し、在宅療養計画及び説明の要点等を診療録に記載すること。

(6) 他の保健医療サービス又は福祉サービスとの連携に努めること。

(7) 当該患者が診療科の異なる他の保険医療機関を受診する場合には、診療の状況を示す文書を当該保険医療機関に交付する等十分な連携を図るよう努めること。

(8) 当該保険医療機関以外の保険医療機関が、当該患者に対して診療を行おうとする場合には、当該患者等に対し照会等を行うことにより、他の保険医療機関における在宅時医学総合管理料又は施設入居時等医学総合管理料の算定の有無を確認すること。

(9) 当該患者について在宅時医学総合管理料又は施設入居時等医学総合管理料が算定されている月において、区分番号「B000」特定疾患療養管理料、区分番号「B001」の「4」小児特定疾患カウンセリング料、同区分番号の「5」小児科療養指導料、同区分番号の「6」てんかん指導料、同区分番号の「7」難病外来指導管理料、同区分番号の「8」皮膚科特定疾患指導管理料、同区分番号の「18」小児悪性腫瘍患者指導管理料、同区分番号の「27」糖尿病透析予防指導管理料、区分番号「B001-3」生活習慣病管理料、区分番号「C007」の注4に規定する衛生材料等提供加算、区分番号「C109」在宅寝たきり患者処置指導管理料、区分番号「I012-2」の注4に規定する衛生材料等提供加算、区分番号「J000」創傷処置、区分番号「J001-7」爪甲除去、区分番号「J001-8」穿刺排膿後薬液注入、区分番号「J018」喀痰吸引、区分番号「J018-3」干渉低周波去痰器による喀痰排出、区分番号「J043-3」ストーマ処置、区分番号「J053」皮膚科軟膏処置、区分番号「J060」膀胱洗浄、区分番号「J060-2」後部尿道洗浄、区分番号「J063」留置カテーテル設置、区分番号「J064」導尿、区分番号「J118」介達牽引、区分番号「J118-2」矯正固定、区分番号「J118-3」変形機械矯正術、区分番号「J119」消炎鎮痛等処置、区分番号「J119-2」腰部又は胸部固定帯固定、区分番号「J119-3」低出力レーザー照射、区分番号「J119-4」肛門処置及び区分番号「J120」鼻腔栄養は所定点数に含まれ、別に算定できない。

なお、在宅での総合的な医学管理に当たって必要な薬剤(投薬に係るものを除く。)及び特定保険医療材料については、第3節薬剤料及び第4節特定保険医療材料料において算定することができる。

(10) 当該点数を算定した月において、当該点数を算定する保険医療機関の外来を受診した場合においても第5部投薬の費用は算定できない。

(11) 1つの患家に在宅時医学総合管理料又は施設入居時等医学総合管理料の対象となる同居する同一世帯の患者が2人以上いる場合の在宅時医学総合管理料又は施設入居時等医学総合管理料は、患者ごとに「単一建物診療患者が1人の場合」を算定すること。また、在宅時医学総合管理料について、当該建築物において当該保険医療機関が在宅医学管理を行う患者数が、当該建築物の戸数の10%以下の場合又は当該建築物の戸数が20戸未満であって、当該保険医療機関が在宅医学管理を行う患者が2人以下の場合には、それぞれ「単一建物診療患者が1人の場合」を算定すること。

(12) 同一月内において院外処方箋を交付した訪問診療と院外処方箋を交付しない訪問診療とが行われた場合は、在宅時医学総合管理料の「注2」又は施設入居時等医学総合管理料の「注5」の規定により準用する在宅時医学総合管理料の「注2」に係る加算は算定できない。

(13) 投与期間が30日を超える薬剤を含む院外処方箋を交付した場合は、その投与期間に係る在宅時医学総合管理料の「注2」又は施設入居時等医学総合管理料の「注5」の規定により準用する在宅時医学総合管理料の「注2」に係る加算は算定できない。

(14) 在宅時医学総合管理料又は施設入居時等医学総合管理料は、当該患者に対して主として診療を行っている保険医が属する1つの保険医療機関において算定するものであること。

(15) 区分番号「C003」在宅がん医療総合診療料を算定した日の属する月にあっては、在宅時医学総合管理料又は施設入居時等医学総合管理料は算定できないものであること。

(16) 在宅時医学総合管理料の「注4」又は施設入居時等医学総合管理料の「注5」の規定により準用する在宅時医学総合管理料の「注4」に規定する在宅移行早期加算は、退院後に在宅において療養を始めた患者であって、訪問診療を行うものに対し、在宅時医学総合管理料又は施設入居時等医学総合管理料の算定開始月から3月を限度として、1月1回に限り所定点数に加算する。

(17) 在宅移行早期加算は、退院から1年を経過した患者に対しては算定できない。ただし、在宅移行早期加算を既に算定した患者が再度入院し、その後退院した場合にあっては、新たに3月を限度として、月1回に限り所定点数に加算できるものとする。

(18) 在宅時医学総合管理料の「注5」又は施設入居時等医学総合管理料の「注5」の規定により準用する在宅時医学総合管理料の「注5」に係る加算は、特掲診療料の施設基準等別表第三の一の三に掲げる患者に対し、月4回以上の往診又は訪問診療を行い、必要な医学管理を行っている場合に頻回訪問加算として算定する。

(19) 別に厚生労働大臣が定める状態等のうち、特掲診療料の施設基準等別表第三の一の三第三号に掲げる「高度な指導管理を必要とするもの」とは、別表第三の一の三第二号の(1)に掲げる指導管理を2つ以上行っているものをいう。

(20) 在宅時医学総合管理料の「注9」又は施設入居時等医学総合管理料の「注5」の規定により準用する在宅時医学総合管理料の「注9」に規定する在宅療養移行加算1及び2は、在宅療養支援診療所以外の診療所が、当該診療所の外来を4回以上受診した後に訪問診療に移行した患者に対して訪問診療を実施した場合に、以下により算定する。

ア 在宅療養移行加算1については、以下の全ての要件を満たして訪問診療を実施した場合に算定する。なお、在宅療養移行加算1を算定して訪問診療及び医学管理を行う月のみ以下の体制を確保すればよく、地域医師会等の協力を得て(イ)又は(ロ)に規定する体制を確保することでも差し支えない。

(イ) 当該医療機関単独又は連携する他の医療機関の協力により、24時間の往診体制及び24時間の連絡体制を有していること。

(ロ) 訪問看護が必要な患者に対し、当該保険医療機関、連携する他の医療機関又は連携する訪問看護ステーションが訪問看護を提供する体制を確保していること。

(ハ) 当該医療機関又は連携する医療機関の連絡担当者の氏名、診療時間内及び診療時間外の連絡先電話番号等、緊急時の注意事項等並びに往診担当医の氏名等について、患者又は患者の家族に文書により提供し、説明していること。

イ 在宅療養移行加算2については、以下の全ての要件を満たして訪問診療を実施した場合に算定する。なお、在宅療養移行加算2を算定して訪問診療及び医学管理を行う月のみ以下の体制を確保すればよく、市町村や地域医師会との協力により(イ)又は(ロ)に規定する体制を確保することでも差し支えない。

(イ) 往診が必要な患者に対し、当該医療機関又は連携する他の医療機関が往診を提供する体制を有していること。

(ロ) 当該医療機関単独又は連携する他の医療機関の協力により、24時間の連絡体制を有していること。

(ハ) 訪問看護が必要な患者に対し、当該保険医療機関、連携する他の医療機関、連携する訪問看護ステーションが訪問看護を提供する体制を確保していること。

(ニ) 当該医療機関又は連携する医療機関の診療時間内及び診療時間外の連絡先電話番号等、緊急時の注意事項等について、患者又は患者の家族に文書により提供し、説明していること。

(21) (20)のアの(イ)及びイの(イ)に掲げる連携する他の医療機関が訪問診療を行った場合には、当該他の医療機関では、在宅時医学総合管理料は算定できない。また、当該他の医療機関が、患家を訪問して診療を行った場合には、区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)及び区分番号「C001-2」在宅患者訪問診療料(Ⅱ)は算定できず、区分番号「C000」往診料を算定すること。また、訪問看護が必要な患者については、当該患者の訪問看護を提供する訪問看護ステーション等に対し、当該他の医療機関の医師による指示についても適切に対応するよう、連携を図ること。

(22) 在宅時医学総合管理料の「注10」又は施設入居時等医学総合管理料の「注5」の規定により準用する在宅時医学総合管理料の「注10」に規定する包括的支援加算は、特掲診療料の施設基準等別表八の三に規定する状態の患者に対し、訪問診療を行っている場合に算定する。当該状態については、以下のとおりとし、いずれの状態に該当するかを診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。

ア 「要介護二以上の状態又はこれに準ずる状態」とは、介護保険法第7条に規定する要介護状態区分における要介護2、要介護3、要介護4若しくは要介護5である状態又は障害者総合支援法における障害支援区分において障害支援区分2以上と認定されている状態をいう。

イ 「日常生活に支障を来たすような症状・行動や意思疎通の困難さのために、介護を必要とする認知症の状態」とは、医師が「認知症高齢者の日常生活自立度」におけるランクⅡb以上と診断した状態をいう。

ウ 「頻回の訪問看護を受けている状態」とは、週1回以上訪問看護を受けている状態をいう。

エ 「訪問診療又は訪問看護において処置を受けている状態」とは、訪問診療又は訪問看護において、注射又は喀痰吸引、経管栄養等の処置(特掲診療料の施設基準等第四の一の六(3)に掲げる処置のうち、ワからヨまで及びレからマまでに規定する処置を除く。)を受けている状態をいう。

オ 「介護保険法第八条第十一項に規定する特定施設等看護職員が配置された施設に入居し、医師の指示を受けた看護職員による処置を受けている状態」とは、特定施設、認知症対応型共同生活介護事業所、特別養護老人ホーム、障害者総合支援法第5条第11項に規定する障害者支援施設等に入居又は入所する患者であって、医師による文書での指示を受け、当該施設に配置された看護職員による注射又は処置を受けている状態をいう。処置の範囲はエの例による。

カ 「その他関係機関との調整等のために訪問診療を行う医師による特別な医学管理を必要とする状態」とは、以下のいずれかに該当する患者の状態をいう。

(イ) 脳性麻痺、先天性心疾患、ネフローゼ症候群、ダウン症等の染色体異常、川崎病で冠動脈瘤のあるもの、脂質代謝障害、腎炎、溶血性貧血、再生不良性貧血、血友病、血小板減少性紫斑病、先天性股関節脱臼、内反足、二分脊椎、骨系統疾患、先天性四肢欠損、分娩麻痺、先天性多発関節拘縮症、児童福祉法第6条の2第1項に規定する小児慢性特定疾病(同条第3項に規定する小児慢性特定疾病医療支援の対象に相当する状態のものに限る。)及び同法第56条の6第2項に規定する障害児に該当する状態である15歳未満の患者

(ロ) 出生時の体重が1,500g未満であった1歳未満の患者

(ハ) 「超重症児(者)・準超重症児(者)の判定基準」による判定スコアが10以上である患者

(ニ) 訪問診療を行う医師又は当該医師の指示を受けた看護職員の指導管理に基づき、家族等患者の看護に当たる者が注射又は喀痰吸引、経管栄養等の処置(特掲診療料の施設基準等第四の一の六(3)に掲げる処置のうち、ワからケまでに規定する処置をいう。)を行っている患者

(23) 算定対象となる患者が入居又は入所する施設と特別の関係にある保険医療機関においても、算定できる。

(24) 「3」について、主として往診又は訪問診療を実施する診療所で算定する場合は、それぞれ所定点数の100分の80に相当する点数を算定する。

(25) 悪性腫瘍と診断された患者については、医学的に末期であると判断した段階で、当該患者のケアマネジメントを担当する居宅介護支援専門員に対し、予後及び今後想定される病状の変化、病状の変化に合わせて必要となるサービス等について、適時情報提供すること。

(26) 在宅時医学総合管理料の「注11」について、当該医療機関において、区分番号「I002」通院・在宅精神療法及び区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の「1」を算定している場合には、在宅時医学総合管理料は算定できない。また、施設入居時等医学総合管理料の「注4」について、当該医療機関において、区分番号「I002」通院・在宅精神療法及び区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の「1」又は区分番号「C001-2」在宅患者訪問診療料(Ⅱ)(注1のイの場合に限る。)を算定している場合には、施設入居時等医学総合管理料は算定できない。

ただし、特掲診療料の施設基準等別表第八の四に規定する状態の患者に対し、訪問診療を行っている場合にはこの限りでない。当該別表第八の四に規定する状態のうち、別表第八の二に掲げる状態以外の状態については、以下のとおりとする。

ア 「要介護二以上の状態又はこれに準ずる状態」とは、介護保険法第7条に規定する要介護状態区分における要介護2、要介護3、要介護4若しくは要介護5である状態又は身体障害者福祉法(昭和24年法律第283号)第4条に規定する身体障害者であって、障害者総合支援法第4条第4項に規定する障害支援区分において障害支援区分2、障害支援区分3、障害支援区分4若しくは障害支援区分5である状態をいう。

イ 「訪問診療又は訪問看護において処置を受けている状態」及び「介護保険法第八条第十一項に規定する特定施設等看護職員が配置された施設に入居し、医師の指示を受けた看護職員による処置を受けている状態」については、それぞれ(22)のエ及びオの例によること。

ウ 「がんに対し治療を受けている状態」及び「精神疾患以外の疾患の治療のために訪問診療を行う医師による特別な医学管理を必要とする状態」は、それぞれ悪性腫瘍と診断された患者であって、悪性腫瘍に対する治療(緩和ケアを含む。)を行っている状態及び(22)のカに該当する状態をいう。

(27) 情報通信機器を用いた診療を行っている場合については、次の点に留意すること。

ア 情報通信機器を用いた診療は、訪問診療と情報通信機器を用いた診療を組み合わせた在宅診療計画を作成し、当該計画に基づいて、計画的な療養上の医学管理を行うことを評価したものである。

イ 患者の同意を得た上で、訪問診療と情報通信機器を用いた診療を組み合わせた在宅診療計画を作成する。当該計画の中には、患者の急変時における対応等も記載する。

ウ 当該計画に沿って、情報通信機器を用いた診療による計画的な療養上の医学管理を行った際には、当該管理の内容、当該管理に係る情報通信機器を用いた診療を行った日、診察時間等の要点を診療録に記載すること。

エ 情報通信機器を用いた診療による計画的な療養上の医学管理を行う医師は、在宅時医学総合管理料又は施設入居時等医学総合管理料を算定する際に診療を行う医師と同一のものに限る。ただし、在宅診療を行う医師が、同一の保険医療機関に所属するチームで診療を行っている場合であって、あらかじめ診療を行う医師について在宅診療計画に記載し、複数医師が診療を行うことについて患者の同意を得ている場合に限り、事前の対面診療を行っていない医師が情報通信機器を用いた診療による医学管理を行っても差し支えない。

オ 情報通信機器を用いた診療を行う際には、オンライン指針に沿って診察を行う。

カ 情報通信機器を用いた診療による計画的な療養上の医学管理は、原則として、保険医療機関に所属する保険医が保険医療機関内で実施すること。なお、保険医療機関外で情報通信機器を用いた診療を実施する場合であっても、オンライン指針に沿った適切な診療が行われるものであり、情報通信機器を用いた診療を実施した場所については、事後的に確認可能な場所であること。

キ 当該管理料を算定する場合、情報通信機器を用いた診療を受ける患者は、当該患者の自宅において情報通信機器を用いた診療を受ける必要がある。また、複数の患者に対して同時に情報通信機器を用いた診療を行った場合、当該管理料は算定できない。

ク 当該診察を行う際の情報通信機器の運用に要する費用については、療養の給付と直接関係ないサービス等の費用として別途徴収できる。

(28) 在宅時医学総合管理料の「注13」又は施設入居時等医学総合管理料の「注7」に規定する在宅データ提出加算を算定する場合には、次の点に留意すること。

ア 厚生労働省が毎年実施する外来医療等調査に準拠したデータを正確に作成し、継続して提出されることを評価したものである。

提出されたデータについては、特定の患者個人を特定できないように集計し、厚生労働省保険局において外来医療等に係る実態の把握・分析等のために適宜活用されるものである。

イ 当該加算は、データ提出の実績が認められた保険医療機関において、在宅時医学総合管理料又は施設入居時等医学総合管理料を現に算定している患者について、データを提出する診療に限り算定する。

ウ データの提出を行っていない場合又はデータの提出(データの再照会に係る提出も含む。)に遅延等が認められた場合、当該月の翌々月以降について、算定できない。なお、遅延等とは、厚生労働省が調査の一部事務を委託する調査事務局宛てに、調査実施説明資料に定められた期限までに、当該医療機関のデータが提出されていない場合(提出時刻が確認できない手段等、調査実施説明資料にて定められた提出方法以外の方法で提出された場合を含む。)、提出されたデータが調査実施説明資料に定められたデータと異なる内容であった場合(データが格納されていない空の媒体が提出された場合を含む。)をいう。

また、算定ができなくなった月以降、再度、データ提出の実績が認められた場合は、翌々月以降について、算定ができる。

エ データの作成は3月単位で行うものとし、作成されたデータには第1月の初日から第3月の末日までにおいて対象となる診療に係るデータが全て含まれていなければならない。

オ イの「データ提出の実績が認められた保険医療機関」とは、データの提出が厚生労働省保険局医療課において確認され、その旨を通知された保険医療機関をいう。

C002-2 施設入居時等医学総合管理料(月1回)

1 在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院であって別に厚生労働大臣が定めるものの場合

イ 病床を有する場合

(1) 別に厚生労働大臣が定める状態の患者に対し、月2回以上訪問診療を行っている場合

① 単一建物診療患者が1人の場合 3,900点

② 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 3,240点

③ ①及び②以外の場合 2,880点

(2) 月2回以上訪問診療を行っている場合((1)の場合を除く。)

① 単一建物診療患者が1人の場合 3,200点

② 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 1,700点

③ ①及び②以外の場合 1,200点

(3) 月2回以上訪問診療等を行っている場合であって、うち1回以上情報通信機器を用いた診療を行っている場合((1)及び(2)の場合を除く。)

① 単一建物診療患者が1人の場合2,249点

② 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 1,265点

③ ①及び②以外の場合 880点

(4) 月1回訪問診療を行っている場合

① 単一建物診療患者が1人の場合 1,980点

② 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 1,080点

③ ①及び②以外の場合 780点

(5) 月1回訪問診療等を行っている場合であって、2月に1回に限り情報通信機器を用いた診療を行っている場合

① 単一建物診療患者が1人の場合1,125点

② 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 633点

③ ①及び②以外の場合 440点

ロ 病床を有しない場合

(1) 別に厚生労働大臣が定める状態の患者に対し、月2回以上訪問診療を行っている場合

① 単一建物診療患者が1人の場合 3,600点

② 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 2,970点

③ ①及び②以外の場合 2,640点

(2) 月2回以上訪問診療を行っている場合((1)の場合を除く。)

① 単一建物診療患者が1人の場合 2,900点

② 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 1,550点

③ ①及び②以外の場合 1,100点

(3) 月2回以上訪問診療等を行っている場合であって、うち1回以上情報通信機器を用いた診療を行っている場合((1)及び(2)の場合を除く。)

① 単一建物診療患者が1人の場合2,069点

② 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 1,175点

③ ①及び②以外の場合 820点

(4) 月1回訪問診療を行っている場合

① 単一建物診療患者が1人の場合 1,800点

② 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 990点

③ ①及び②以外の場合 720点

(5) 月1回訪問診療等を行っている場合であって、2月に1回に限り情報通信機器を用いた診療を行っている場合

① 単一建物診療患者が1人の場合1,035点

② 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 588点

③ ①及び②以外の場合 410点

2 在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院(1に規定するものを除く。)の場合

イ 別に厚生労働大臣が定める状態の患者に対し、月2回以上訪問診療を行っている場合

(1) 単一建物診療患者が1人の場合 3,300点
(2) 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 2,700点
(3) (1)及び(2)以外の場合 2,400点

ロ 月2回以上訪問診療を行っている場合(イの場合を除く。)

(1) 単一建物診療患者が1人の場合 2,600点
(2) 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 1,400点
(3) (1)及び(2)以外の場合 1,000点

ハ 月2回以上訪問診療等を行っている場合であって、うち1回以上情報通信機器を用いた診療を行っている場合(イ及びロの場合を除く。)

(1) 単一建物診療患者が1人の場合 1,909点
(2) 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 1,105点
(3) (1)及び(2)以外の場合 780点

ニ 月1回訪問診療を行っている場合

(1) 単一建物診療患者が1人の場合 1,640点
(2) 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 920点
(3) (1)及び(2)以外の場合 680点

ホ 月1回訪問診療等を行っている場合であって、2月に1回に限り情報通信機器を用いた診療を行っている場合

(1) 単一建物診療患者が1人の場合 955点
(2) 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 553点
(3) (1)及び(2)以外の場合 390点

3 1及び2に掲げるもの以外の場合

イ 別に厚生労働大臣が定める状態の患者に対し、月2回以上訪問診療を行っている場合

(1) 単一建物診療患者が1人の場合 2,450点
(2) 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 2,025点
(3) (1)及び(2)以外の場合 1,800点

ロ 月2回以上訪問診療を行っている場合(イの場合を除く。)

(1) 単一建物診療患者が1人の場合 1,950点
(2) 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 1,025点
(3) (1)及び(2)以外の場合 750点

ハ 月2回以上訪問診療等を行っている場合であって、うち1回以上情報通信機器を用いた診療を行っている場合(イ及びロの場合を除く。)

(1) 単一建物診療患者が1人の場合 1,549点
(2) 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 910点
(3) (1)及び(2)以外の場合 660点

ニ 月1回訪問診療を行っている場合

(1) 単一建物診療患者が1人の場合 1,280点
(2) 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 725点
(3) (1)及び(2)以外の場合 560点

ホ 月1回訪問診療等を行っている場合であって、2月に1回に限り情報通信機器を用いた診療を行っている場合

(1) 単一建物診療患者が1人の場合 775点
(2) 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 455点
(3) (1)及び(2)以外の場合 330点

注1 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関(診療所、在宅療養支援病院及び許可病床数が200床未満の病院(在宅療養支援病院を除く。)に限る。)において、施設入居者等であって通院が困難なものに対して、当該患者の同意を得て、計画的な医学管理の下に定期的な訪問診療を行っている場合、訪問回数及び単一建物診療患者の人数に従い、所定点数を月1回に限り算定する。

2 区分番号C002に掲げる在宅時医学総合管理料を算定している患者については算定しない。

3 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合するものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関が行った場合は、当該基準に掲げる区分に従い、次に掲げる点数を、それぞれ更に所定点数に加算する。

イ 在宅緩和ケア充実診療所・病院加算

(1) 単一建物診療患者が1人の場合 300点

(2) 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 150点

(3) (1)及び(2)以外の場合 75点

ロ 在宅療養実績加算1

(1) 単一建物診療患者が1人の場合 225点

(2) 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 110点

(3) (1)及び(2)以外の場合 56点

ハ 在宅療養実績加算2

(1) 単一建物診療患者が1人の場合 150点

(2) 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 75点

(3) (1)及び(2)以外の場合 40点

4 区分番号I002に掲げる通院・在宅精神療法を算定している患者であって、区分番号C001に掲げる在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の1又は区分番号C001-2に掲げる在宅患者訪問診療料(Ⅱ)(注1のイの場合に限る。)を算定しているものについては、別に厚生労働大臣が定める状態の患者に限り、算定できるものとする。

5 区分番号C002の注2から注5まで及び注8から注10までの規定は、施設入居時等医学総合管理料について準用する。この場合において、同注3及び同注5中「在宅時医学総合管理料」とあるのは、「施設入居時等医学総合管理料」と読み替えるものとする。

6 1のイの(3)及び(5)、1のロの(3)及び(5)、2のハ及びホ並びに3のハ及びホについては、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において行われる場合に限り算定する。

7 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、当該保険医療機関における診療報酬の請求状況、診療の内容に関するデータを継続して厚生労働省に提出している場合は、在宅データ提出加算として、50点を所定点数に加算する。
 通知
(1) 在宅時医学総合管理料又は施設入居時等医学総合管理料は、在宅での療養を行っている患者に対するかかりつけ医機能の確立及び在宅での療養の推進を図るものである。

(2) 在宅時医学総合管理料は、在宅での療養を行っている患者であって、通院困難な者((3)で規定する施設入居時等医学総合管理料の対象患者を除く。)に対して、個別の患者ごとに総合的な在宅療養計画を作成し、定期的に訪問して診療を行い、総合的な医学管理を行った場合の評価であることから、継続的な診療の必要のない者や通院が可能な者に対して安易に算定してはならない。例えば、少なくとも独歩で家族・介助者等の助けを借りずに通院ができる者などは、通院は容易であると考えられるため、在宅時医学総合管理料は算定できない。なお、訪問診療を行っておらず外来受診が可能な患者には、外来において区分番号「A001」再診料の「注12」地域包括診療加算又は区分番号「B001-2-9」地域包括診療料が算定可能である。

(3) 施設入居時等医学総合管理料は、施設において療養を行っている次に掲げる患者であって、通院困難な者に対して個別の患者ごとに総合的な在宅療養計画を作成し、定期的に訪問して診療を行い、総合的な医学管理を行った場合の評価であることから、継続的な診療の必要のない者や通院が可能な者に対して安易に算定してはならない。例えば、少なくとも独歩で家族・介助者等の助けを借りずに通院ができる者などは、通院は容易であると考えられるため、施設入居時等医学総合管理料は算定できない。なお、訪問診療を行っておらず外来受診が可能な患者には、外来において区分番号「A001」再診料の「注12」地域包括診療加算又は区分番号「B001-2-9」地域包括診療料が算定可能である。なお、施設入居時等医学総合管理料の算定の対象となる患者は、給付調整告示等の規定によるものとする。

ア 次に掲げるいずれかの施設において療養を行っている患者

(イ) 養護老人ホーム

(ロ) 軽費老人ホーム(「軽費老人ホームの設備及び運営に関する基準」(平成20年厚生労働省令第107号)附則第2条第1号に規定する軽費老人ホームA型に限る。)

(ハ) 特別養護老人ホーム(ニ)有料老人ホーム

(ホ) 高齢者の居住の安定確保に関する法律(平成13年法律第26号)第5条第1項に規定するサービス付き高齢者向け住宅

(へ) 認知症対応型共同生活介護事業所

イ 次に掲げるいずれかのサービスを受けている患者

(イ) 短期入所生活介護

(ロ) 介護予防短期入所生活介護

(4) 在宅時医学総合管理料又は施設入居時等医学総合管理料は、別に厚生労働大臣の定める施設基準に適合しているものとして地方厚生(支)局長に届け出た保険医療機関の保険医が、在宅療養計画に基づき診療を行った場合に月1回に限り算定する。特掲診療料の施設基準等別表第八の二に掲げる「別に厚生労働大臣が定める状態の患者」に対して、区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の「1」又は区分番号「C001-2」在宅患者訪問診療料(Ⅱ)(注1のイの場合に限る。)を月2回以上算定した場合には「別に厚生労働大臣が定める状態の患者に対し、月2回以上訪問診療を行っている場合」を単一建物診療患者の人数に従い算定する。同様に、区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の「1」又は区分番号「C001-2」在宅患者訪問診療料(Ⅱ)(注1のイの場合に限る。)を月2回以上算定した場合には「月2回以上訪問診療を行っている場合」を、区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の「1」又は区分番号「C001-2」在宅患者訪問診療料(Ⅱ)(注1のイの場合に限る。)を月1回算定した場合には「月1回訪問診療を行っている場合」を単一建物診療患者の人数に従い算定する。ここでいう単一建物診療患者の人数とは、当該患者が居住する建築物に居住する者のうち、当該保険医療機関が区分番号「C002」在宅時医学総合管理料又は区分番号「C002-2」施設入居時等医学総合管理料を算定する者(当該保険医療機関と特別の関係にある保険医療機関において算定するものを含む。)の人数をいう。なお、ユニット数が3以下の認知症対応型共同生活介護事業所については、それぞれのユニットにおいて、施設入居時等医学総合管理料を算定する人数を、単一建物診療患者の人数とみなすことができる。また、同居する同一世帯の複数の患者に対して診察をした場合など、同一の患家において2人以上の患者を診療した場合に、2人目以降の患者について、区分番号「A000」初診料又は区分番号「A001」再診料若しくは区分番号「A002」外来診療料及び第2章特掲診療料のみを算定した場合においては、その旨を診療報酬明細書の摘要欄に記載し、区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の「1」又は区分番号「C001-2」在宅患者訪問診療料(Ⅱ)(注1のイの場合に限る。)を算定したものとみなすことができる。「1」及び「2」については、在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院の保険医が、往診及び訪問看護により24時間対応できる体制を確保し、在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院の連絡担当者の氏名、連絡先電話番号等、担当日、緊急時の注意事項等並びに往診担当医及び訪問看護担当者の氏名等について、文書により提供している患者に限り、在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院において算定し、在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院の保険医が、当該患者以外の患者に対し、継続して訪問した場合には、「3」を算定する。

なお、「1」に規定する「在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院であって別に厚生労働大臣が定めるもの」とは、「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」の第9在宅療養支援診療所の施設基準の1の(1)及び(2)に規定する在宅療養支援診療所、第14の2在宅療養支援病院の施設基準の1の(1)及び(2)に規定する在宅療養支援病院である。

また、「1のイ」に規定する「病床を有する場合」、「1のロ」に規定する「病床を有しない場合」とは、同通知の第9在宅療養支援診療所の施設基準の2の(1)及び(2)、第14の2在宅療養支援病院の施設基準の2の(1)の規定による。

(5) 個別の患者ごとに総合的な在宅療養計画を作成し、その内容を患者、家族及びその看護に当たる者等に対して説明し、在宅療養計画及び説明の要点等を診療録に記載すること。

(6) 他の保健医療サービス又は福祉サービスとの連携に努めること。

(7) 当該患者が診療科の異なる他の保険医療機関を受診する場合には、診療の状況を示す文書を当該保険医療機関に交付する等十分な連携を図るよう努めること。

(8) 当該保険医療機関以外の保険医療機関が、当該患者に対して診療を行おうとする場合には、当該患者等に対し照会等を行うことにより、他の保険医療機関における在宅時医学総合管理料又は施設入居時等医学総合管理料の算定の有無を確認すること。

(9) 当該患者について在宅時医学総合管理料又は施設入居時等医学総合管理料が算定されている月において、区分番号「B000」特定疾患療養管理料、区分番号「B001」の「4」小児特定疾患カウンセリング料、同区分番号の「5」小児科療養指導料、同区分番号の「6」てんかん指導料、同区分番号の「7」難病外来指導管理料、同区分番号の「8」皮膚科特定疾患指導管理料、同区分番号の「18」小児悪性腫瘍患者指導管理料、同区分番号の「27」糖尿病透析予防指導管理料、区分番号「B001-3」生活習慣病管理料、区分番号「C007」の注4に規定する衛生材料等提供加算、区分番号「C109」在宅寝たきり患者処置指導管理料、区分番号「I012-2」の注4に規定する衛生材料等提供加算、区分番号「J000」創傷処置、区分番号「J001-7」爪甲除去、区分番号「J001-8」穿刺排膿後薬液注入、区分番号「J018」喀痰吸引、区分番号「J018-3」干渉低周波去痰器による喀痰排出、区分番号「J043-3」ストーマ処置、区分番号「J053」皮膚科軟膏処置、区分番号「J060」膀胱洗浄、区分番号「J060-2」後部尿道洗浄、区分番号「J063」留置カテーテル設置、区分番号「J064」導尿、区分番号「J118」介達牽引、区分番号「J118-2」矯正固定、区分番号「J118-3」変形機械矯正術、区分番号「J119」消炎鎮痛等処置、区分番号「J119-2」腰部又は胸部固定帯固定、区分番号「J119-3」低出力レーザー照射、区分番号「J119-4」肛門処置及び区分番号「J120」鼻腔栄養は所定点数に含まれ、別に算定できない。

なお、在宅での総合的な医学管理に当たって必要な薬剤(投薬に係るものを除く。)及び特定保険医療材料については、第3節薬剤料及び第4節特定保険医療材料料において算定することができる。

(10) 当該点数を算定した月において、当該点数を算定する保険医療機関の外来を受診した場合においても第5部投薬の費用は算定できない。

(11) 1つの患家に在宅時医学総合管理料又は施設入居時等医学総合管理料の対象となる同居する同一世帯の患者が2人以上いる場合の在宅時医学総合管理料又は施設入居時等医学総合管理料は、患者ごとに「単一建物診療患者が1人の場合」を算定すること。また、在宅時医学総合管理料について、当該建築物において当該保険医療機関が在宅医学管理を行う患者数が、当該建築物の戸数の10%以下の場合又は当該建築物の戸数が20戸未満であって、当該保険医療機関が在宅医学管理を行う患者が2人以下の場合には、それぞれ「単一建物診療患者が1人の場合」を算定すること。

(12) 同一月内において院外処方箋を交付した訪問診療と院外処方箋を交付しない訪問診療とが行われた場合は、在宅時医学総合管理料の「注2」又は施設入居時等医学総合管理料の「注5」の規定により準用する在宅時医学総合管理料の「注2」に係る加算は算定できない。

(13) 投与期間が30日を超える薬剤を含む院外処方箋を交付した場合は、その投与期間に係る在宅時医学総合管理料の「注2」又は施設入居時等医学総合管理料の「注5」の規定により準用する在宅時医学総合管理料の「注2」に係る加算は算定できない。

(14) 在宅時医学総合管理料又は施設入居時等医学総合管理料は、当該患者に対して主として診療を行っている保険医が属する1つの保険医療機関において算定するものであること。

(15) 区分番号「C003」在宅がん医療総合診療料を算定した日の属する月にあっては、在宅時医学総合管理料又は施設入居時等医学総合管理料は算定できないものであること。

(16) 在宅時医学総合管理料の「注4」又は施設入居時等医学総合管理料の「注5」の規定により準用する在宅時医学総合管理料の「注4」に規定する在宅移行早期加算は、退院後に在宅において療養を始めた患者であって、訪問診療を行うものに対し、在宅時医学総合管理料又は施設入居時等医学総合管理料の算定開始月から3月を限度として、1月1回に限り所定点数に加算する。

(17) 在宅移行早期加算は、退院から1年を経過した患者に対しては算定できない。ただし、在宅移行早期加算を既に算定した患者が再度入院し、その後退院した場合にあっては、新たに3月を限度として、月1回に限り所定点数に加算できるものとする。

(18) 在宅時医学総合管理料の「注5」又は施設入居時等医学総合管理料の「注5」の規定により準用する在宅時医学総合管理料の「注5」に係る加算は、特掲診療料の施設基準等別表第三の一の三に掲げる患者に対し、月4回以上の往診又は訪問診療を行い、必要な医学管理を行っている場合に頻回訪問加算として算定する。

(19) 別に厚生労働大臣が定める状態等のうち、特掲診療料の施設基準等別表第三の一の三第三号に掲げる「高度な指導管理を必要とするもの」とは、別表第三の一の三第二号の(1)に掲げる指導管理を2つ以上行っているものをいう。

(20) 在宅時医学総合管理料の「注9」又は施設入居時等医学総合管理料の「注5」の規定により準用する在宅時医学総合管理料の「注9」に規定する在宅療養移行加算1及び2は、在宅療養支援診療所以外の診療所が、当該診療所の外来を4回以上受診した後に訪問診療に移行した患者に対して訪問診療を実施した場合に、以下により算定する。

ア 在宅療養移行加算1については、以下の全ての要件を満たして訪問診療を実施した場合に算定する。なお、在宅療養移行加算1を算定して訪問診療及び医学管理を行う月のみ以下の体制を確保すればよく、地域医師会等の協力を得て(イ)又は(ロ)に規定する体制を確保することでも差し支えない。

(イ) 当該医療機関単独又は連携する他の医療機関の協力により、24時間の往診体制及び24時間の連絡体制を有していること。

(ロ) 訪問看護が必要な患者に対し、当該保険医療機関、連携する他の医療機関又は連携する訪問看護ステーションが訪問看護を提供する体制を確保していること。

(ハ) 当該医療機関又は連携する医療機関の連絡担当者の氏名、診療時間内及び診療時間外の連絡先電話番号等、緊急時の注意事項等並びに往診担当医の氏名等について、患者又は患者の家族に文書により提供し、説明していること。

イ 在宅療養移行加算2については、以下の全ての要件を満たして訪問診療を実施した場合に算定する。なお、在宅療養移行加算2を算定して訪問診療及び医学管理を行う月のみ以下の体制を確保すればよく、市町村や地域医師会との協力により(イ)又は(ロ)に規定する体制を確保することでも差し支えない。

(イ) 往診が必要な患者に対し、当該医療機関又は連携する他の医療機関が往診を提供する体制を有していること。

(ロ) 当該医療機関単独又は連携する他の医療機関の協力により、24時間の連絡体制を有していること。

(ハ) 訪問看護が必要な患者に対し、当該保険医療機関、連携する他の医療機関、連携する訪問看護ステーションが訪問看護を提供する体制を確保していること。

(ニ) 当該医療機関又は連携する医療機関の診療時間内及び診療時間外の連絡先電話番号等、緊急時の注意事項等について、患者又は患者の家族に文書により提供し、説明していること。

(21) (20)のアの(イ)及びイの(イ)に掲げる連携する他の医療機関が訪問診療を行った場合には、当該他の医療機関では、在宅時医学総合管理料は算定できない。また、当該他の医療機関が、患家を訪問して診療を行った場合には、区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)及び区分番号「C001-2」在宅患者訪問診療料(Ⅱ)は算定できず、区分番号「C000」往診料を算定すること。また、訪問看護が必要な患者については、当該患者の訪問看護を提供する訪問看護ステーション等に対し、当該他の医療機関の医師による指示についても適切に対応するよう、連携を図ること。

(22) 在宅時医学総合管理料の「注10」又は施設入居時等医学総合管理料の「注5」の規定により準用する在宅時医学総合管理料の「注10」に規定する包括的支援加算は、特掲診療料の施設基準等別表八の三に規定する状態の患者に対し、訪問診療を行っている場合に算定する。当該状態については、以下のとおりとし、いずれの状態に該当するかを診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。

ア 「要介護二以上の状態又はこれに準ずる状態」とは、介護保険法第7条に規定する要介護状態区分における要介護2、要介護3、要介護4若しくは要介護5である状態又は障害者総合支援法における障害支援区分において障害支援区分2以上と認定されている状態をいう。

イ 「日常生活に支障を来たすような症状・行動や意思疎通の困難さのために、介護を必要とする認知症の状態」とは、医師が「認知症高齢者の日常生活自立度」におけるランクⅡb以上と診断した状態をいう。

ウ 「頻回の訪問看護を受けている状態」とは、週1回以上訪問看護を受けている状態をいう。

エ 「訪問診療又は訪問看護において処置を受けている状態」とは、訪問診療又は訪問看護において、注射又は喀痰吸引、経管栄養等の処置(特掲診療料の施設基準等第四の一の六(3)に掲げる処置のうち、ワからヨまで及びレからマまでに規定する処置を除く。)を受けている状態をいう。

オ 「介護保険法第八条第十一項に規定する特定施設等看護職員が配置された施設に入居し、医師の指示を受けた看護職員による処置を受けている状態」とは、特定施設、認知症対応型共同生活介護事業所、特別養護老人ホーム、障害者総合支援法第5条第11項に規定する障害者支援施設等に入居又は入所する患者であって、医師による文書での指示を受け、当該施設に配置された看護職員による注射又は処置を受けている状態をいう。処置の範囲はエの例による。

カ 「その他関係機関との調整等のために訪問診療を行う医師による特別な医学管理を必要とする状態」とは、以下のいずれかに該当する患者の状態をいう。

(イ) 脳性麻痺、先天性心疾患、ネフローゼ症候群、ダウン症等の染色体異常、川崎病で冠動脈瘤のあるもの、脂質代謝障害、腎炎、溶血性貧血、再生不良性貧血、血友病、血小板減少性紫斑病、先天性股関節脱臼、内反足、二分脊椎、骨系統疾患、先天性四肢欠損、分娩麻痺、先天性多発関節拘縮症、児童福祉法第6条の2第1項に規定する小児慢性特定疾病(同条第3項に規定する小児慢性特定疾病医療支援の対象に相当する状態のものに限る。)及び同法第56条の6第2項に規定する障害児に該当する状態である15歳未満の患者

(ロ) 出生時の体重が1,500g未満であった1歳未満の患者

(ハ) 「超重症児(者)・準超重症児(者)の判定基準」による判定スコアが10以上である患者

(ニ) 訪問診療を行う医師又は当該医師の指示を受けた看護職員の指導管理に基づき、家族等患者の看護に当たる者が注射又は喀痰吸引、経管栄養等の処置(特掲診療料の施設基準等第四の一の六(3)に掲げる処置のうち、ワからケまでに規定する処置をいう。)を行っている患者

(23) 算定対象となる患者が入居又は入所する施設と特別の関係にある保険医療機関においても、算定できる。

(24) 「3」について、主として往診又は訪問診療を実施する診療所で算定する場合は、それぞれ所定点数の100分の80に相当する点数を算定する。

(25) 悪性腫瘍と診断された患者については、医学的に末期であると判断した段階で、当該患者のケアマネジメントを担当する居宅介護支援専門員に対し、予後及び今後想定される病状の変化、病状の変化に合わせて必要となるサービス等について、適時情報提供すること。

(26) 在宅時医学総合管理料の「注11」について、当該医療機関において、区分番号「I002」通院・在宅精神療法及び区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の「1」を算定している場合には、在宅時医学総合管理料は算定できない。また、施設入居時等医学総合管理料の「注4」について、当該医療機関において、区分番号「I002」通院・在宅精神療法及び区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の「1」又は区分番号「C001-2」在宅患者訪問診療料(Ⅱ)(注1のイの場合に限る。)を算定している場合には、施設入居時等医学総合管理料は算定できない。

ただし、特掲診療料の施設基準等別表第八の四に規定する状態の患者に対し、訪問診療を行っている場合にはこの限りでない。当該別表第八の四に規定する状態のうち、別表第八の二に掲げる状態以外の状態については、以下のとおりとする。

ア 「要介護二以上の状態又はこれに準ずる状態」とは、介護保険法第7条に規定する要介護状態区分における要介護2、要介護3、要介護4若しくは要介護5である状態又は身体障害者福祉法(昭和24年法律第283号)第4条に規定する身体障害者であって、障害者総合支援法第4条第4項に規定する障害支援区分において障害支援区分2、障害支援区分3、障害支援区分4若しくは障害支援区分5である状態をいう。

イ 「訪問診療又は訪問看護において処置を受けている状態」及び「介護保険法第八条第十一項に規定する特定施設等看護職員が配置された施設に入居し、医師の指示を受けた看護職員による処置を受けている状態」については、それぞれ(22)のエ及びオの例によること。

ウ 「がんに対し治療を受けている状態」及び「精神疾患以外の疾患の治療のために訪問診療を行う医師による特別な医学管理を必要とする状態」は、それぞれ悪性腫瘍と診断された患者であって、悪性腫瘍に対する治療(緩和ケアを含む。)を行っている状態及び(22)のカに該当する状態をいう。

(27) 情報通信機器を用いた診療を行っている場合については、次の点に留意すること。

ア 情報通信機器を用いた診療は、訪問診療と情報通信機器を用いた診療を組み合わせた在宅診療計画を作成し、当該計画に基づいて、計画的な療養上の医学管理を行うことを評価したものである。

イ 患者の同意を得た上で、訪問診療と情報通信機器を用いた診療を組み合わせた在宅診療計画を作成する。当該計画の中には、患者の急変時における対応等も記載する。

ウ 当該計画に沿って、情報通信機器を用いた診療による計画的な療養上の医学管理を行った際には、当該管理の内容、当該管理に係る情報通信機器を用いた診療を行った日、診察時間等の要点を診療録に記載すること。

エ 情報通信機器を用いた診療による計画的な療養上の医学管理を行う医師は、在宅時医学総合管理料又は施設入居時等医学総合管理料を算定する際に診療を行う医師と同一のものに限る。ただし、在宅診療を行う医師が、同一の保険医療機関に所属するチームで診療を行っている場合であって、あらかじめ診療を行う医師について在宅診療計画に記載し、複数医師が診療を行うことについて患者の同意を得ている場合に限り、事前の対面診療を行っていない医師が情報通信機器を用いた診療による医学管理を行っても差し支えない。

オ 情報通信機器を用いた診療を行う際には、オンライン指針に沿って診察を行う。

カ 情報通信機器を用いた診療による計画的な療養上の医学管理は、原則として、保険医療機関に所属する保険医が保険医療機関内で実施すること。なお、保険医療機関外で情報通信機器を用いた診療を実施する場合であっても、オンライン指針に沿った適切な診療が行われるものであり、情報通信機器を用いた診療を実施した場所については、事後的に確認可能な場所であること。

キ 当該管理料を算定する場合、情報通信機器を用いた診療を受ける患者は、当該患者の自宅において情報通信機器を用いた診療を受ける必要がある。また、複数の患者に対して同時に情報通信機器を用いた診療を行った場合、当該管理料は算定できない。

ク 当該診察を行う際の情報通信機器の運用に要する費用については、療養の給付と直接関係ないサービス等の費用として別途徴収できる。

(28) 在宅時医学総合管理料の「注13」又は施設入居時等医学総合管理料の「注7」に規定する在宅データ提出加算を算定する場合には、次の点に留意すること。

ア 厚生労働省が毎年実施する外来医療等調査に準拠したデータを正確に作成し、継続して提出されることを評価したものである。

提出されたデータについては、特定の患者個人を特定できないように集計し、厚生労働省保険局において外来医療等に係る実態の把握・分析等のために適宜活用されるものである。

イ 当該加算は、データ提出の実績が認められた保険医療機関において、在宅時医学総合管理料又は施設入居時等医学総合管理料を現に算定している患者について、データを提出する診療に限り算定する。

ウ データの提出を行っていない場合又はデータの提出(データの再照会に係る提出も含む。)に遅延等が認められた場合、当該月の翌々月以降について、算定できない。なお、遅延等とは、厚生労働省が調査の一部事務を委託する調査事務局宛てに、調査実施説明資料に定められた期限までに、当該医療機関のデータが提出されていない場合(提出時刻が確認できない手段等、調査実施説明資料にて定められた提出方法以外の方法で提出された場合を含む。)、提出されたデータが調査実施説明資料に定められたデータと異なる内容であった場合(データが格納されていない空の媒体が提出された場合を含む。)をいう。

また、算定ができなくなった月以降、再度、データ提出の実績が認められた場合は、翌々月以降について、算定ができる。

エ データの作成は3月単位で行うものとし、作成されたデータには第1月の初日から第3月の末日までにおいて対象となる診療に係るデータが全て含まれていなければならない。

オ イの「データ提出の実績が認められた保険医療機関」とは、データの提出が厚生労働省保険局医療課において確認され、その旨を通知された保険医療機関をいう。

C003在宅がん医療総合診療料(1日につき)

1 在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院であって別に厚生労働大臣が定めるものの場合

イ 病床を有する場合

(1) 保険薬局において調剤を受けるために処方箋を交付する場合 1,800点
(2) 処方箋を交付しない場合 2,000点

ロ 病床を有しない場合

(1) 保険薬局において調剤を受けるために処方箋を交付する場合 1,650点
(2) 処方箋を交付しない場合 1,850点

2 在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院(1に規定するものを除く。)の場合

イ 保険薬局において調剤を受けるために処方箋を交付する場合 1,495点

ロ 処方箋を交付しない場合 1,685点

注1 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関(在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院に限る。)において、在宅での療養を行っている末期の悪性腫瘍の患者であって通院が困難なものに対して、当該患者の同意を得て、計画的な医学管理の下に総合的な医療を提供した場合に1週を単位として算定する。

2 死亡診断を行った場合は、死亡診断加算として、200点を所定点数に加算する。

3 注2に規定する加算及び特に規定するものを除き、診療に係る費用は、在宅がん医療総合診療料に含まれるものとする。

4 在宅がん医療総合診療に要した交通費は、患家の負担とする。

5 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合するものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関が行った場合は、当該基準に掲げる区分に従い、在宅緩和ケア充実診療所・病院加算、在宅療養実績加算1又は在宅療養実績加算2として、150点、110点又は75点を、それぞれ更に所定点数に加算する。

6 15歳未満の小児(児童福祉法第6条の2第3項に規定する小児慢性特定疾病医療支援の対象である場合は、20歳未満の者)に対して総合的な医療を提供した場合は、小児加算として、週1回に限り、1,000点を所定点数に加算する。

7  別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、当該保険医療機関における診療報酬の請求状況、診療の内容に関するデータを継続して厚生労働省に提出している場合は、在宅データ提出加算として、月1回に限り、50点を所定点数に加算する。
 通知
(1) 在宅がん医療総合診療料は、別に厚生労働大臣の定める施設基準に適合しているものとして地方厚生(支)局長に届け出た保険医療機関である在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院が、在宅での療養を行っている通院が困難な末期の悪性腫瘍の患者(医師又は看護師等の配置が義務付けられている施設に入居又は入所している患者(給付調整告示等に規定する場合を除く。)の場合を除く。)であって、往診及び訪問看護により24時間対応できる体制を確保し、在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院の連絡担当者の氏名、連絡先電話番号等、担当日、緊急時の注意事項等並びに往診担当医及び訪問看護担当者の氏名等について、文書により提供しているものに対して、計画的な医学管理の下に、次に掲げる基準のいずれにも該当する総合的な医療を提供した場合に、1週間(日曜日から土曜日までの暦週をいう。本項において同じ。)を単位として当該基準を全て満たした日に算定する。

ア 当該患者に対し、訪問診療又は訪問看護を行う日が合わせて週4日以上であること(同一日において訪問診療及び訪問看護を行った場合であっても1日とする。)。

イ 訪問診療の回数が週1回以上であること。

ウ 訪問看護の回数が週1回以上であること。

(2) 在宅がん医療総合診療料は、1週間のうちに全ての要件を満たさなかった場合、1週間のうちに在宅医療と入院医療が混在した場合には算定できない。ただし、現に在宅がん医療総合診療料を算定している患者が、当該在宅療養支援診療所又は当該在宅療養支援病院に一時的に入院する場合は、引き続き計画的な医学管理の下に在宅における療養を継続しているものとみなし、当該入院の日も含めた1週間について、(1)のアからウまでの要件を満たす場合には、在宅がん医療総合診療料を算定できるものとする。ただし、この場合には、入院医療に係る費用は別に算定できない。

(3) 在宅療養支援診療所において、連携により必要な体制を確保する場合にあっては、緊急時の往診又は訪問看護を連携保険医療機関等の医師又は看護師等が行うことが有り得ることを予め患者等に説明するとともに、当該患者の病状、治療計画、直近の診療内容等緊急時の対応に必要な診療情報を連携保険医療機関等に文書(電子媒体を含む。)により随時提供し、当該提供した診療情報は当該患者の診療録に添付すること。なお、連携保険医療機関等の保険医又は看護師等との診療情報の共有に際し、当該患者の診療情報の提供を行った場合、これに係る費用は各所定点数に含まれ別に算定できない。

(4) 在宅療養支援診療所と連携保険医療機関等、又は在宅療養支援病院と訪問看護ステーションが共同で訪問看護を行い、又は緊急時の往診体制をとっている場合は、当該患者の訪問看護、往診に係る費用は、在宅がん医療総合診療料を算定する在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院の保険医の属する保険医療機関において一括して算定する。

(5) 連携保険医療機関等又は在宅療養支援病院と連携する訪問看護ステーションが当該患者に訪問看護を行った場合又は当該患者の病状急変時等に連携保険医療機関の保険医が往診を行った場合は、当該連携保険医療機関等又は在宅療養支援病院と連携する訪問看護ステーションは、診療内容等を在宅がん医療総合診療料を算定する在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院の保険医に速やかに報告し、当該保険医は診療内容等の要点を当該患者の診療録に記載する必要がある。ただし、これに係る診療情報提供の費用は所定点数に含まれ別に算定できない。

(6) 在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院は、算定の対象となる患者について、総合的な在宅医療計画を策定し、これに基づいて訪問診療及び訪問看護を積極的に行うとともに、他の保健医療サービス又は福祉サービスとの連携に努めること。なお、在宅がん医療総合診療は、同一の患者に対して継続的に行うことが望ましい。

(7) 在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院が、当該患者に対して診療を行おうとする場合には、当該患者等に対し照会等を行うことにより、他の保険医療機関における在宅がん医療総合診療料の算定の有無を確認すること。

(8) 「1」に規定する「在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院であって別に厚生労働大臣が定めるもの」とは、「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」の第9在宅療養支援診療所の施設基準の1の(1)及び(2)に規定する在宅療養支援診療所、第14の2在宅療養支援病院の施設基準の1の(1)及び(2)に規定する在宅療養支援病院である。

「1のイ」に規定する「病床を有する場合」、「1のロ」に規定する「病床を有しない場合」とは、同通知の第9在宅療養支援診療所の施設基準の2の(1)及び(2)、第14の2在宅療養支援病院の施設基準の2の(1)の規定による。

(9) 1週間のうち院外処方箋を交付した日がある場合は、当該1週間分を「院外処方箋を交付する場合」で算定し、それ以外の場合は「院外処方箋を交付しない場合」で算定する。

なお、当該診療を開始又は終了(死亡による場合を含む。)した週にあって、当該1週間のうちに(1)に掲げる基準を満たした場合には、当該診療の対象となった日数分について算定する。

(10) 「注2」に規定する加算は、在宅での療養を行っている患者が在宅で死亡した場合であって、死亡日に往診又は訪問診療を行い、死亡診断を行った場合に算定する。ただし、(12)のイに基づき、区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の「注7」又は区分番号「C001-2」在宅患者訪問診療料(Ⅱ)の注6の規定により準用する区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の「注7」に規定する加算を算定する場合には、算定できない。

(11) 当該患者の診療に係る費用は、(12)に掲げる費用及び「注2」の加算を除き、全て所定点数に含まれる。ただし、同一月において在宅がん医療総合診療料が算定された日の前日までに算定された検体検査判断料等については、別に算定できる。

(12) 「注3」の特に規定するものとは次の費用であり、当該費用は、要件を満たせば在宅がん医療総合診療料と別に算定できる。

ア 週3回以上の訪問診療を行った場合であって、訪問診療を行わない日に患家の求めに応じて緊急に往診を行った場合の往診料(区分番号「C000」往診料の「注1」及び「注2」の加算を含む。)(ただし、週2回を限度とする。)

イ 区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の「注6」に規定する加算及び「注7」に規定する加算並びに区分番号「C001-2」在宅患者訪問診療料(Ⅱ)の「注5」に規定する加算及び「注6」の規定により準用する区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の「注7」に規定する加算(ただし、区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の「注6」に規定する加算又は区分番号「C001-2」在宅患者訪問診療料(Ⅱ)の「注5」の加算を算定する場合には、区分番号「C005」在宅患者訪問看護・指導料の「注10」の加算及び「C005-1-2」同一建物居住者訪問看護・指導料の「注4」の規定により準用する区分番号「C005」在宅患者訪問看護・指導料の「注10」の加算、区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の「注7」の加算又は区分番号「C001-2」在宅患者訪問診療料(Ⅱ)の「注6」の規定により準用する区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の「注7」の加算を算定する場合には、在宅がん医療総合診療料の「注2」の加算、区分番号「C005」在宅患者訪問看護・指導料の「注10」の加算及び「C005-1-2」同一建物居住者訪問看護・指導料の「注4」の規定により準用する区分番号「C005」在宅患者訪問看護・指導料の「注10」の加算は別に算定できない。なお、在宅療養支援診療所及びその連携保険医療機関が連携して区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の「注6」の加算又は区分番号「C001-2」在宅患者訪問診療料(Ⅱ)の「注5」に規定する加算の要件を満たした場合には在宅療養支援診療所が、当該区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の「注7」の加算又は区分番号「C001-2」在宅患者訪問診療料(Ⅱ)の「注6」の規定により準用する区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の「注7」の加算の要件を満たした場合については、看取った保険医療機関が診療報酬請求を行い、それぞれの費用の分配は相互の合議に委ねることとする。)

(13) 当該患者を担当する居宅介護支援事業者に対し、予後及び今後想定される病状の変化、病状の変化に合わせて必要となるサービス等について、適時情報提供すること。

(14) 「注4」に規定する交通費は実費とする。

(15) 「注6」に掲げる小児加算については、15歳未満(児童福祉法第6条の2第3項に規定する小児慢性特定疾病医療支援の対象である場合は、20歳未満)の患者に対して診療が行われた場合に週に1回を限度として算定する。

(16) 「注7」に規定する在宅データ提出加算の取扱いは、区分番号「C002」在宅時医学総合管理料及び区分番号「C002-2」施設入居時等医学総合管理料の(28)と同様である。

C004救急搬送診療料1,300点

注1 患者を救急用の自動車等で保険医療機関に搬送する際、診療上の必要から、当該自動車等に同乗して診療を行った場合に算定する。

2 新生児又は6歳未満の乳幼児(新生児を除く。)に対して当該診療を行った場合には、新生児加算又は乳幼児加算として、それぞれ1,500点又は700点を所定点数に加算する。

3 注1に規定する場合であって、当該診療に要した時間が30分を超えた場合には、長時間加算として、700点を所定点数に加算する。

4 注1に規定する場合であって、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関が、重篤な患者に対して当該診療を行った場合には、重症患者搬送加算として、1,800点を所定点数に加算する。
 通知
(1) 救急用の自動車とは、消防法及び消防法施行令に規定する市町村又は都道府県の救急業務を行うための救急隊の救急自動車並びに道路交通法及び道路交通法施行令に規定する緊急自動車であって当該保険医療機関に属するものをいう。

(2) 救急医療用ヘリコプターを用いた救急医療の確保に関する特別措置法第2条に規定する「救急医療用ヘリコプター」により搬送される患者に対して、救急医療用ヘリコプター内において診療を行った場合についても救急搬送診療料を算定することができる。

(3) 診療を継続して提供した場合、区分番号「A000」初診料、区分番号「A001」再診料又は区分番号「A002」外来診療料は、救急搬送の同一日に1回に限り算定する。

(4) 搬送先の保険医療機関の保険医に立会診療を求められた場合は、初診料、再診料又は外来診療料は1回に限り算定し、区分番号「C000」往診料は併せて算定できない。ただし、患者の発生した現場に赴き、診療を行った後、救急用の自動車等に同乗して診療を行った場合は、往診料を併せて算定できる。

(5) 救急搬送診療料は、救急用の自動車等に同乗して診療を行った医師の所属する保険医療機関において算定する。

(6) 入院患者を他の保険医療機関に搬送した場合、救急搬送診療料は算定できない。ただし、以下のいずれかに該当する場合においては、入院患者についても救急搬送診療料を算定することができる。

ア 搬送元保険医療機関以外の保険医療機関の医師が、救急用の自動車等に同乗して診療を行った場合

イ 救急搬送中に人工心肺補助装置、補助循環装置又は人工呼吸器を装着し医師による集中治療を要する状態の患者について、日本集中治療医学会の定める指針等に基づき、患者の搬送を行う場合

(7) 「注2」の加算は、新生児又は6歳未満の乳幼児(新生児を除く。)に対して救急搬送診療料を算定する場合に加算する。

(8) 「注3」の加算は、患者の発生した現場に赴き、診療を開始してから、医療機関に到着し、医療機関内で診療を開始するまでの時間が30分を超えた場合に加算する。

(9) 「注4」の加算は、救急搬送中に人工心肺補助装置、補助循環装置又は人工呼吸器を装着し医師による集中治療を要する状態の患者について、日本集中治療医学会の定める指針等に基づき、重症患者搬送チームが搬送を行った場合に加算する。

(10) 同一の搬送において、複数の保険医療機関の医師が診療を行った場合、主に診療を行った医師の所属する保険医療機関が診療報酬請求を行い、それぞれの費用の分配は相互の合議に委ねることとする。

C005 在宅患者訪問看護・指導料(1日につき)

1 保健師、助産師又は看護師(3の場合を除く。)による場合

イ 週3日目まで 580点

ロ 週4日目以降 680点

2 准看護師による場合

イ 週3日目まで 530点

ロ 週4日目以降 630点

3 悪性腫瘍の患者に対する緩和ケア、褥 瘡ケア又は人工肛門ケア及び人工膀胱ケアに係る専門の研修を受けた看護師による場合 1,285点

注1 1及び2については、保険医療機関が、在宅で療養を行っている患者(当該患者と同一の建物に居住する他の患者に対して当該保険医療機関が同一日に訪問看護・指導を行う場合の当該患者(以下この区分番号及び区分番号C005-1-2において「同一建物居住者」という。)を除く。注8及び注9において同じ。)であって通院が困難なものに対して、診療に基づく訪問看護計画により、保健師、助産師、看護師又は准看護師(以下この部において「看護師等」という。)を訪問させて看護又は療養上必要な指導を行った場合に、当該患者1人について日単位で算定する。ただし、別に厚生労働大臣が定める疾病等の患者以外の患者については、区分番号C005-1-2に掲げる同一建物居住者訪問看護・指導料(3を除く。)又は区分番号I012に掲げる精神科訪問看護・指導料を算定する日と合わせて週3日(保険医療機関が、診療に基づき患者の急性増悪等により一時的に頻回の訪問看護・指導を行う必要を認めて、訪問看護・指導を行う場合にあっては、1月に1回(別に厚生労働大臣が定めるものについては、月2回)に限り、週7日(当該診療の日から起算して14日以内の期間に行われる場合に限る。))を限度とする。

2 3については、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関が、在宅で療養を行っている悪性腫瘍の鎮痛療法若しくは化学療法を行っている患者、真皮を越える褥 瘡の状態にある患者(区分番号C013に掲げる在宅患者訪問褥 瘡管理指導料を算定する場合 にあっては真皮までの状態の患者)又は人工肛門若しくは人工膀胱を造設している者で管理が困難な患者(いずれも同一建物居住者を除く。)であって通院が困難なものに対して、診療に基づく訪問看護計画により、緩和ケア、 褥 瘡ケア又 は人工肛門ケア及び人工膀胱ケアに係る専門の研修を受けた看護師を訪問させて、他の保険医療機関の看護師若しくは准看護師又は訪問看護ステーションの看護師若しくは准看護師と共同して同一日に看護又は療養上必要な指導を行った場合に、当該患者1人について、それぞれ月1回に限り算定する。

3 1及び2については、注1ただし書に規定する別に厚生労働大臣が定める疾病等の患者又は同注ただし書の規定に基づき週7日を限度として所定点数を算定する患者に対して、当該患者に対する診療を担う保険医療機関の保険医が必要と認めて、1日に2回又は3回以上訪問看護・指導を実施した場合は、難病等複数回訪問加算として、それぞれ450点又は800点を所定点数に加算する。

4 1及び2については、患者又はその看護に当たっている者の求めを受けた診療所又は在宅療養支援病院の保険医の指示により、保険医療機関の看護師等が緊急に訪問看護・指導を実施した場合には、緊急訪問看護加算として、1日につき 265点を所定点数に加算する。

5 1及び2については、別に厚生労働大臣が定める長時間の訪問を要する者に対し、保険医療機関の看護師等が、長時間にわたる訪問看護・指導を実施した場合には、長時間訪問看護・指導加算として、週1日(別に厚生労働大臣が定める者の場合にあっては週3日)に限り、520点を所定点数に加算する。

6 1及び2については、6歳未満の乳幼児に対し、保険医療機関の看護師等が訪問看護・指導を実施した場合には、乳幼児加算として、1日につき150点を所定点数に加算する。

7 1及び2については、同時に複数の看護師等又は看護補助者による訪問看護・指導が必要な者として別に厚生労働大臣が定める者に対して、保険医療機関の看護師等が、当該保険医療機関の他の看護師等又は看護補助者(以下この部において「その他職員」という。)と同時に訪問看護・指導を行うことについて、当該患者又はその家族等の同意を得て、訪問看護・指導を実施した場合には、複数名訪問看護・指導加算として、次に掲げる区分に従い、1日につき、いずれかを所定点数に加算する。ただし、イ又はロの場合にあっては週1日を、ハの場合にあっては週3日を限度として算定する。

イ 所定点数を算定する訪問看護・指導を行う看護師等が他の保健師、助産師又は看護師と同時に訪問看護・指導を行う場合 450点

ロ 所定点数を算定する訪問看護・指導を行う看護師等が他の准看護師と同時に訪問看護・指導を行う場合 380点

ハ 所定点数を算定する訪問看護・指導を行う看護師等がその他職員と同時に訪問看護・指導を行う場合(別に厚生労働大臣が定める場合を除く。) 300点

ニ 所定点数を算定する訪問看護・指導を行う看護師等がその他職員と同時に訪問看護・指導を行う場合(別に厚生労働大臣が定める場合に限る。)

(1) 1日に1回の場合 300点

(2) 1日に2回の場合 600点

(3) 1日に3回以上の場合 1,000点

8 1及び2については、訪問診療を実施している保険医療機関の保健師、助産師又は看護師が、在宅で療養を行っている患者であって通院が困難なものに対して、当該患者の同意を得て、訪問診療を実施している保険医療機関を含め、歯科訪問診療を実施している保険医療機関又は訪問薬剤管理指導を実施している保険薬局と文書等により情報共有を行うとともに、共有された情報を踏まえて療養上必要な指導を行った場合に、在宅患者連携指導加算として、月1回に限り300点を所定点数に加算する。

9 1及び2については、保険医療機関の保健師、助産師又は看護師が、在宅で療養を行っている患者であって通院が困難なものの状態の急変等に伴い、当該患者の在宅療養を担う他の保険医療機関の保険医の求めにより、当該他の保険医療機関の保険医等、歯科訪問診療を実施している保険医療機関の保険医である歯科医師等、訪問薬剤管理指導を実施している保険薬局の保険薬剤師、介護支援専門員又は相談支援専門員と共同で、カンファレンスに参加し、それらの者と共同で療養上必要な指導を行った場合には、在宅患者緊急時等カンファレンス加算として、月2回に限り200点を所定点数に加算する。

10 1及び2については、在宅で死亡した患者又は特別養護老人ホームその他これに準ずる施設(以下この注において「特別養護老人ホーム等」という。)で死亡した患者に対して、保険医療機関の保険医の指示により、その死亡日及び死亡日前14日以内に、2回以上訪問看護・指導を実施し、かつ、訪問看護におけるターミナルケアに係る支援体制について患者及び家族等に対して説明した上でターミナルケアを行った場合は、在宅ターミナルケア加算として、次に掲げる区分に従い、いずれかを所定点数に加算する。

イ 在宅で死亡した患者(ターミナルケアを行った後、24時間以内に在宅以外で死亡した患者を含む。)又は特別養護老人ホーム等で死亡した患者(ターミナルケアを行った後、24時間以内に当該特別養護老人ホーム等以外で死亡した患者を含み、指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第21号)別表の1に規定する看取り介護加算その他これに相当する加算(以下この注において「看取り介護加算等」という。)を算定しているものを除く。) 2,500点

ロ 特別養護老人ホーム等で死亡した患者(ターミナルケアを行った後、24時間以内に当該特別養護老人ホーム等以外で死亡した患者を含む。)であって、看取り介護加算等を算定しているもの 1,000点

11 1及び2については、訪問看護・指導に関して特別な管理を必要とする患者(別に厚生労働大臣が定める状態等にある者に限る。以下この注において同じ。)に対して、当該患者に係る訪問看護・指導に関する計画的な管理を行った場合は、患者1人につき1回に限り、在宅移行管理加算として、250点を所定点数に加算する。ただし、特別な管理を必要とする患者ち重症度等の高いものとして別に厚生労働大臣が定める状態等にあるものについては、患者1人につき1回に限り、500点を所定点数に加算する。

12 1及び2については、夜間(午後6時から午後10時までの時間をいう。)又は早朝(午前6時から午前8時までの時間をいう。)に訪問看護・指導を行った場合は、夜間・早朝訪問看護加算として210点を所定点数に加算し、深夜に訪問看護・指導を行った場合は、深夜訪問看護加算として420点を所定点数に加算する。

13 1及び2については、別に厚生労働大臣が定める者について、保険医療機関の看護師又は准看護師が、登録喀痰吸引等事業者(社会福祉士及び介護福祉士法(昭和62年法律第30号)第48条の3第1項の登録を受けた登録喀痰吸引等事業者をいう。以下同じ。)又は登録特定行為事業者(同法附則第27条第1項の登録を受けた登録特定行為事業者をいう。以下同じ。)と連携し、社会福祉士及び介護福祉士法施行規則(昭和62年厚生省令第49号)第1条各号に掲げる医師の指示の下に行われる行為(以下「喀痰吸引等」という。)が円滑に行われるよう、喀痰吸引等に関してこれらの事業者の介護の業務に従事する者に対して必要な支援を行った場合には、看護・介護職員連携強化加算として、月1回に限り250点を所定点数に加算する。

14 保険医療機関の看護師等が、最も合理的な経路及び方法による当該保険医療機関の所在地から患家までの移動にかかる時間が1時間以上である者に対して訪問看護・指導を行い、次のいずれかに該当する場合、特別地域訪問看護加算として、所定点数の100分の50に相当する点数を加算する。

イ 別に厚生労働大臣が定める地域に所在する保険医療機関の看護師等が訪問看護・指導を行う場合

ロ 別に厚生労働大臣が定める地域外に所在する保険医療機関の看護師等が別に厚生労働大臣が定める地域に居住する患者に対して訪問看護・指導を行う場合

15 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関の看護師等が訪問看護・指導を実施した場合には、訪問看護・指導体制充実加算として、月1回に限り150点を所定点数に加算する。

16 1については、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関の緩和ケア、褥瘡 ケア若しくは人工肛門ケア及び人工膀胱ケアに係る専門の研修を受けた看護師又は保健師助産師看護師法(昭和23年法律第203号)第37条の2第2項第5号に規定する指定研修機関において行われる研修(以下「特定行為研修」という。)を修了した看護師が、訪問看護・指導の実施に関する計画的な管理を行った場合には、専門管理加算として、月1回に限り、次に掲げる区分に従い、いずれかを所定点数に加算する。

イ 緩和ケア、褥瘡ケア又は人工肛門ケア及び人工膀胱ケアに係る専門の研修を受けた看護師が計画的な管理を行った場合(悪性腫瘍の鎮痛療法若しくは化学療法を行っている患者、真皮を越える褥瘡の状態にある患者(区分番号C013に掲げる在宅患者訪問褥瘡管理指導料を算定する場合にあっては真皮までの状態の患者)又は人工肛門若しくは人工膀胱を造設している者で管理が困難な患者に対して行った場合に限る。) 250点

ロ 特定行為研修を修了した看護師が計画的な管理を行った場合(保健師助産師看護師法第 37条の2第2項第1号に規定する特定行為(訪問看護において専門の管理を必要とするものに限る。以下この部において同じ。)に係る管理の対象となる患者に対して行った場合に限る。) 250点

17 在宅患者訪問看護・指導料を算定した場合には、区分番号C005-1-2に掲げる同一建物居住者訪問看護・指導料又は区分番号I012に掲げる精神科訪問看護・指導料は、算定しない。

18 訪問看護・指導に要した交通費は、患家の負担とする。
 通知
(1) 在宅患者訪問看護・指導料及び同一建物居住者訪問看護・指導料は、在宅での療養を行っている通院困難な患者の病状に基づいて訪問看護・指導計画を作成し、かつ、当該計画に基づき実際に患家を定期的に訪問し、看護及び指導を行った場合に、1日に1回を限度として算定する。ただし、医師又は看護師の配置が義務付けられている施設に入所している患者(給付調整告示等により規定する場合を除く。)については、算定の対象としない。

在宅患者訪問看護・指導料は、在宅での療養を行っている患者(同一建物居住者であるものを除く。)に対して、同一建物居住者訪問看護・指導料は、同一建物居住者であるものに対して算定する。

(2) 在宅患者訪問看護・指導料又は同一建物居住者訪問看護・指導料(以下「在宅患者訪問看護・指導料等」という。)は、訪問看護・指導を実施する保険医療機関において医師による診療のあった日から1月以内に行われた場合に算定する。

ただし、当該患者(患者の病状に特に変化がないものに限る。)に関し、区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)等を算定すべき訪問診療を行っている保険医療機関が、患者の同意を得て、診療の日から2週間以内に、当該患者に対して継続して訪問看護・指導を行っている別の保険医療機関に対して、診療状況を示す文書を添えて、当該患者に係る療養上必要な情報を提供した場合には、当該診療情報の提供(区分番号「B009」診療情報提供料(Ⅰ)の場合に限る。)を行った保険医療機関において、当該診療情報提供料の基礎となる診療があった日から1月以内に行われた場合に算定する。

(3) 同一建物居住者訪問看護・指導料については、以下のア又はイにより算定すること。なお、同一建物居住者に係る人数については、同一日に同一建物居住者訪問看護・指導料を算定する患者数と区分番号「I012」の「3」精神科訪問看護・指導料(Ⅲ)を算定する患者数とを合算した人数とすること。

ア 同一建物居住者が2人の場合は、当該患者全員に対して、1のイ又は2のイにより算定

イ 同一建物居住者が3人以上の場合は、当該患者全員に対して、1のロ又は2のロにより算定

(4) 在宅患者訪問看護・指導料等の算定は週3日を限度とするが、厚生労働大臣が定める疾病等の患者については週4日以上算定できる。

【厚生労働大臣が定める疾病等の患者】

○ 特掲診療料の施設基準等別表第七に掲げる疾病等の患者

末期の悪性腫瘍、多発性硬化症、重症筋無力症、スモン、筋萎縮性側索硬化症、脊髄小脳変性症、ハンチントン病、進行性筋ジストロフィー症、パーキンソン病関連疾患(進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、パーキンソン病(ホーエン・ヤールの重症度分類がステージ3以上かつ生活機能障害度がⅡ度又はⅢ度のものに限る。))、多系統萎縮症(線条体黒質変性症、オリーブ橋小脳萎縮症、シャイ・ドレーガー症候群)、プリオン病、亜急性硬化性全脳炎、ライソゾーム病、副腎白質ジストロフィー、脊髄性筋萎縮症、球脊髄性筋萎縮症、慢性炎症性脱髄性多発神経炎、後天性免疫不全症候群若しくは頸髄損傷の患者又は人工呼吸器を使用している状態

○ 特掲診療料の施設基準等の別表第八に掲げる状態等の患者

在宅悪性腫瘍等患者指導管理若しくは在宅気管切開患者指導管理を受けている状態にある者又は気管カニューレ若しくは留置カテーテルを使用している状態にある者、在宅自己腹膜灌流指導管理、在宅血液透析指導管理、在宅酸素療法指導管理、在宅中心静脈栄養法指導管理、在宅成分栄養経管栄養法指導管理、在宅自己導尿指導管理、在宅人工呼吸指導管理、在宅持続陽圧呼吸療法指導管理、在宅自己疼痛管理指導管理又は在宅肺高血圧症患者指導管理を受けている状態にある者、人工肛門又は人工膀胱を設置している状態にある者、真皮を越える褥瘡の状態にある者、在宅患者訪問点滴注射管理指導料を算定している者

(5) 診療に基づき、患者の病状の急性増悪、終末期、退院直後等により一時的に週4日以上の頻回の訪問看護・指導が必要であると認められた患者(厚生労働大臣が定める疾病等の患者を除く。)については、月1回(気管カニューレを使用している状態にある者又は真皮を越える褥瘡の状態にある者については、月2回)に限り、当該診療を行った日から14日以内の期間において、14日を限度として算定できる。また、当該患者に対する訪問看護・指導については、当該患者の病状等を十分把握し、一時的に頻回に訪問看護・指導が必要な理由を訪問看護計画書及び訪問看護報告書等に記載し、訪問看護・指導の実施等において、医師と連携を密にすること。また、例えば、毎月、恒常的に週4日以上の訪問看護・指導が頻回に必要な場合については、その理由を訪問看護計画書及び報告書に記載すること。

当該患者が介護保険法第62条に規定する要介護被保険者等である場合には、看護記録に頻回の訪問看護・指導が必要であると認めた理由及び頻回の訪問看護・指導が必要な期間(ただし14日間以内に限る。)を記載すること。

(6) (4)又は(5)により、週4回以上在宅患者訪問看護・指導料等を算定する場合は、在宅患者訪問看護・指導料等の「1」の「ロ」又は「2」の「ロ」、同一建物居住者訪問看護・指導料の「1」の「イ」の(2)、「1」の「ロ」の(2)、「2」の「イ」の(2)又は「2」の「ロ」の(2)により算定する。

(7) 在宅患者訪問看護・指導料等の「3」については、在宅で療養を行っている悪性腫瘍の鎮痛療法若しくは化学療法を行っている患者、真皮を越える褥瘡の状態にある患者(区分番号「C013」在宅患者訪問褥瘡管理指導料を算定する場合にあっては真皮までの状態の患者)又は人工肛門若しくは人工膀胱周囲の皮膚にびらん等の皮膚障害が継続若しくは反復して生じている状態にある患者若しくは人工肛門若しくは人工膀胱のその他の合併症を有する患者に対し、別に定める施設基準に適合しているものとして届け出た保険医療機関が専門の研修を受けた看護師を訪問させて、他の保険医療機関の看護師若しくは准看護師又は訪問看護ステーションの看護師若しくは准看護師と共同して同一日に看護又は療養上必要な指導を行った場合に、在宅患者訪問看護・指導料等の「3」により当該患者につきそれぞれ月1回を限度として、当該専門の看護師が所属する保険医療機関において算定する。この場合、当該医療機関で別に定める専従要件となっている場合であっても、別に定める専従業務に支障が生じなければ訪問しても差し支えない。

(8) 「1」の助産師による在宅患者訪問看護・指導料等の算定の対象となる患者は、在宅での療養を行っている通院困難な妊産婦及び乳幼児であって、疾病等に係る療養上の指導等が必要な患者であり、療養上必要と認められない一般的保健指導を専ら行う場合は算定しない。

(9) 訪問看護・指導計画は、医師又は保健師、助産師若しくは看護師が患家を訪問し、患者の家庭における療養状況を踏まえて作成し、当該計画は少なくとも1月に1回は見直しを行うほか、患者の病状に変化があった場合には適宜見直す。

訪問看護・指導計画には、看護及び指導の目標、実施すべき看護及び指導の内容並びに訪問頻度等を記載すること。

(10) 医師は、保健師、助産師、看護師又は准看護師(以下この区分において「看護師等」という。)に対して行った指示内容の要点を診療録に記載すること。また、保健師、助産師又は看護師が准看護師に対して指示を行ったときは、その内容の要点を記録すること。また、保険医療機関における日々の訪問看護・指導を実施した患者氏名、訪問場所、訪問時間(開始時刻及び終了時刻)及び訪問人数等について記録し、保管しておくこと。

(11) 看護師等は、患者の体温、血圧等基本的な病態を含む患者の状態並びに行った指導及び看護の内容の要点を記録すること。

(12) 他の保険医療機関において在宅患者訪問看護・指導料等を算定している患者については、在宅患者訪問看護・指導料等を算定できない。ただし、保険医療機関を退院後1月以内の患者に対して当該保険医療機関が行った訪問看護・指導及び緩和ケア、褥瘡ケア又は人工肛門ケア及び人工膀胱ケアに係る専門の研修を受けた看護師が、当該患者の在宅療養を担う他の保険医療機関の看護師若しくは准看護師又は訪問看護ステーションの看護師若しくは准看護師と共同して行った訪問看護・指導については、この限りではない。

(13) 同一の患者について、訪問看護ステーションにおいて訪問看護療養費を算定した月については、在宅患者訪問看護・指導料等を算定できない。ただし、次に掲げる場合はこの限りではない。

ア (4)の厚生労働大臣が定める疾病等の患者について、訪問看護療養費を算定した場合

イ 急性増悪等により一時的に週4日以上の頻回の訪問看護・指導を行う必要を認めた患者

ウ 当該保険医療機関を退院後1月以内の患者

エ 緩和ケア、褥瘡ケア又は人工肛門ケア及び人工膀胱ケアに係る専門の研修を受けた看護師が、当該患者の在宅療養を担う他の保険医療機関の看護師若しくは准看護師又は訪問看護ステーションの看護師若しくは准看護師と共同して訪問看護・指導を行った場合

(14) (13)において、同一の患者について、在宅患者訪問看護・指導料等及び訪問看護療養費を算定できる場合であっても、訪問看護療養費を算定した日については、在宅患者訪問看護・指導料等を算定できない。ただし、(13)のウ及びエの場合は、この限りではない。

(15) 同一の患者について、複数の保険医療機関や訪問看護ステーションにおいて訪問看護・指導を行う場合は、保険医療機関間及び保険医療機関と訪問看護ステーションとの間において十分に連携を図る。具体的には、訪問看護・指導の実施による患者の目標の設定、訪問看護・指導計画の立案、訪問看護・指導の実施状況及び評価を共有する。

(16) 介護保険法第8条第20項に規定する認知症対応型共同生活介護を行う施設、高齢者の居住の安定確保に関する法律第5条第1項に規定するサービス付き高齢者向け住宅、障害者総合支援法第5条第1項に規定する障害福祉サービスを行う施設、その他の高齢者向け施設等に入所している患者に訪問看護・指導を行う場合においては、介護保険又は障害福祉サービスによる医療及び看護サービスの提供に係る加算の算定等を含む当該施設における利用者の医療ニーズへの対応について確認し、当該施設で行われているサービスと十分に連携する。また、当該施設において当該保険医療機関が日常的な健康管理等(医療保険制度の給付によるものを除く。)を行っている場合は、健康管理等と医療保険制度の給付による訪問看護・指導を区別して実施する。

(17) 在宅患者訪問看護・指導料の「注3」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注3」に規定する難病等複数回訪問加算は、(4)の厚生労働大臣が定める疾病等の患者又は一時的に頻回の訪問看護・指導を行う必要が認められた患者に対して、1日に2回又は3回以上訪問看護・指導を実施した場合に算定する。

また、同一建物居住者訪問看護・指導料の「注3」に規定する難病等複数回訪問加算を算定する場合にあっては、同一建物内において、当該加算又は区分番号「I012」精神科訪問看護・指導料の「注10」に規定する精神科複数回訪問加算(1日当たりの回数の区分が同じ場合に限る。)を同一日に算定する患者の人数に応じて、以下のア又はイにより算定する。

ア 同一建物内に1人又は2人の場合は、当該加算を算定する患者全員に対して、「注3」の「イ」の(1)又は「ロ」の(1)により算定

イ 同一建物内に3人以上の場合は、当該加算を算定する患者全員に対して、「注3」の「イ」の(2)又は「ロ」の(2)により算定

(18) 在宅患者訪問看護・指導料の「注4」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注6」の規定により準用する在宅患者訪問看護・指導料の「注4」に規定する緊急訪問看護加算は、訪問看護・指導計画に基づき定期的に行う訪問看護・指導以外であって、緊急の患家の求めに応じて、診療所又は在宅療養支援病院の保険医の指示により、当該保険医の属する保険医療機関又は連携する保険医療機関の看護師等が訪問看護・指導した場合に1日につき1回に限り算定する。その際、当該保険医はその指示内容を診療録に記載すること。なお、当該加算は、診療所又は在宅療養支援病院が24時間往診及び訪問看護により対応できる体制を確保し、診療所又は在宅療養支援病院の連絡担当者の氏名、連絡先電話番号等、担当日、緊急時の注意事項等並びに往診担当医及び訪問看護担当者の氏名等について、文書により提供している患者に限り算定できる。

(19) 在宅患者訪問看護・指導料の「注5」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注6」の規定により準用する在宅患者訪問看護・指導料の「注5」に規定する長時間訪問看護・指導加算は、特掲診療料の施設基準等第四の四の(3)のイに規定する長時間の訪問を要する者に対して、1回の訪問看護・指導の時間が90分を超えた場合について算定するものであり、週1回(特掲診療料の施設基準等第四の四の(3)のロに規定する者にあっては週3回)に限り算定できるものとする。なお、特掲診療料の施設基準等第四の四の(3)のロに規定する者のうち、超重症児・準超重症児については、「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」の別添6の別紙14の超重症児(者)・準超重症児(者)の判定基準による判定スコアが10以上のものをいう。

(20) 在宅患者訪問看護・指導料の「注6」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注6」の規定により準用する在宅患者訪問看護・指導料の「注6」に規定する乳幼児加算は、6歳未満の乳幼児に対して、訪問看護・指導を実施した場合に1日につき1回に限り算定できるものとする。

(21) 在宅患者訪問看護・指導料の「注7」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注4」に規定する複数名訪問看護・指導加算は、特掲診療料の施設基準等第四の四の二の(1)に規定する複数名訪問看護・指導加算に係る厚生労働大臣が定める者に該当する1人の患者に対して、患者又はその家族等の同意を得て、看護師等と他の看護師等又は看護補助者(以下「その他職員」という。)の複数名が同時に訪問看護・指導を実施した場合に、1日につき在宅患者訪問看護・指導料の「注7」の「イ」から「ニ」まで又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注4」の「イ」から「ニ」までのいずれかを、以下のアからエまでにより算定する。なお、単に2人の看護師等又は看護補助者が同時に訪問看護・指導を行ったことのみをもって算定することはできない。

ア 看護師等が他の保健師、助産師又は看護師と同時に訪問看護・指導を行う場合は、週1日に限り、在宅患者訪問看護・指導料の「注7」の「イ」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注4」の「イ」を算定する。

イ 看護師等が他の准看護師と同時に訪問看護・指導を行う場合は、週1日に限り、在宅患者訪問看護・指導料の「注7」の「ロ」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注4」の「ロ」を算定する。

ウ 看護師等がその他職員と同時に、特掲診療料の施設基準等第四の四の二の(1)に規定する複数名訪問看護・指導加算に係る厚生労働大臣が定める者のうち、同(2)に規定する厚生労働大臣が定める場合に該当しない患者に訪問看護・指導を行う場合は、週3日に限り、在宅患者訪問看護・指導料の「注7」の「ハ」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注4」の「ハ」を算定する。

エ 看護師等がその他職員と同時に、特掲診療料の施設基準等第四の四の二の(1)に規定する複数名訪問看護・指導加算に係る厚生労働大臣が定める者のうち、同(2)に規定する厚生労働大臣が定める場合に該当する患者に訪問看護・指導を行う場合は在宅患者訪問看護・指導料の「注7」の「ニ」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注4」の「ニ」を、1日当たりの回数に応じて算定する。

また、同一建物居住者訪問看護・指導料の「注4」に規定する複数名訪問看護・指導加算を算定する場合にあっては、同一建物内において、当該加算又は区分番号「I012」精神科訪問看護・指導料の「注4」に規定する複数名精神科訪問看護・指導加算(同時に訪問看護・指導を実施する職種及び1日当たりの回数の区分が同じ場合に限る。)を同一日に算定する患者の人数に応じて、以下のオ又はカにより算定する。

オ 同一建物内に1人又は2人の場合は、当該加算を算定する患者全員に対して、「注4」の「イ」の(1)、「ロ」の(1)、「ハ」の(1)、「ニ」の(1)の①、「ニ」の(2)の①又は「ニ」の(3)の①により算定

カ 同一建物内に3人以上の場合は、当該加算を算定する患者全員に対して、「注4」の「イ」の(2)、「ロ」の(2)、「ハ」の(2)、「ニ」の(1)の②、「ニ」の(2)の②又は「ニ」の(3)の②により算定

(22) 在宅患者訪問看護・指導料の「注8」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注6」の規定により準用する在宅患者訪問看護・指導料の「注8」に規定する在宅患者連携指導加算又は同一建物居住者連携指導加算は、以下の要件を満たす場合に算定すること。

ア 当該加算は、在宅での療養を行っている患者の診療情報等を、当該患者の診療等を担う保険医療機関等の医療関係職種間で文書等により共有し、それぞれの職種が当該診療情報等を踏まえ診療等を行う取組を評価するものである。

イ 在宅での療養を行っている患者であって通院が困難な者に対して、患者の同意を得て、月2回以上医療関係職種間で文書等(電子メール、ファクシミリでも可)により共有された診療情報を基に、患者に対して指導等を行った場合に、月1回に限り算定できる。

ウ 単に医療関係職種間で当該患者に関する診療情報等を交換したのみの場合は算定できない。

エ 他職種から情報提供を受けた場合、できる限り速やかに患者への指導等に反映させるよう留意しなければならない。また、当該患者の療養上の指導に関する留意点がある場合には、速やかに他職種に情報提供するよう努めなければならない。

オ 当該患者の診療を担う保険医療機関の保険医との間のみで診療情報等を共有し、訪問看護・指導を行った場合は、所定点数を算定できない。

カ 他職種から受けた診療情報等の内容及びその情報提供日並びにその診療情報等を基に行った指導等の内容の要点及び指導日を看護記録に記載すること。

(23) 在宅患者訪問看護・指導料の「注9」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注6」の規定により準用する在宅患者訪問看護・指導料の「注9」に規定する在宅患者緊急時等カンファレンス加算又は同一建物居住者緊急時等カンファレンス加算は、以下の要件を満たす場合に算定する。

ア 当該加算は、在宅で療養を行っている患者の状態の急変や診療方針の変更等の際、当該患者に対する診療等を行う医療関係職種等が一堂に会しカンファレンスを行うことにより、より適切な診療方針を立てること及び当該カンファレンスの参加者の間で診療方針の変更等の的確な情報共有を可能とすることは、患者及びその家族が安心して療養生活を行う上で重要であることから、そのような取組に対して評価するものである。

イ 関係する医療関係職種等が共同でカンファレンスを行い、当該カンファレンスで共有した当該患者の診療情報等を踏まえ、それぞれの職種が患者に対して療養上必要な指導を行った場合に月2回に限り算定する。なお、当該カンファレンスは、原則として患家で行うこととするが、患者又は家族が患家以外の場所でのカンファレンスを希望する場合はこの限りではない。

ウ 当該カンファレンスは、1者以上が患家に赴きカンファレンスを行う場合には、その他の関係者はビデオ通話が可能な機器を用いて参加することができる。

エ ウにおいて、患者の個人情報を当該ビデオ通話の画面上で共有する際は、患者の同意を得ていること。また、保険医療機関の電子カルテなどを含む医療情報システムと共通のネットワーク上の端末においてカンファレンスを実施する場合には、厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に対応していること。

オ カンファレンスに参加した医療関係職種等の氏名、カンファレンスの要点、患者に行った指導の要点及びカンファレンスを行った日を看護記録に記載すること。

カ 当該患者の診療を担う保険医療機関の保険医と当該患者の訪問看護を担う看護師等(当該保険医療機関の保険医とは異なる保険医療機関の看護師等に限る。)と2者でカンファレンスを行った場合であっても算定できる。

キ 在宅患者緊急時等カンファレンス加算及び同一建物居住者緊急時等カンファレンス加算は、カンファレンスを行い、当該カンファレンスで共有した当該患者の診療情報を踏まえた療養上必要な指導を行った場合に、当該指導日以降最初の在宅患者訪問看護・指導料等を算定する日に合わせて算定すること。また、必要に応じ、カンファレンスを行った日以降に当該指導を行う必要がある場合には、カンファレンスを行った日以降できる限り速やかに指導を行うこと。

なお、当該指導とは、在宅患者訪問看護・指導料等を算定する訪問看護・指導とは異なるものであるが、例えば、当該指導とは別に継続的に実施している訪問看護・指導を当該指導を行った日と同一日に行う場合には、当該指導を行った日において在宅患者訪問看護・指導料又は同一建物居住者訪問看護・指導料を合わせて算定することは可能であること。

(24) 在宅患者訪問看護・指導料の「注10」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注6」の規定により準用する在宅患者訪問看護・指導料の「注10」に規定する在宅ターミナルケア加算又は同一建物居住者ターミナルケア加算について

ア 在宅ターミナルケア加算又は同一建物居住者ターミナルケア加算は、在宅患者訪問看護・指導料等を死亡日及び死亡日前14日以内の計15日間に2回以上算定し、かつ、訪問看護におけるターミナルケアの支援体制(訪問看護に係る連絡担当者の氏名、連絡先電話番号、緊急時の注意事項等)について患者及びその家族に対して説明した上でターミナルケアを行った場合(ターミナルケアを行った後、24時間以内に在宅以外で死亡した場合を含む。)に算定する。ターミナルケアにおいては、厚生労働省「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」等の内容を踏まえ、患者本人及びその家族等と話し合いを行い、患者本人の意思決定を基本に、他の関係者と連携の上対応する。当該加算を算定した場合は、死亡した場所、死亡時刻等を看護記録に記録すること。1つの保険医療機関において、死亡日及び死亡日前14日以内の計15日間に介護保険制度又は医療保険制度の給付の対象となる訪問看護をそれぞれ1日以上実施した場合は、最後に実施した訪問看護が医療保険制度の給付による場合に、当該加算を算定する。また、同一の患者に、他の保険医療機関において在宅患者訪問看護・指導料の在宅ターミナルケア加算若しくは同一建物居住者訪問看護・指導料の同一建物居住者ターミナルケア加算を算定している場合又は訪問看護ステーションにおいて訪問看護ターミナルケア療養費を算定している場合においては算定できない。

イ 在宅ターミナルケア加算のイ又は同一建物居住者ターミナルケア加算のイは、在宅で死亡した患者(ターミナルケアを行った後、24時間以内に在宅以外で死亡した者を含む。)又は指定居宅サービス基準第174条第1項に規定する指定特定施設、指定地域密着型サービス基準第90条第1項に規定する指定認知症対応型共同生活介護事業所若しくは介護保険法第48条第1項第1号に規定する指定介護老人福祉施設(以下「特別養護老人ホーム等」という。)で死亡した患者(指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第21号)別表の1に規定する看取り介護加算その他これに相当する加算(以下「看取り介護加算等」という。)を算定している者を除き、ターミナルケアを行った後、24時間以内に特別養護老人ホーム等以外で死亡した者を含む。)に対して、ターミナルケアを行った場合に算定する。

ウ 在宅ターミナルケア加算のロ又は同一建物居住者ターミナルケア加算のロについては、特別養護老人ホーム等で死亡した患者(看取り介護加算等を算定している者に限り、ターミナルケアを行った後、24時間以内に特別養護老人ホーム等以外で死亡した者を含む。)に対して、ターミナルケアを行った場合に算定する。

(25) 在宅患者訪問看護・指導料の「注11」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注6」の規定により準用する在宅患者訪問看護・指導料の「注11」に規定する在宅移行管理加算は、当該保険医療機関を退院した日から起算して1月以内の期間に次のいずれかに該当する患者又はその家族からの相談等に対して、24時間対応できる体制が整備されている保険医療機関において、患者1人につき1回に限り算定する。この場合において、特別な管理を必要とする患者はアからオまでに掲げるものとし、そのうち重症度等の高い患者は、アに掲げるものとする。なお、エにおいて当該加算を算定する場合は、定期的(1週間に1回以上)に褥瘡の状態の観察・アセスメント・評価(褥瘡の深さ、滲出液、大きさ、炎症・感染、肉芽組織、壊死組織、ポケット)を行い、褥瘡の発生部位及び実施したケアについて看護記録に記録すること。なお、実施したケアには必要に応じて患者の家族等への指導も含むものである。

ア 区分番号「C108」在宅悪性腫瘍等患者指導管理料を算定している患者、区分番号「C112」在宅気管切開患者指導管理料を算定している患者、気管カニューレを使用している患者及び留置カテーテルを使用している患者

イ 区分番号「C102」在宅自己腹膜灌流指導管理料、区分番号「C102-2」在宅血液透析指導管理料、区分番号「C103」在宅酸素療法指導管理料、区分番号「C104」在宅中心静脈栄養法指導管理料、区分番号「C105」在宅成分栄養経管栄養法指導管理料、区分番号「C106」在宅自己導尿指導管理料、区分番号「C107」在宅人工呼吸指導管理料、区分番号「C107-2」在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料、区分番号「C110」在宅自己疼痛管理指導管理料又は区分番号「C111」在宅肺高血圧症患者指導管理料のうちいずれかを算定している患者

ウ 人工肛門又は人工膀胱を設置している患者であってその管理に配慮を必要とする患者

エ 以下の(イ)又は(ロ)のいずれかの真皮を越える褥瘡の状態にある者

(イ) NPUAP(TheNationalPressureUlcerAdvisoryPanel)分類Ⅲ度又はⅣ度

(ロ) DESIGN-R2020分類(日本褥瘡学会によるもの)D3、D4又はD5

オ 区分番号「C005-2」在宅患者訪問点滴注射管理指導料を算定している患者

(26) 在宅患者訪問看護・指導料の「注12」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注6」の規定により準用する在宅患者訪問看護・指導料の「注12」に規定する夜間・早朝訪問看護加算及び深夜訪問看護加算については、夜間(午後6時から午後10時までをいう。)又は早朝(午前6時から午前8時までの時間をいう。)、深夜(午後10時から午前6時までをいう。)に患家の求めに応じて訪問看護・指導を行った場合に算定する。またこれは、緊急訪問看護加算との併算定を可とする。

(27) 在宅患者訪問看護・指導料の「注13」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注6」の規定により準用する在宅患者訪問看護・指導料の「注13」に規定する看護・介護職員連携強化加算については、保険医療機関の看護師又は准看護師が、口腔内の喀痰吸引、鼻腔内の喀痰吸引、気管カニューレ内部の喀痰吸引、胃瘻若しくは腸瘻による経管栄養又は経鼻経管栄養を必要とする患者に対して、社会福祉士及び介護福祉士法(昭和62年法律第30号)第48条の3第1項の登録を受けた登録喀痰吸引等事業者又は同法附則第27条第1項の登録を受けた登録特定行為事業者(以下「登録喀痰吸引等事業者等」という。)の介護職員等(以下「介護職員等」という。)が実施する社会福祉士及び介護福祉士法施行規則(昭和62年厚生省令第49号)第1条各号に掲げる医師の指示の下に行われる行為(以下「喀痰吸引等」という。)の業務が円滑に行われるよう支援を行う取組を評価するものである。

ア 当該加算は、患者の病状やその変化に合わせて、医師の指示により、(イ)及び(ロ)の対応を行っている場合に算定する。

(イ) 喀痰吸引等に係る計画書や報告書の作成及び緊急時等の対応についての助言

(ロ) 介護職員等に同行し、患者の居宅において喀痰吸引等の業務の実施状況についての確認

イ 当該加算は、次の場合には算定できない。

(イ) 介護職員等の喀痰吸引等に係る基礎的な技術取得や研修目的での同行訪問

(ロ) 同一の患者に、他の保険医療機関又は訪問看護ステーションにおいて看護・介護職員連携強化加算を算定している場合

ウ 当該加算は、介護職員等と同行訪問を実施した日の属する月の初日の訪問看護・指導の実施日に算定する。また、その内容を訪問看護記録書に記録すること。

エ 登録喀痰吸引等事業者等が、患者に対する安全なサービス提供体制整備や連携体制確保のために会議を行う場合は、当該会議に出席し連携する。また、その場合は、会議の内容を訪問看護記録書に記録すること。

オ 患者又はその家族等から電話等により看護に関する意見を求められた場合に対応できるよう、患者又はその家族等に対して、保険医療機関の名称、所在地、電話番号並びに時間外及び緊急時の連絡方法を記載した文書を交付すること。

(28) 在宅患者訪問看護・指導料の「注14」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注6」の規定により準用する在宅患者訪問看護・指導料の「注14」に規定する特別地域訪問看護加算は、当該保険医療機関の所在地から患家までの訪問につき、最も合理的な通常の経路及び方法で片道1時間以上要する患者に対して、特掲診療料の施設基準等第四の四の三の三に規定する地域(以下「特別地域」という。)に所在する保険医療機関の看護師等が訪問看護・指導を行った場合又は特別地域以外に所在する保険医療機関の看護師等が特別地域に居住する患者に対して訪問看護・指導を行った場合に、在宅患者訪問看護・指導料又は同一建物訪問看護・指導料の所定点数(注に規定する加算は含まない。)の100分の50に相当する点数を加算する。なお、当該加算は、交通事情等の特別の事情により訪問に要した時間が片道1時間以上となった場合は算定できない。特別地域訪問看護加算を算定する保険医療機関は、その所在地又は患家の所在地が特別地域に該当するか否かについては、地方厚生(支)局に確認すること。

(29) 在宅患者訪問看護・指導料の「注15」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注6」の規定により準用する在宅患者訪問看護・指導料の「注15」に規定する訪問看護・指導体制充実加算は、訪問看護・指導に係る十分な体制を整備し、訪問看護・指導等に係る相当の実績を有する保険医療機関における訪問看護・指導を評価するものであり、別に定める施設基準に適合しているものとして届け出た保険医療機関の看護師等が訪問看護・指導を実施した場合に、月1回に限り算定する。

(30) 在宅患者訪問看護・指導料の「注16」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注6」の規定により準用する在宅患者訪問看護・指導料の「注16」に規定する専門管理加算について

ア 専門管理加算のイは、在宅で療養を行っている悪性腫瘍の鎮痛療法若しくは化学療法を行っている患者、真皮を越える褥瘡の状態にある患者(区分番号「C013」在宅患者訪問褥瘡管理指導料を算定する場合にあっては真皮までの状態の患者)又は人工肛門若しくは人工膀胱周囲の皮膚にびらん等の皮膚障害が継続若しくは反復して生じている状態にある患者若しくは人工肛門若しくは人工膀胱のその他の合併症を有する患者に対して、別に定める施設基準に適合しているものとして届け出た保険医療機関の緩和ケア、褥瘡ケア又は人工肛門ケア及び人工膀胱ケアに係る専門の研修を受けた看護師が、定期的(1月に1回以上)に訪問看護・指導を行うとともに、当該患者に係る訪問看護・指導の実施に関する計画的な管理を行った場合に、月1回に限り所定点数に加算する。

イ 専門管理加算のロは、保健師助産師看護師法(昭和23年法律第203号)第37条の2第2項第1号に規定する特定行為(訪問看護において専門の管理を必要とするものに限る。)に係る管理の対象となる患者に対して、別に定める施設基準に適合しているものとして届け出た保険医療機関の同項第5号に規定する指定研修機関において行われる研修を修了した看護師が、同項第2号に規定する手順書に基づき、定期的(1月に1回以上)に訪問看護・指導を行うとともに、当該患者に係る訪問看護・指導の実施に関する計画的な管理を行った場合に、月1回に限り所定点数に加算する。また、手順書について、医師と共に、利用者の状態に応じて手順書の妥当性を検討すること。なお、特定行為のうち訪問看護において専門の管理を必要とするものとは、以下の(イ)から(ト)までに掲げるものをいう。

(イ) 気管カニューレの交換

(ロ) 胃ろうカテーテル若しくは腸ろうカテーテル又は胃ろうボタンの交換

(ハ) 膀胱ろうカテーテルの交換

(ニ) 褥瘡又は慢性創傷の治療における血流のない壊死組織の除去

(ホ) 創傷に対する陰圧閉鎖療法

(ヘ) 持続点滴中の高カロリー輸液の投与量の調整

(ト) 脱水症状に対する輸液による補正

(31) (30)において、当該医療機関で別に定める専従要件となっている場合であっても、別に定める専従業務に支障が生じなければ訪問しても差し支えない。

(32) 訪問看護・指導の実施に当たっては、保険医療機関における看護業務に支障を来すことのないよう留意するとともに、市町村の実施する訪問指導事業等関連事業との連携に十分留意する。

(33) 在宅患者訪問看護・指導料の「注18」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注6」の規定により準用する在宅患者訪問看護・指導料の「注18」に規定する交通費は実費とする。

C005-1-2 同一建物居住者訪問看護・指導料(1日につき)

イ 同一日に2人

イ 同一日に2人

(1) 週3日目まで 580点
(2) 週4日目以降 680点

ロ 同一日に3人以上

(1) 週3日目まで 293点
(2) 週4日目以降 343点

イ 同一日に2人

イ 同一日に2人

(1) 週3日目まで 530点
(2) 週4日目以降 630点

ロ 同一日に3人以上

(1) 週3日目まで 268点
(2) 週4日目以降 318点

3 悪性腫瘍の患者に対する緩和ケア、褥 瘡ケア又は人工肛門ケア及び人工膀胱ケアに係る専門の研修を受けた看護師による場合 1,285点

注1 1及び2については、保険医療機関が、在宅で療養を行っている患者(同一建物居住者に限る。)であって通院が困難なものに対して、診療に基づく訪問看護計画により、看護師等を訪問させて看護又は療養上必要な指導を行った場合に、患者1人について日単位で算定する。ただし、別に厚生労働大臣が定める疾病等の患者以外の患者については、区分番号C005に掲げる在宅患者訪問看護・指導料(3を除く。)又は区分番号I012に掲げる精神科訪問看護・指導料を算定する日と合わせて週3日(保険医療機関が、診療に基づき患者の急性増悪等により一時的に頻回の訪問看護・指導を行う必要を認めて、訪問看護・指導を行う場合にあっては、1月に1回(別に厚生労働大臣が定めるものについては、月2回)に限り、週7日(当該診療の日から起算して14日以内の期間に行われる場合に限る。))を限度とする。

2 3については、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関が、在宅で療養を行っている悪性腫瘍の鎮痛療法若しくは化学療法を行っている患者、真皮を越える褥 瘡の状態にある患者(区分番号C013に掲げる在宅患者訪問褥 瘡管理指導料を算定する場合 にあっては真皮までの状態の患者)又は人工肛門若しくは人工膀胱を造設している者で管理が困難な患者(いずれも同一建物居住者に限る。)であって通院が困難なものに対して、診療に基づく訪問看護計画により、緩和ケア、 褥 瘡ケア又 は人工肛門ケア及び人工膀胱ケアに係る専門の研修を受けた看護師を訪問させて、他の保険医療機関の看護師若しくは准看護師又は訪問看護ステーションの看護師若しくは准看護師と共同して同一日に看護又は療養上必要な指導を行った場合に、当該患者1人について、それぞれ月1回に限り算定する。

3 1及び2については、注1ただし書に規定する別に厚生労働大臣が定める疾病等の患者又は同注ただし書の規定に基づき週7日を限度として所定点数を算定する患者に対して、当該患者に対する診療を担う保険医療機関の保険医が必要と認めて、1日に2回又は3回以上訪問看護・指導を実施した場合は、難病等複数回訪問加算として、次に掲げる区分に従い、1日につき、いずれかを所定点数に加算する。

イ 1日に2回の場合

(1) 同一建物内1人又は2人450点

(2) 同一建物内3人以上400点

ロ 1日に3回以上の場合

(1) 同一建物内1人又は2人800点

(2) 同一建物内3人以上 720点

4 1及び2については、同時に複数の看護師等又は看護補助者による訪問看護・指導が必要な者として別に厚生労働大臣が定める者に対して、保険医療機関の看護師等が、当該保険医療機関のその他職員と同時に訪問看護・指導を行う ことについて、当該患者又はその家族等の同意を得て、訪問看護・指導を実施した場合には、複数名訪問看護・指導加算として、次に掲げる区分に従い、1日につき、いずれかを所定点数に加算する。ただし、イ又はロの場合にあっては週1日を、ハの場合にあっては週3日を限度として算定する。

イ 所定点数を算定する訪問看護・指導を行う看護師等が他の保健師、助産師又は看護師と同時に訪問看護・指導を行う場合

(1) 同一建物内1人又は2人 450点

(2) 同一建物内3人以上 400点

ロ 所定点数を算定する訪問看護・指導を行う看護師等が他の准看護師と同時に訪問看護・指導を行う場合

(1) 同一建物内1人又は2人 380点

(2) 同一建物内3人以上 340点

ハ 所定点数を算定する訪問看護・指導を行う看護師等がその他職員と同時に訪問看護・指導を行う場合(別に厚生労働大臣が定める場合を除く。)

(1) 同一建物内1人又は2人 300点

(2) 同一建物内3人以上 270点

ニ 所定点数を算定する訪問看護・指導を行う看護師等がその他職員と同時に訪問看護・指導を行う場合(別に厚生労働大臣が定める場合に限る。)

(1) 1日に1回の場合

① 同一建物内1人又は2人 300点

② 同一建物内3人以上 270点

(2) 1日に2回の場合

① 同一建物内1人又は2人 600点

② 同一建物内3人以上 540点

(3) 1日に3回以上の場合

① 同一建物内1人又は2人 1,000点

② 同一建物内3人以上 900点

5 同一建物居住者訪問看護・指導料を算定した場合には、区分番号C005に掲げる在宅患者訪問看護・指導料又は区分番号I012に掲げる精神科訪問看護・指導料は、算定しない。

6 区分番号C005の注4から注6まで、注8から注16まで及び注18の規定は、同一建物居住者訪問看護・指導料について準用する。この場合において、同注8中「在宅で療養を行っている患者」とあるのは「在宅で療養を行っている患者(同一建物居住者に限る。)」と、「在宅患者連携指導加算」とあるのは「同一建物居住者連携指導加算」と、同注9中「在宅で療養を行っている患者」とあるのは「在宅で療養を行っている患者(同一建物居住者に限る。)」と、「在宅患者緊急時等カンファレンス加算」とあるのは「同一建物居住者緊急時等カンファレンス加算」と、同注10中「在宅ターミナルケア加算」とあるのは「同一建物居住者ターミナルケア加算」と読み替えるものとする。

 通知
(1) 在宅患者訪問看護・指導料及び同一建物居住者訪問看護・指導料は、在宅での療養を行っている通院困難な患者の病状に基づいて訪問看護・指導計画を作成し、かつ、当該計画に基づき実際に患家を定期的に訪問し、看護及び指導を行った場合に、1日に1回を限度として算定する。ただし、医師又は看護師の配置が義務付けられている施設に入所している患者(給付調整告示等により規定する場合を除く。)については、算定の対象としない。

在宅患者訪問看護・指導料は、在宅での療養を行っている患者(同一建物居住者であるものを除く。)に対して、同一建物居住者訪問看護・指導料は、同一建物居住者であるものに対して算定する。

(2) 在宅患者訪問看護・指導料又は同一建物居住者訪問看護・指導料(以下「在宅患者訪問看護・指導料等」という。)は、訪問看護・指導を実施する保険医療機関において医師による診療のあった日から1月以内に行われた場合に算定する。

ただし、当該患者(患者の病状に特に変化がないものに限る。)に関し、区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)等を算定すべき訪問診療を行っている保険医療機関が、患者の同意を得て、診療の日から2週間以内に、当該患者に対して継続して訪問看護・指導を行っている別の保険医療機関に対して、診療状況を示す文書を添えて、当該患者に係る療養上必要な情報を提供した場合には、当該診療情報の提供(区分番号「B009」診療情報提供料(Ⅰ)の場合に限る。)を行った保険医療機関において、当該診療情報提供料の基礎となる診療があった日から1月以内に行われた場合に算定する。

(3) 同一建物居住者訪問看護・指導料については、以下のア又はイにより算定すること。なお、同一建物居住者に係る人数については、同一日に同一建物居住者訪問看護・指導料を算定する患者数と区分番号「I012」の「3」精神科訪問看護・指導料(Ⅲ)を算定する患者数とを合算した人数とすること。

ア 同一建物居住者が2人の場合は、当該患者全員に対して、1のイ又は2のイにより算定

イ 同一建物居住者が3人以上の場合は、当該患者全員に対して、1のロ又は2のロにより算定

(4) 在宅患者訪問看護・指導料等の算定は週3日を限度とするが、厚生労働大臣が定める疾病等の患者については週4日以上算定できる。

【厚生労働大臣が定める疾病等の患者】

○ 特掲診療料の施設基準等別表第七に掲げる疾病等の患者

末期の悪性腫瘍、多発性硬化症、重症筋無力症、スモン、筋萎縮性側索硬化症、脊髄小脳変性症、ハンチントン病、進行性筋ジストロフィー症、パーキンソン病関連疾患(進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、パーキンソン病(ホーエン・ヤールの重症度分類がステージ3以上かつ生活機能障害度がⅡ度又はⅢ度のものに限る。))、多系統萎縮症(線条体黒質変性症、オリーブ橋小脳萎縮症、シャイ・ドレーガー症候群)、プリオン病、亜急性硬化性全脳炎、ライソゾーム病、副腎白質ジストロフィー、脊髄性筋萎縮症、球脊髄性筋萎縮症、慢性炎症性脱髄性多発神経炎、後天性免疫不全症候群若しくは頸髄損傷の患者又は人工呼吸器を使用している状態

○ 特掲診療料の施設基準等の別表第八に掲げる状態等の患者

在宅悪性腫瘍等患者指導管理若しくは在宅気管切開患者指導管理を受けている状態にある者又は気管カニューレ若しくは留置カテーテルを使用している状態にある者、在宅自己腹膜灌流指導管理、在宅血液透析指導管理、在宅酸素療法指導管理、在宅中心静脈栄養法指導管理、在宅成分栄養経管栄養法指導管理、在宅自己導尿指導管理、在宅人工呼吸指導管理、在宅持続陽圧呼吸療法指導管理、在宅自己疼痛管理指導管理又は在宅肺高血圧症患者指導管理を受けている状態にある者、人工肛門又は人工膀胱を設置している状態にある者、真皮を越える褥瘡の状態にある者、在宅患者訪問点滴注射管理指導料を算定している者

(5) 診療に基づき、患者の病状の急性増悪、終末期、退院直後等により一時的に週4日以上の頻回の訪問看護・指導が必要であると認められた患者(厚生労働大臣が定める疾病等の患者を除く。)については、月1回(気管カニューレを使用している状態にある者又は真皮を越える褥瘡の状態にある者については、月2回)に限り、当該診療を行った日から14日以内の期間において、14日を限度として算定できる。また、当該患者に対する訪問看護・指導については、当該患者の病状等を十分把握し、一時的に頻回に訪問看護・指導が必要な理由を訪問看護計画書及び訪問看護報告書等に記載し、訪問看護・指導の実施等において、医師と連携を密にすること。また、例えば、毎月、恒常的に週4日以上の訪問看護・指導が頻回に必要な場合については、その理由を訪問看護計画書及び報告書に記載すること。

当該患者が介護保険法第62条に規定する要介護被保険者等である場合には、看護記録に頻回の訪問看護・指導が必要であると認めた理由及び頻回の訪問看護・指導が必要な期間(ただし14日間以内に限る。)を記載すること。

(6) (4)又は(5)により、週4回以上在宅患者訪問看護・指導料等を算定する場合は、在宅患者訪問看護・指導料等の「1」の「ロ」又は「2」の「ロ」、同一建物居住者訪問看護・指導料の「1」の「イ」の(2)、「1」の「ロ」の(2)、「2」の「イ」の(2)又は「2」の「ロ」の(2)により算定する。

(7) 在宅患者訪問看護・指導料等の「3」については、在宅で療養を行っている悪性腫瘍の鎮痛療法若しくは化学療法を行っている患者、真皮を越える褥瘡の状態にある患者(区分番号「C013」在宅患者訪問褥瘡管理指導料を算定する場合にあっては真皮までの状態の患者)又は人工肛門若しくは人工膀胱周囲の皮膚にびらん等の皮膚障害が継続若しくは反復して生じている状態にある患者若しくは人工肛門若しくは人工膀胱のその他の合併症を有する患者に対し、別に定める施設基準に適合しているものとして届け出た保険医療機関が専門の研修を受けた看護師を訪問させて、他の保険医療機関の看護師若しくは准看護師又は訪問看護ステーションの看護師若しくは准看護師と共同して同一日に看護又は療養上必要な指導を行った場合に、在宅患者訪問看護・指導料等の「3」により当該患者につきそれぞれ月1回を限度として、当該専門の看護師が所属する保険医療機関において算定する。この場合、当該医療機関で別に定める専従要件となっている場合であっても、別に定める専従業務に支障が生じなければ訪問しても差し支えない。

(8) 「1」の助産師による在宅患者訪問看護・指導料等の算定の対象となる患者は、在宅での療養を行っている通院困難な妊産婦及び乳幼児であって、疾病等に係る療養上の指導等が必要な患者であり、療養上必要と認められない一般的保健指導を専ら行う場合は算定しない。

(9) 訪問看護・指導計画は、医師又は保健師、助産師若しくは看護師が患家を訪問し、患者の家庭における療養状況を踏まえて作成し、当該計画は少なくとも1月に1回は見直しを行うほか、患者の病状に変化があった場合には適宜見直す。

訪問看護・指導計画には、看護及び指導の目標、実施すべき看護及び指導の内容並びに訪問頻度等を記載すること。

(10) 医師は、保健師、助産師、看護師又は准看護師(以下この区分において「看護師等」という。)に対して行った指示内容の要点を診療録に記載すること。また、保健師、助産師又は看護師が准看護師に対して指示を行ったときは、その内容の要点を記録すること。また、保険医療機関における日々の訪問看護・指導を実施した患者氏名、訪問場所、訪問時間(開始時刻及び終了時刻)及び訪問人数等について記録し、保管しておくこと。

(11) 看護師等は、患者の体温、血圧等基本的な病態を含む患者の状態並びに行った指導及び看護の内容の要点を記録すること。

(12) 他の保険医療機関において在宅患者訪問看護・指導料等を算定している患者については、在宅患者訪問看護・指導料等を算定できない。ただし、保険医療機関を退院後1月以内の患者に対して当該保険医療機関が行った訪問看護・指導及び緩和ケア、褥瘡ケア又は人工肛門ケア及び人工膀胱ケアに係る専門の研修を受けた看護師が、当該患者の在宅療養を担う他の保険医療機関の看護師若しくは准看護師又は訪問看護ステーションの看護師若しくは准看護師と共同して行った訪問看護・指導については、この限りではない。

(13) 同一の患者について、訪問看護ステーションにおいて訪問看護療養費を算定した月については、在宅患者訪問看護・指導料等を算定できない。ただし、次に掲げる場合はこの限りではない。

ア (4)の厚生労働大臣が定める疾病等の患者について、訪問看護療養費を算定した場合

イ 急性増悪等により一時的に週4日以上の頻回の訪問看護・指導を行う必要を認めた患者

ウ 当該保険医療機関を退院後1月以内の患者

エ 緩和ケア、褥瘡ケア又は人工肛門ケア及び人工膀胱ケアに係る専門の研修を受けた看護師が、当該患者の在宅療養を担う他の保険医療機関の看護師若しくは准看護師又は訪問看護ステーションの看護師若しくは准看護師と共同して訪問看護・指導を行った場合

(14) (13)において、同一の患者について、在宅患者訪問看護・指導料等及び訪問看護療養費を算定できる場合であっても、訪問看護療養費を算定した日については、在宅患者訪問看護・指導料等を算定できない。ただし、(13)のウ及びエの場合は、この限りではない。

(15) 同一の患者について、複数の保険医療機関や訪問看護ステーションにおいて訪問看護・指導を行う場合は、保険医療機関間及び保険医療機関と訪問看護ステーションとの間において十分に連携を図る。具体的には、訪問看護・指導の実施による患者の目標の設定、訪問看護・指導計画の立案、訪問看護・指導の実施状況及び評価を共有する。

(16) 介護保険法第8条第20項に規定する認知症対応型共同生活介護を行う施設、高齢者の居住の安定確保に関する法律第5条第1項に規定するサービス付き高齢者向け住宅、障害者総合支援法第5条第1項に規定する障害福祉サービスを行う施設、その他の高齢者向け施設等に入所している患者に訪問看護・指導を行う場合においては、介護保険又は障害福祉サービスによる医療及び看護サービスの提供に係る加算の算定等を含む当該施設における利用者の医療ニーズへの対応について確認し、当該施設で行われているサービスと十分に連携する。また、当該施設において当該保険医療機関が日常的な健康管理等(医療保険制度の給付によるものを除く。)を行っている場合は、健康管理等と医療保険制度の給付による訪問看護・指導を区別して実施する。

(17) 在宅患者訪問看護・指導料の「注3」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注3」に規定する難病等複数回訪問加算は、(4)の厚生労働大臣が定める疾病等の患者又は一時的に頻回の訪問看護・指導を行う必要が認められた患者に対して、1日に2回又は3回以上訪問看護・指導を実施した場合に算定する。

また、同一建物居住者訪問看護・指導料の「注3」に規定する難病等複数回訪問加算を算定する場合にあっては、同一建物内において、当該加算又は区分番号「I012」精神科訪問看護・指導料の「注10」に規定する精神科複数回訪問加算(1日当たりの回数の区分が同じ場合に限る。)を同一日に算定する患者の人数に応じて、以下のア又はイにより算定する。

ア 同一建物内に1人又は2人の場合は、当該加算を算定する患者全員に対して、「注3」の「イ」の(1)又は「ロ」の(1)により算定

イ 同一建物内に3人以上の場合は、当該加算を算定する患者全員に対して、「注3」の「イ」の(2)又は「ロ」の(2)により算定

(18) 在宅患者訪問看護・指導料の「注4」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注6」の規定により準用する在宅患者訪問看護・指導料の「注4」に規定する緊急訪問看護加算は、訪問看護・指導計画に基づき定期的に行う訪問看護・指導以外であって、緊急の患家の求めに応じて、診療所又は在宅療養支援病院の保険医の指示により、当該保険医の属する保険医療機関又は連携する保険医療機関の看護師等が訪問看護・指導した場合に1日につき1回に限り算定する。その際、当該保険医はその指示内容を診療録に記載すること。なお、当該加算は、診療所又は在宅療養支援病院が24時間往診及び訪問看護により対応できる体制を確保し、診療所又は在宅療養支援病院の連絡担当者の氏名、連絡先電話番号等、担当日、緊急時の注意事項等並びに往診担当医及び訪問看護担当者の氏名等について、文書により提供している患者に限り算定できる。

(19) 在宅患者訪問看護・指導料の「注5」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注6」の規定により準用する在宅患者訪問看護・指導料の「注5」に規定する長時間訪問看護・指導加算は、特掲診療料の施設基準等第四の四の(3)のイに規定する長時間の訪問を要する者に対して、1回の訪問看護・指導の時間が90分を超えた場合について算定するものであり、週1回(特掲診療料の施設基準等第四の四の(3)のロに規定する者にあっては週3回)に限り算定できるものとする。なお、特掲診療料の施設基準等第四の四の(3)のロに規定する者のうち、超重症児・準超重症児については、「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」の別添6の別紙14の超重症児(者)・準超重症児(者)の判定基準による判定スコアが10以上のものをいう。

(20) 在宅患者訪問看護・指導料の「注6」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注6」の規定により準用する在宅患者訪問看護・指導料の「注6」に規定する乳幼児加算は、6歳未満の乳幼児に対して、訪問看護・指導を実施した場合に1日につき1回に限り算定できるものとする。

(21) 在宅患者訪問看護・指導料の「注7」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注4」に規定する複数名訪問看護・指導加算は、特掲診療料の施設基準等第四の四の二の(1)に規定する複数名訪問看護・指導加算に係る厚生労働大臣が定める者に該当する1人の患者に対して、患者又はその家族等の同意を得て、看護師等と他の看護師等又は看護補助者(以下「その他職員」という。)の複数名が同時に訪問看護・指導を実施した場合に、1日につき在宅患者訪問看護・指導料の「注7」の「イ」から「ニ」まで又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注4」の「イ」から「ニ」までのいずれかを、以下のアからエまでにより算定する。なお、単に2人の看護師等又は看護補助者が同時に訪問看護・指導を行ったことのみをもって算定することはできない。

ア 看護師等が他の保健師、助産師又は看護師と同時に訪問看護・指導を行う場合は、週1日に限り、在宅患者訪問看護・指導料の「注7」の「イ」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注4」の「イ」を算定する。

イ 看護師等が他の准看護師と同時に訪問看護・指導を行う場合は、週1日に限り、在宅患者訪問看護・指導料の「注7」の「ロ」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注4」の「ロ」を算定する。

ウ 看護師等がその他職員と同時に、特掲診療料の施設基準等第四の四の二の(1)に規定する複数名訪問看護・指導加算に係る厚生労働大臣が定める者のうち、同(2)に規定する厚生労働大臣が定める場合に該当しない患者に訪問看護・指導を行う場合は、週3日に限り、在宅患者訪問看護・指導料の「注7」の「ハ」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注4」の「ハ」を算定する。

エ 看護師等がその他職員と同時に、特掲診療料の施設基準等第四の四の二の(1)に規定する複数名訪問看護・指導加算に係る厚生労働大臣が定める者のうち、同(2)に規定する厚生労働大臣が定める場合に該当する患者に訪問看護・指導を行う場合は在宅患者訪問看護・指導料の「注7」の「ニ」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注4」の「ニ」を、1日当たりの回数に応じて算定する。

また、同一建物居住者訪問看護・指導料の「注4」に規定する複数名訪問看護・指導加算を算定する場合にあっては、同一建物内において、当該加算又は区分番号「I012」精神科訪問看護・指導料の「注4」に規定する複数名精神科訪問看護・指導加算(同時に訪問看護・指導を実施する職種及び1日当たりの回数の区分が同じ場合に限る。)を同一日に算定する患者の人数に応じて、以下のオ又はカにより算定する。

オ 同一建物内に1人又は2人の場合は、当該加算を算定する患者全員に対して、「注4」の「イ」の(1)、「ロ」の(1)、「ハ」の(1)、「ニ」の(1)の①、「ニ」の(2)の①又は「ニ」の(3)の①により算定

カ 同一建物内に3人以上の場合は、当該加算を算定する患者全員に対して、「注4」の「イ」の(2)、「ロ」の(2)、「ハ」の(2)、「ニ」の(1)の②、「ニ」の(2)の②又は「ニ」の(3)の②により算定

(22) 在宅患者訪問看護・指導料の「注8」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注6」の規定により準用する在宅患者訪問看護・指導料の「注8」に規定する在宅患者連携指導加算又は同一建物居住者連携指導加算は、以下の要件を満たす場合に算定すること。

ア 当該加算は、在宅での療養を行っている患者の診療情報等を、当該患者の診療等を担う保険医療機関等の医療関係職種間で文書等により共有し、それぞれの職種が当該診療情報等を踏まえ診療等を行う取組を評価するものである。

イ 在宅での療養を行っている患者であって通院が困難な者に対して、患者の同意を得て、月2回以上医療関係職種間で文書等(電子メール、ファクシミリでも可)により共有された診療情報を基に、患者に対して指導等を行った場合に、月1回に限り算定できる。

ウ 単に医療関係職種間で当該患者に関する診療情報等を交換したのみの場合は算定できない。

エ 他職種から情報提供を受けた場合、できる限り速やかに患者への指導等に反映させるよう留意しなければならない。また、当該患者の療養上の指導に関する留意点がある場合には、速やかに他職種に情報提供するよう努めなければならない。

オ 当該患者の診療を担う保険医療機関の保険医との間のみで診療情報等を共有し、訪問看護・指導を行った場合は、所定点数を算定できない。

カ 他職種から受けた診療情報等の内容及びその情報提供日並びにその診療情報等を基に行った指導等の内容の要点及び指導日を看護記録に記載すること。

(23) 在宅患者訪問看護・指導料の「注9」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注6」の規定により準用する在宅患者訪問看護・指導料の「注9」に規定する在宅患者緊急時等カンファレンス加算又は同一建物居住者緊急時等カンファレンス加算は、以下の要件を満たす場合に算定する。

ア 当該加算は、在宅で療養を行っている患者の状態の急変や診療方針の変更等の際、当該患者に対する診療等を行う医療関係職種等が一堂に会しカンファレンスを行うことにより、より適切な診療方針を立てること及び当該カンファレンスの参加者の間で診療方針の変更等の的確な情報共有を可能とすることは、患者及びその家族が安心して療養生活を行う上で重要であることから、そのような取組に対して評価するものである。

イ 関係する医療関係職種等が共同でカンファレンスを行い、当該カンファレンスで共有した当該患者の診療情報等を踏まえ、それぞれの職種が患者に対して療養上必要な指導を行った場合に月2回に限り算定する。なお、当該カンファレンスは、原則として患家で行うこととするが、患者又は家族が患家以外の場所でのカンファレンスを希望する場合はこの限りではない。

ウ 当該カンファレンスは、1者以上が患家に赴きカンファレンスを行う場合には、その他の関係者はビデオ通話が可能な機器を用いて参加することができる。

エ ウにおいて、患者の個人情報を当該ビデオ通話の画面上で共有する際は、患者の同意を得ていること。また、保険医療機関の電子カルテなどを含む医療情報システムと共通のネットワーク上の端末においてカンファレンスを実施する場合には、厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に対応していること。

オ カンファレンスに参加した医療関係職種等の氏名、カンファレンスの要点、患者に行った指導の要点及びカンファレンスを行った日を看護記録に記載すること。

カ 当該患者の診療を担う保険医療機関の保険医と当該患者の訪問看護を担う看護師等(当該保険医療機関の保険医とは異なる保険医療機関の看護師等に限る。)と2者でカンファレンスを行った場合であっても算定できる。

キ 在宅患者緊急時等カンファレンス加算及び同一建物居住者緊急時等カンファレンス加算は、カンファレンスを行い、当該カンファレンスで共有した当該患者の診療情報を踏まえた療養上必要な指導を行った場合に、当該指導日以降最初の在宅患者訪問看護・指導料等を算定する日に合わせて算定すること。また、必要に応じ、カンファレンスを行った日以降に当該指導を行う必要がある場合には、カンファレンスを行った日以降できる限り速やかに指導を行うこと。

なお、当該指導とは、在宅患者訪問看護・指導料等を算定する訪問看護・指導とは異なるものであるが、例えば、当該指導とは別に継続的に実施している訪問看護・指導を当該指導を行った日と同一日に行う場合には、当該指導を行った日において在宅患者訪問看護・指導料又は同一建物居住者訪問看護・指導料を合わせて算定することは可能であること。

(24) 在宅患者訪問看護・指導料の「注10」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注6」の規定により準用する在宅患者訪問看護・指導料の「注10」に規定する在宅ターミナルケア加算又は同一建物居住者ターミナルケア加算について

ア 在宅ターミナルケア加算又は同一建物居住者ターミナルケア加算は、在宅患者訪問看護・指導料等を死亡日及び死亡日前14日以内の計15日間に2回以上算定し、かつ、訪問看護におけるターミナルケアの支援体制(訪問看護に係る連絡担当者の氏名、連絡先電話番号、緊急時の注意事項等)について患者及びその家族に対して説明した上でターミナルケアを行った場合(ターミナルケアを行った後、24時間以内に在宅以外で死亡した場合を含む。)に算定する。ターミナルケアにおいては、厚生労働省「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」等の内容を踏まえ、患者本人及びその家族等と話し合いを行い、患者本人の意思決定を基本に、他の関係者と連携の上対応する。当該加算を算定した場合は、死亡した場所、死亡時刻等を看護記録に記録すること。1つの保険医療機関において、死亡日及び死亡日前14日以内の計15日間に介護保険制度又は医療保険制度の給付の対象となる訪問看護をそれぞれ1日以上実施した場合は、最後に実施した訪問看護が医療保険制度の給付による場合に、当該加算を算定する。また、同一の患者に、他の保険医療機関において在宅患者訪問看護・指導料の在宅ターミナルケア加算若しくは同一建物居住者訪問看護・指導料の同一建物居住者ターミナルケア加算を算定している場合又は訪問看護ステーションにおいて訪問看護ターミナルケア療養費を算定している場合においては算定できない。

イ 在宅ターミナルケア加算のイ又は同一建物居住者ターミナルケア加算のイは、在宅で死亡した患者(ターミナルケアを行った後、24時間以内に在宅以外で死亡した者を含む。)又は指定居宅サービス基準第174条第1項に規定する指定特定施設、指定地域密着型サービス基準第90条第1項に規定する指定認知症対応型共同生活介護事業所若しくは介護保険法第48条第1項第1号に規定する指定介護老人福祉施設(以下「特別養護老人ホーム等」という。)で死亡した患者(指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第21号)別表の1に規定する看取り介護加算その他これに相当する加算(以下「看取り介護加算等」という。)を算定している者を除き、ターミナルケアを行った後、24時間以内に特別養護老人ホーム等以外で死亡した者を含む。)に対して、ターミナルケアを行った場合に算定する。

ウ 在宅ターミナルケア加算のロ又は同一建物居住者ターミナルケア加算のロについては、特別養護老人ホーム等で死亡した患者(看取り介護加算等を算定している者に限り、ターミナルケアを行った後、24時間以内に特別養護老人ホーム等以外で死亡した者を含む。)に対して、ターミナルケアを行った場合に算定する。

(25) 在宅患者訪問看護・指導料の「注11」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注6」の規定により準用する在宅患者訪問看護・指導料の「注11」に規定する在宅移行管理加算は、当該保険医療機関を退院した日から起算して1月以内の期間に次のいずれかに該当する患者又はその家族からの相談等に対して、24時間対応できる体制が整備されている保険医療機関において、患者1人につき1回に限り算定する。この場合において、特別な管理を必要とする患者はアからオまでに掲げるものとし、そのうち重症度等の高い患者は、アに掲げるものとする。なお、エにおいて当該加算を算定する場合は、定期的(1週間に1回以上)に褥瘡の状態の観察・アセスメント・評価(褥瘡の深さ、滲出液、大きさ、炎症・感染、肉芽組織、壊死組織、ポケット)を行い、褥瘡の発生部位及び実施したケアについて看護記録に記録すること。なお、実施したケアには必要に応じて患者の家族等への指導も含むものである。

ア 区分番号「C108」在宅悪性腫瘍等患者指導管理料を算定している患者、区分番号「C112」在宅気管切開患者指導管理料を算定している患者、気管カニューレを使用している患者及び留置カテーテルを使用している患者

イ 区分番号「C102」在宅自己腹膜灌流指導管理料、区分番号「C102-2」在宅血液透析指導管理料、区分番号「C103」在宅酸素療法指導管理料、区分番号「C104」在宅中心静脈栄養法指導管理料、区分番号「C105」在宅成分栄養経管栄養法指導管理料、区分番号「C106」在宅自己導尿指導管理料、区分番号「C107」在宅人工呼吸指導管理料、区分番号「C107-2」在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料、区分番号「C110」在宅自己疼痛管理指導管理料又は区分番号「C111」在宅肺高血圧症患者指導管理料のうちいずれかを算定している患者

ウ 人工肛門又は人工膀胱を設置している患者であってその管理に配慮を必要とする患者

エ 以下の(イ)又は(ロ)のいずれかの真皮を越える褥瘡の状態にある者

(イ) NPUAP(TheNationalPressureUlcerAdvisoryPanel)分類Ⅲ度又はⅣ度

(ロ) DESIGN-R2020分類(日本褥瘡学会によるもの)D3、D4又はD5

オ 区分番号「C005-2」在宅患者訪問点滴注射管理指導料を算定している患者

(26) 在宅患者訪問看護・指導料の「注12」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注6」の規定により準用する在宅患者訪問看護・指導料の「注12」に規定する夜間・早朝訪問看護加算及び深夜訪問看護加算については、夜間(午後6時から午後10時までをいう。)又は早朝(午前6時から午前8時までの時間をいう。)、深夜(午後10時から午前6時までをいう。)に患家の求めに応じて訪問看護・指導を行った場合に算定する。またこれは、緊急訪問看護加算との併算定を可とする。

(27) 在宅患者訪問看護・指導料の「注13」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注6」の規定により準用する在宅患者訪問看護・指導料の「注13」に規定する看護・介護職員連携強化加算については、保険医療機関の看護師又は准看護師が、口腔内の喀痰吸引、鼻腔内の喀痰吸引、気管カニューレ内部の喀痰吸引、胃瘻若しくは腸瘻による経管栄養又は経鼻経管栄養を必要とする患者に対して、社会福祉士及び介護福祉士法(昭和62年法律第30号)第48条の3第1項の登録を受けた登録喀痰吸引等事業者又は同法附則第27条第1項の登録を受けた登録特定行為事業者(以下「登録喀痰吸引等事業者等」という。)の介護職員等(以下「介護職員等」という。)が実施する社会福祉士及び介護福祉士法施行規則(昭和62年厚生省令第49号)第1条各号に掲げる医師の指示の下に行われる行為(以下「喀痰吸引等」という。)の業務が円滑に行われるよう支援を行う取組を評価するものである。

ア 当該加算は、患者の病状やその変化に合わせて、医師の指示により、(イ)及び(ロ)の対応を行っている場合に算定する。

(イ) 喀痰吸引等に係る計画書や報告書の作成及び緊急時等の対応についての助言

(ロ) 介護職員等に同行し、患者の居宅において喀痰吸引等の業務の実施状況についての確認

イ 当該加算は、次の場合には算定できない。

(イ) 介護職員等の喀痰吸引等に係る基礎的な技術取得や研修目的での同行訪問

(ロ) 同一の患者に、他の保険医療機関又は訪問看護ステーションにおいて看護・介護職員連携強化加算を算定している場合

ウ 当該加算は、介護職員等と同行訪問を実施した日の属する月の初日の訪問看護・指導の実施日に算定する。また、その内容を訪問看護記録書に記録すること。

エ 登録喀痰吸引等事業者等が、患者に対する安全なサービス提供体制整備や連携体制確保のために会議を行う場合は、当該会議に出席し連携する。また、その場合は、会議の内容を訪問看護記録書に記録すること。

オ 患者又はその家族等から電話等により看護に関する意見を求められた場合に対応できるよう、患者又はその家族等に対して、保険医療機関の名称、所在地、電話番号並びに時間外及び緊急時の連絡方法を記載した文書を交付すること。

(28) 在宅患者訪問看護・指導料の「注14」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注6」の規定により準用する在宅患者訪問看護・指導料の「注14」に規定する特別地域訪問看護加算は、当該保険医療機関の所在地から患家までの訪問につき、最も合理的な通常の経路及び方法で片道1時間以上要する患者に対して、特掲診療料の施設基準等第四の四の三の三に規定する地域(以下「特別地域」という。)に所在する保険医療機関の看護師等が訪問看護・指導を行った場合又は特別地域以外に所在する保険医療機関の看護師等が特別地域に居住する患者に対して訪問看護・指導を行った場合に、在宅患者訪問看護・指導料又は同一建物訪問看護・指導料の所定点数(注に規定する加算は含まない。)の100分の50に相当する点数を加算する。なお、当該加算は、交通事情等の特別の事情により訪問に要した時間が片道1時間以上となった場合は算定できない。特別地域訪問看護加算を算定する保険医療機関は、その所在地又は患家の所在地が特別地域に該当するか否かについては、地方厚生(支)局に確認すること。

(29) 在宅患者訪問看護・指導料の「注15」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注6」の規定により準用する在宅患者訪問看護・指導料の「注15」に規定する訪問看護・指導体制充実加算は、訪問看護・指導に係る十分な体制を整備し、訪問看護・指導等に係る相当の実績を有する保険医療機関における訪問看護・指導を評価するものであり、別に定める施設基準に適合しているものとして届け出た保険医療機関の看護師等が訪問看護・指導を実施した場合に、月1回に限り算定する。

(30) 在宅患者訪問看護・指導料の「注16」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注6」の規定により準用する在宅患者訪問看護・指導料の「注16」に規定する専門管理加算について

ア 専門管理加算のイは、在宅で療養を行っている悪性腫瘍の鎮痛療法若しくは化学療法を行っている患者、真皮を越える褥瘡の状態にある患者(区分番号「C013」在宅患者訪問褥瘡管理指導料を算定する場合にあっては真皮までの状態の患者)又は人工肛門若しくは人工膀胱周囲の皮膚にびらん等の皮膚障害が継続若しくは反復して生じている状態にある患者若しくは人工肛門若しくは人工膀胱のその他の合併症を有する患者に対して、別に定める施設基準に適合しているものとして届け出た保険医療機関の緩和ケア、褥瘡ケア又は人工肛門ケア及び人工膀胱ケアに係る専門の研修を受けた看護師が、定期的(1月に1回以上)に訪問看護・指導を行うとともに、当該患者に係る訪問看護・指導の実施に関する計画的な管理を行った場合に、月1回に限り所定点数に加算する。

イ 専門管理加算のロは、保健師助産師看護師法(昭和23年法律第203号)第37条の2第2項第1号に規定する特定行為(訪問看護において専門の管理を必要とするものに限る。)に係る管理の対象となる患者に対して、別に定める施設基準に適合しているものとして届け出た保険医療機関の同項第5号に規定する指定研修機関において行われる研修を修了した看護師が、同項第2号に規定する手順書に基づき、定期的(1月に1回以上)に訪問看護・指導を行うとともに、当該患者に係る訪問看護・指導の実施に関する計画的な管理を行った場合に、月1回に限り所定点数に加算する。また、手順書について、医師と共に、利用者の状態に応じて手順書の妥当性を検討すること。なお、特定行為のうち訪問看護において専門の管理を必要とするものとは、以下の(イ)から(ト)までに掲げるものをいう。

(イ) 気管カニューレの交換

(ロ) 胃ろうカテーテル若しくは腸ろうカテーテル又は胃ろうボタンの交換

(ハ) 膀胱ろうカテーテルの交換

(ニ) 褥瘡又は慢性創傷の治療における血流のない壊死組織の除去

(ホ) 創傷に対する陰圧閉鎖療法

(ヘ) 持続点滴中の高カロリー輸液の投与量の調整

(ト) 脱水症状に対する輸液による補正

(31) (30)において、当該医療機関で別に定める専従要件となっている場合であっても、別に定める専従業務に支障が生じなければ訪問しても差し支えない。

(32) 訪問看護・指導の実施に当たっては、保険医療機関における看護業務に支障を来すことのないよう留意するとともに、市町村の実施する訪問指導事業等関連事業との連携に十分留意する。

(33) 在宅患者訪問看護・指導料の「注18」又は同一建物居住者訪問看護・指導料の「注6」の規定により準用する在宅患者訪問看護・指導料の「注18」に規定する交通費は実費とする。

C005-2 在宅患者訪問点滴注射管理指導料(1週につき)100点

注 区分番号C005に掲げる在宅患者訪問看護・指導料又は区分番号C005-1-2に掲げる同一建物居住者訪問看護・指導料を算定すべき訪問看護・指導を受けている患者又は指定訪問看護事業者(健康保険法第88条第1項に規定する指定訪問看護事業者、介護保険法第41条第1項の規定による指定居宅サービス事業者(訪問看護事業を行う者に限る。)の指定、同法第42条の2第1項の規定による指定地域密着型サービス事業者(訪問看護事業を行う者に限る。)の指定又は同法第53条第1項の規定による指定介護予防サービス事業者(訪問看護事業を行う者に限る。)をいう。)から訪問看護を受けている患者であって、当該患者に対する診療を担う保険医療機関の保険医の診療に基づき、週3日以上の点滴注射を行う必要を認めたものについて、訪問を行う看護師又は准看護師に対して、点滴注射に際し留意すべき事項等を記載した文書を交付して、必要な管理指導を行った場合に、患者1人につき週1回に限り算定する。

 通知
(1) 在宅患者訪問点滴注射管理指導料は、在宅での療養を行っている患者であって、通院困難な者について、当該患者の在宅での療養を担う保険医の診療に基づき、週3日以上の点滴注射を行う必要を認め、当該保険医療機関の看護師又は准看護師(以下この項において「看護師等」という。)に対して指示を行い、その内容を診療録に記載した場合又は指定訪問看護事業者に別紙様式16、別紙様式17の2又は別紙様式18を参考に作成した在宅患者訪問点滴注射指示書に有効期間(7日以内に限る。)及び指示内容を記載して指示を行った場合において、併せて使用する薬剤、回路等、必要十分な保険医療材料、衛生材料を供与し、1週間(指示を行った日から7日間)のうち3日以上看護師等が患家を訪問して点滴注射を実施した場合に3日目に算定する。なお、算定要件となる点滴注射は、看護師等が実施した場合であり、医師が行った点滴注射は含まれない。

(2) 点滴注射指示に当たっては、その必要性、注意点等を点滴注射を実施する看護師等に十分な説明を行うこと。

(3) 点滴注射を実施する看護師等は、患者の病状の把握に努めるとともに、当該指示による点滴注射の終了日及び必要を認めた場合には在宅での療養を担う保険医への連絡を速やかに行うこと。なお、その連絡は電話等でも差し支えないこと。

(4) 在宅での療養を担う保険医は、患者、患者の家族又は看護師等から容態の変化等についての連絡を受けた場合は、速やかに対応すること。

(5) 在宅患者訪問点滴注射管理指導料には、必要な回路等の費用が含まれており、別に算定できない。

(6) 区分番号「C104」在宅中心静脈栄養法指導管理料又は区分番号「C108」在宅悪性腫瘍等患者指導管理料を算定した場合には、当該管理指導料は算定できない。

(7) 在宅患者訪問点滴注射管理指導料に係る薬剤料は別に算定できる。

(8) 週3日以上実施できなかった場合においても、使用した分の薬剤料は算定できる。

C006 在宅患者訪問リハビリテーション指導管理料(1単位)

1 同一建物居住者以外の場合 300点

2 同一建物居住者の場合 255点

注1 1については、在宅で療養を行っている患者(当該患者と同一の建物に居住する他の患者に対して当該保険医療機関が同一日に訪問リハビリテーション指導管理を行う場合の当該患者(以下この区分番号において「同一建物居住者」という。)を除く。)であって通院が困難なものに対して、2については、在宅で療養を行っている患者(同一建物居住者に限る。)であって通院が困難なものに対して、診療に基づき計画的な医学管理を継続して行い、かつ、当該診療を行った保険医療機関の理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士を訪問させて基本的動作能力若しくは応用的動作能力又は社会的適応能力の回復を図るための訓練等について必要な指導を行わせた場合に、患者1人につき、1と2を合わせて週6単位(退院の日から起算して3月以内の患者にあっては、週12単位)に限り算定する。

2 保険医療機関が、診療に基づき、患者の急性増悪等により一時的に頻回の訪問リハビリテーション指導管理を行う必要性を認め、計画的な医学管理の下に、在宅で療養を行っている患者であって通院が困難なものに対して訪問リハビリテーション指導管理を行った場合は、注1の規定にかかわらず、1と2を合わせて、6月に1回に限り、当該診療の日から14日以内に行った訪問リハビリテーション指導管理については、14日を限度として1日4単位に限り、算定する。

3 在宅患者訪問リハビリテーション指導管理に要した交通費は、患家の負担とする。

 通知
(1) 在宅患者訪問リハビリテーション指導管理料は、在宅での療養を行っている患者であって、疾病、傷病のために通院してリハビリテーションを受けることが困難な者又はその家族等患者の看護に当たる者に対して、医師の診療に基づき、理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士を訪問させて、患者の病状及び療養環境等を踏まえ療養上必要な指導を20分以上行った場合(以下この区分において「1単位」という。)に算定する。

(2) 在宅患者訪問リハビリテーション指導管理料の「1」は、在宅での療養を行っている患者(同一建物居住者であるものを除く。)に対して、在宅患者訪問リハビリテーション指導管理料の「2」は、同一建物居住者であるものに対して、必要な指導を行わせた場合に算定する。

(3) 在宅患者訪問リハビリテーション指導管理料の算定は週6単位を限度(末期の悪性腫瘍の患者の場合を除く。)とする。ただし、退院の日から起算して3月以内の患者に対し、入院先の医療機関の医師の指示に基づき継続してリハビリテーションを行う場合は、週12単位まで算定できる。

(4) 在宅患者訪問リハビリテーション指導管理料は、訪問診療を実施する保険医療機関において医師の診療のあった日から1月以内に行われた場合に算定する。

ただし、当該患者(患者の病状に特に変化がないものに限る。)に関し、在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の「1」又は在宅患者訪問診療料(Ⅱ)の注1の「イ」を算定すべき訪問診療を行っている保険医療機関が、患者の同意を得て、診療の日から2週間以内に、当該患者に対して継続して在宅患者訪問リハビリテーション指導管理を行っている別の保険医療機関に対して、診療状況を示す文書を添えて、当該患者に係る療養上必要な情報を提供した場合には、当該診療情報の提供(区分番号「B009」診療情報提供料(Ⅰ)の場合に限る。)を行った保険医療機関において、当該診療情報提供料の基礎となる診療があった日から1月以内に行われた場合に算定する。

(5) 指導の内容は、患者の運動機能及び日常生活動作能力の維持及び向上を目的として行う体位変換、起座又は離床訓練、起立訓練、食事訓練、排泄訓練、生活適応訓練、基本的対人関係訓練、言語機能又は聴覚機能等に関する指導とする。

(6) 医師は、理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士に対して行った指示内容の要点を診療録に記載する。

(7) 理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士は、医師の指示に基づき行った指導の内容の要点及び指導に要した時間を記録すること。

(8) 他の保険医療機関において在宅患者訪問リハビリテーション指導管理料を算定している患者については、在宅患者訪問リハビリテーション指導管理料を算定できない。

(9) 「注3」に規定する交通費は実費とする。

(10) 保険医療機関が診療に基づき、1月にバーセル指数又はFIMが5点以上悪化し、一時的に頻回の訪問リハビリテーションが必要であると認められた患者については、6月に1回に限り、当該診療を行った日から14日以内の期間において、14日を限度として1日に4単位まで算定できる。

当該患者が介護保険法第62条に規定する要介護被保険者等である場合には、診療録に頻回の訪問リハビリテーションが必要であると認めた理由及び頻回の訪問リハビリテーションが必要な期間(ただし14日間以内に限る。)を記載する。

C007 訪問看護指示料 300点

注1 当該患者に対する診療を担う保険医療機関の保険医が、診療に基づき指定訪問看護事業者(介護保険法第41条第1項に規定する指定居宅サービス事業者若しくは同法第53条第1項に規定する指定介護予防サービス事業者(いずれも訪問看護事業を行う者に限る。)又は健康保険法第88条第1項に規定する指定訪問看護事業者をいう。)からの指定訪問看護の必要を認め、又は、介護保険法第42条の2第1項に規定する指定地域密着型サービス事業者(定期巡回・随時対応型訪問介護看護又は複合型サービスを行う者に限る。)からの指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護又は指定複合型サービス(いずれも訪問看護を行うものに限る。)の必要を認め、患者の同意を得て当該患者の選定する訪問看護ステーション等に対して、訪問看護指示書を交付した場合に、患者1人につき月1回に限り算定する。

2 当該患者に対する診療を担う保険医療機関の保険医が、診療に基づき、当該患者の急性増悪等により一時的に頻回の指定訪問看護を行う必要を認め、当該患者の同意を得て当該患者の選定する訪問看護ステーション等に対して、その旨を記載した訪問看護指示書を交付した場合は、特別訪問看護指示加算として、患者1人につき月1回(別に厚生労働大臣が定める者については、月2回)に限り、100点を所定点数に加算する。

3 当該患者に対する診療を担う保険医療機関の保険医が、診療に基づき、保健師助産師看護師法第37条の2第2項第1号に規定する特定行為に係る管理の必要を認め、当該患者の同意を得て当該患者の選定する訪問看護ステーション等の看護師(同項第5号に規定する指定研修機関において行われる研修を修了した者に限る。)に対して、同項第2号に規定する手順書を交付した場合は、手順書加算として、患者1人につき6月に1回に限り、150点を所定点数に加算する。

4 注1の場合において、必要な衛生材料及び保険医療材料を提供した場合に、衛生材料等提供加算として、患者1人につき月1回に限り、80点を所定点数に加算する。

5 訪問看護指示料を算定した場合には、区分番号I012-2に掲げる精神科訪問看護指示料は算定しない。

 通知
(1) 訪問看護指示料は、在宅での療養を行っている患者であって、疾病、負傷のために通院による療養が困難な者に対する適切な在宅医療を確保するため、指定訪問看護に関する指示を行うことを評価するものであり、在宅での療養を行っている患者の診療を担う保険医(患者が選定する保険医療機関の保険医に限る。以下この項において「主治医」という。)が、診療に基づき指定訪問看護の必要性を認め、当該患者の同意を得て、別紙様式16を参考に作成した訪問看護指示書に有効期間(6月以内に限る。)を記載して、当該患者が選定する訪問看護ステーション等に対して交付した場合に算定する。なお、1か月の指示を行う場合には、訪問看護指示書に有効期間を記載することを要しない。

(2) 主治医は、在宅療養に必要な衛生材料及び保険医療材料(以下この項において「衛生材料等」という。)の量の把握に努め、十分な量の衛生材料等を患者に支給すること。

(3) 指定訪問看護の指示は、当該患者に対して主として診療を行う保険医療機関が行うことを原則とし、訪問看護指示料は、退院時に1回算定できるほか、在宅での療養を行っている患者について1月に1回を限度として算定できる。なお、同一月において、1人の患者について複数の訪問看護ステーション等に対して訪問看護指示書を交付した場合であっても、当該指示料は、1月に1回を限度に算定するものであること。

ただし、A保険医療機関と特別の関係にあるB保険医療機関において区分番号「C005」在宅患者訪問看護・指導料又は区分番号「C005-1-2」同一建物居住者訪問看護・指導料及び区分番号「I012」精神科訪問看護・指導料を算定している月においては、A保険医療機関は当該患者について訪問看護指示料は算定できない。

(4) 「注2」に規定する特別訪問看護指示加算は、患者の主治医が、診療に基づき、急性増悪、終末期、退院直後等の事由により、週4回以上の頻回の指定訪問看護を一時的に当該患者に対して行う必要性を認めた場合であって、当該患者の同意を得て、別紙様式18を参考に作成した特別訪問看護指示書を、当該患者が選定する訪問看護ステーション等に対して交付した場合に、1月に1回(別に厚生労働大臣が定める者については2回)を限度として算定する。ここでいう頻回の訪問看護を一時的に行う必要性とは、恒常的な頻回の訪問看護の必要性ではなく、状態の変化等で日常行っている訪問看護の回数では対応できない場合であること。また、その理由等については、特別訪問看護指示書に記載すること。

なお、当該頻回の指定訪問看護は、当該特別の指示に係る診療の日から14日以内に限り実施するものであること。

【厚生労働大臣が定める者】

ア 気管カニューレを使用している状態にある者

イ 以下の(イ)又は(ロ)のいずれかの真皮を越える褥瘡の状態にある者

(イ) NPUAP(TheNationalPressureUlcerAdvisoryPanel)分類Ⅲ度又はⅣ度

(ロ) DESIGN-R2020分類(日本褥瘡学会によるもの)D3、D4又はD5

(5) 患者の主治医は、指定訪問看護の必要性を認めた場合には、診療に基づき速やかに訪問看護指示書及び特別訪問看護指示書(以下この項において「訪問看護指示書等」という。)を作成すること。当該訪問看護指示書等には、緊急時の連絡先として、診療を行った保険医療機関の電話番号等を必ず記載した上で、訪問看護ステーション等に交付すること。

なお、訪問看護指示書等は、特に患者の求めに応じて、患者又はその家族等を介して訪問看護ステーション等に交付できるものであること。

(6) 主治医は、交付した訪問看護指示書等の写しを診療録に添付すること。

(7) 患者の主治医は、当該訪問看護指示書交付後であっても、患者の病状等に応じてその期間を変更することができるものであること。なお、指定訪問看護の指示を行った保険医療機関は、訪問看護ステーション等からの対象患者について相談等があった場合には、懇切丁寧に対応すること。

(8) 区分番号「C005」在宅患者訪問看護・指導料又は区分番号「C005-1-2」同一建物居住者訪問看護・指導料の(4)に掲げる疾病等の患者について、2つの訪問看護ステーション等に対して訪問看護指示書を交付する場合には、それぞれの訪問看護指示書に、他の訪問看護ステーション等に対して訪問看護指示書を交付している旨及び当該他の訪問看護ステーション等の名称を記載すること。

(9) 「注3」に規定する手順書加算は、患者の主治医が、診療に基づき、訪問看護において保健師助産師看護師法第37条の2第2項第1号に規定する特定行為(訪問看護において専門の管理を必要とするものに限る。)に係る管理の必要を認め、同項第2号に規定する手順書を当該患者が選定する訪問看護ステーション等の看護師(同項第5号に規定する指定研修機関において行われる研修を修了した者に限る。)に対して交付した場合に、患者1人につき6月に1回を限度として算定する。手順書を交付した主治医は当該訪問看護ステーション等の当該看護師と共に、患者の状態に応じて手順書の妥当性を検討すること。なお、特定行為のうち訪問看護において専門の管理を必要とするものとは、以下のアからキまでに掲げるものをいう。

ア 気管カニューレの交換

イ 胃ろうカテーテル若しくは腸ろうカテーテル又は胃ろうボタンの交換

ウ 膀胱ろうカテーテルの交換

エ 褥瘡又は慢性創傷の治療における血流のない壊死組織の除去オ創傷に対する陰圧閉鎖療法

カ 持続点滴中の高カロリー輸液の投与量の調整キ脱水症状に対する輸液による補正

(10) 「注4」に規定する衛生材料等提供加算は、在宅療養において衛生材料等が必要な患者に対し、当該患者へ訪問看護を実施している訪問看護ステーション等から提出された訪問看護計画書及び訪問看護報告書を基に、療養上必要な量について判断の上、必要かつ十分な量の衛生材料等を患者に支給した場合に算定する。

(11) 区分番号「C002」在宅時医学総合管理料、区分番号「C002-2」施設入居時等医学総合管理料、区分番号「C003」在宅がん医療総合診療料、区分番号「C005-2」在宅患者訪問点滴注射管理指導料、第2節第1款の各区分に規定する在宅療養指導管理料を算定した場合は、「注4」の加算は当該管理料等に含まれ別に算定できない。

C007-2 介護職員等喀痰吸引等指示料 240点

注 当該患者に対する診療を担う保険医療機関の保険医が、診療に基づき介護保険法第41条第1項に規定する指定居宅サービス事業者(同法第8条第2項に規定する訪問介護、同条第3項に規定する訪問入浴介護、同条第7項に規定する通所介護又は同条第11項に規定する特定施設入居者生活介護に係る指定を受けている者に限る。)、同法第42条の2第1項に規定する指定地域密着型サービス事業者(同法第8条第22項に規定する地域密着型介護老人福祉施設を除く。)その他別に厚生労働大臣が定める者による喀痰吸引等の必要を認め、患者の同意を得て当該患者の選定する事業者に対して介護職員等喀痰吸引等指示書を交付した場合に、患者1人につき3月に1回に限り算定する。

 通知
介護職員等喀痰吸引等指示料は、当該患者に対する診療を担う保険医療機関の保険医が、診療に基づき訪問介護、訪問入浴介護、通所介護、特定施設入居者生活介護等の指定居宅サービス事業者その他別に厚生労働大臣が定めるものによる社会福祉士及び介護福祉士法施行規則第1条各号に掲げる医師の指示の下に行われる行為の必要を認め、患者の同意を得て当該患者の選定する事業者に対して、別紙様式34を参考に作成した介護職員等喀痰吸引等指示書に有効期限(6月以内に限る。)を記載して交付した場合に、患者1人につき3月に1回に限り算定する。

C008 在宅患者訪問薬剤管理指導料

1 単一建物診療患者が1人の場合 650点

2 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 320点

3 1及び2以外の場合 290点

注1 在宅で療養を行っている患者であって通院が困難なものに対して、診療に基づき計画的な医学管理を継続して行い、かつ、薬剤師が訪問して薬学的管理指導を行った場合に、単一建物診療患者(当該患者が居住する建物に居住する者ち、当該保険医療機関の薬剤師が訪問し薬学的管理指導を行っているものをいう。)の人数に従い、患者1人につき月4回(末期の悪性腫瘍の患者及び中心静脈栄養法の対象患者については、週2回かつ月8回)に限り算定する。この場合において、1から3までを合わせて薬剤師1人につき週40回に限り算定できる。

2 麻薬の投薬が行われている患者に対して、麻薬の使用に関し、その服用及び保管の状況、副作用の有無等について患者に確認し、必要な薬学的管理指導を行った場合は、1回につき100点を所定点数に加算する。

3 在宅患者訪問薬剤管理指導に要した交通費は、患家の負担とする。

4 6歳未満の乳幼児に対して、薬剤師が訪問して薬学的管理指導を行った場合には、乳幼児加算として、100点を所定点数に加算する。

 通知
(1) 在宅患者訪問薬剤管理指導料は、在宅での療養を行っている患者であって、疾病、負傷のために通院による療養が困難な者について、保険医療機関の薬剤師が当該保険医療機関の医師及び当該患者の同意を得て、患家を訪問して薬剤管理指導記録に基づいて直接患者又はその家族等に服薬指導、服薬支援その他の薬学的管理指導を行った場合に算定する。

ただし、薬学的管理指導の対象となる患者が他の保険医療機関に入院している場合、医師若しくは薬剤師の配置が義務付けられている施設に入居若しくは入所している場合(給付調整告示等に規定する場合を除く。)又は現に他の保険医療機関若しくは保険薬局の薬剤師が在宅患者訪問薬剤管理指導を行っている場合には、在宅患者訪問薬剤管理指導料は算定できない。

(2) 在宅患者訪問薬剤管理指導料は、単一建物診療患者の人数に従い算定する。ここでいう単一建物診療患者の人数とは、当該患者が居住する建築物に居住する者のうち、当該保険医療機関が在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定する者(当該保険医療機関と特別の関係にある保険医療機関において算定するものを含む。以下この区分において同じ。)の人数をいう。なお、ユニット数が3以下の認知症対応型共同生活介護事業所については、それぞれのユニットにおいて、在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定する人数を、単一建物診療患者の人数とみなすことができる。

(3) 1つの患家に当該指導料の対象となる同居する同一世帯の患者が2人以上いる場合は、患者ごとに「単一建物診療患者が1人の場合」を算定する。また、当該建築物において、当該保険医療機関が在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定する者の数が、当該建築物の戸数の10%以下の場合又は当該建築物の戸数が20戸未満であって、当該保険医療機関が在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定する者が2人以下の場合には、それぞれ「単一建物診療患者が1人の場合」を算定する。

(4) 在宅患者訪問薬剤管理指導料は、「1」、「2」及び「3」を合わせて1月に4回(末期の悪性腫瘍の患者及び中心静脈栄養法の対象患者については、週2回かつ月8回)を限度として算定できるが、その場合であっても薬剤師1人につき週40回に限るものとする。ただし、月2回以上算定する場合にあっては、本指導料を算定する日の間隔は6日以上とする。なお、この場合には診療報酬明細書の摘要欄に当該算定日を記載すること。

(5) 当該保険医療機関の薬剤師は、指導に当たって、過去の投薬及び副作用発現状況等の基礎的事項を把握するとともに、指導の対象となる患者ごとに薬剤管理指導記録を作成すること。なお、当該薬剤管理指導記録には、次の事項を記載し、最後の記入の日から最低3年間保存すること。

ア 患者の氏名、生年月日、性別、住所、診療録の番号

イ 患者の投薬歴、副作用歴、アレルギー歴

ウ 薬学的管理指導の内容(医薬品の保管状況、服薬状況、残薬の状況、重複投薬、配合禁忌等に関する確認及び実施した服薬支援措置を含む。)

エ 患者への指導及び患者からの相談の要点

オ 訪問指導等の実施日、訪問指導を行った薬剤師の氏名

カ その他の事項

(6) 「注2」の麻薬管理指導加算は、本指導料を算定している患者のうち、麻薬が投与されている患者に対して、定期的に、投与される麻薬の服用状況、残薬の状況及び保管状況について確認し、残薬の適切な取扱方法も含めた保管取扱上の注意事項等に関し、必要な指導を行うとともに、麻薬による鎮痛効果や副作用の有無の確認を行い、必要な薬学的管理指導を行った場合に算定する。

(7) 麻薬管理指導加算の算定に当たっては、(5)の薬剤管理指導記録に、少なくとも次の事項について記載しなければならないこと。

ア 麻薬に係る薬学的管理指導の内容(麻薬の保管管理状況、服薬状況、残薬の状況、疼痛緩和の状況、副作用の有無の確認等)

イ 麻薬に係る患者・家族への指導・相談事項(麻薬に係る服薬指導、残薬の適切な取扱方法も含めた保管管理の指導等)

ウ 患者又は家族から返納された麻薬の廃棄に関する事項エその他麻薬に係る事項

(8) 乳幼児加算は、乳幼児に係る薬学的管理指導の際に、患者の体重、適切な剤形その他必要な事項等の確認を行った上で、患者の家族等に対して適切な服薬方法、誤飲防止等の必要な服薬指導を行った場合に算定する。

(9) 「注3」に規定する交通費は実費とする。

(10) 在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している患者に投薬された医薬品について、当該保険医療機関の薬剤師が以下の情報を知ったときは、原則として当該薬剤師は、速やかに在宅での療養を行っている患者の診療を担う保険医に対し、当該情報を文書により提供するとともに、当該保険医に相談の上、必要に応じ、患者に対する薬学的管理指導を行うものとする。

ア 緊急安全性情報、安全性速報

イ 医薬品・医療機器等安全性情報

C009 在宅患者訪問栄養食事指導料

1 在宅患者訪問栄養食事指導料1

イ 単一建物診療患者が1人の場合 530点

ロ 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 480点

ハ イ及びロ以外の場合 440点

2 在宅患者訪問栄養食事指導料2

イ 単一建物診療患者が1人の場合 510点

ロ 単一建物診療患者が2人以上9人以下の場合 460点

ハ イ及びロ以外の場合 420点

注1 1については、在宅で療養を行っており通院が困難な患者であって、別に厚生労働大臣が定めるものに対して、診療に基づき計画的な医学管理を継続して行い、かつ、保険医療機関の医師の指示に基づき当該保険医療機関の管理栄養士が訪問して具体的な献立等によって栄養管理に係る指導を行った場合に、単一建物診療患者(当該患者が居住する建物に居住する者ち、管理栄養士が訪問し栄養食事指導を行っているものをいう。注2において同じ。)の人数に従い、患者1人につき月2回に限り所定点数を算定する。

2 2については、在宅で療養を行っており通院が困難な患者であって、別に厚生労働大臣が定めるものに対して、診療に基づき計画的な医学管理を継続して行い、かつ、保険医療機関の医師の指示に基づき当該保険医療機関以外の管理栄養士が訪問して具体的な献立等によって栄養管理に係る指導を行った場合に、単一建物診療患者の人数に従い、患者1人につき月2回に限り所定点数を算定する。

3 在宅患者訪問栄養食事指導に要した交通費は、患家の負担とする。

 通知
(1) 在宅患者訪問栄養食事指導料は、在宅での療養を行っている患者であって、疾病、負傷のために通院による療養が困難な者について、保険医療機関の医師が当該患者に特掲診療料の施設基準等に規定する特別食を提供する必要性を認めた場合又は次のいずれかに該当するものとして医師が栄養管理の必要性を認めた場合であって、当該医師の指示に基づき、管理栄養士が患家を訪問し、患者の生活条件、し好等を勘案した食品構成に基づく食事計画案又は具体的な献立等を示した栄養食事指導箋を患者又はその家族等に対して交付するとともに、当該指導箋に従い、食事の用意や摂取等に関する具体的な指導を30分以上行った場合に算定する。

ア がん患者

イ 摂食機能又は嚥下機能が低下した患者ウ低栄養状態にある患者

(2) 在宅患者訪問栄養食事指導料1は、保険医療機関の管理栄養士が当該保険医療機関の医師の指示に基づき、指導を行った場合に算定する。

また、在宅患者訪問栄養食事指導料2は、診療所において、当該診療所以外(公益社団法人日本栄養士会若しくは都道府県栄養士会が設置し、運営する「栄養ケア・ステーション」又は他の保険医療機関に限る。)の管理栄養士が当該診療所の医師の指示に基づき、対面による指導を行った場合に算定する。

(3) 在宅患者訪問栄養食事指導料は、単一建物診療患者の人数に従い算定する。ここでいう単一建物診療患者の人数とは、当該患者が居住する建築物に居住する者のうち、当該保険医療機関が在宅患者訪問栄養食事指導料を算定する者(当該保険医療機関と特別の関係にある保険医療機関において算定するものを含む。以下この区分において同じ。)の人数をいう。なお、ユニット数が3以下の認知症対応型共同生活介護事業所については、それぞれのユニットにおいて、在宅患者訪問栄養食事指導料を算定する人数を、単一建物診療患者の人数とみなすことができる。

(4) 1つの患家に当該指導料の対象となる同居する同一世帯の患者が2人以上いる場合は、患者ごとに「単一建物診療患者が1人の場合」を算定する。また、当該建築物において、当該保険医療機関が在宅患者訪問栄養食事指導料を算定する者の数が、当該建築物の戸数の10%以下の場合又は当該建築物の戸数が20戸未満であって、当該保険医療機関が在宅患者訪問栄養食事指導料を算定する者が2人以下の場合には、それぞれ「単一建物診療患者が1人の場合」を算定する。

(5) 「注3」に規定する交通費は実費とする。

(6) 上記以外の点に関しては、区分番号「B001」の「9」外来栄養食事指導料における留意事項の例による。

C010 在宅患者連携指導料 900点

注1 訪問診療を実施している保険医療機関(診療所、在宅療養支援病院及び許可病床数が200床未満の病院(在宅療養支援病院を除く。)に限る。)の保険医が、在宅での療養を行っている患者であって通院が困難なものに対して、当該患者の同意を得て、歯科訪問診療を実施している保険医療機関、訪問薬剤管理指導を実施している保険薬局又は訪問看護ステーションと文書等により情報共有を行うとともに、共有された情報を踏まえて療養上必要な指導を行った場合に、月1回に限り算定する。

2 区分番号A000に掲げる初診料を算定する初診の日に行った指導又は当該初診の日から1月以内に行った指導の費用は、初診料に含まれるものとする。

3 当該保険医療機関を退院した患者に対して退院の日から起算して1月以内に行った指導の費用は、第1章第2部第1節に掲げる入院基本料に含まれるものとする。

4 区分番号B001の1に掲げるウイルス疾患指導料、区分番号B001の6に掲げるてんかん指導料、区分番号B001の7に掲げる難病外来指導管理料又は区分番号B001の12に掲げる心臓ペースメーカー指導管理料を算定している患者については算定しない。

5 在宅患者連携指導料を算定すべき指導を行った場合においては、区分番号B000に掲げる特定疾患療養管理料及び区分番号B001の8に掲げる皮膚科特定疾患指導管理料を算定すべき指導管理の費用は、所定点数に含まれるものとする。

6 区分番号B009に掲げる診療情報提供料(Ⅰ)、区分番号C002に掲げる在宅時医学総合管理料、区分番号C002-2に掲げる施設入居時等医学総合管理料又は区分番号C003に掲げる在宅がん医療総合診療料を算定している患者については算定しない。

 通知
(1) 在宅患者連携指導料は、在宅での療養を行っている患者の診療情報等を、当該患者の診療等を担う保険医療機関等の医療関係職種間で文書等により共有し、それぞれの職種が当該診療情報等を踏まえ診療等を行う取組を評価するものである。

例えば、在宅での療養を行っている一人の患者に対して、保険医療機関の保険医と保険医である歯科医師がそれぞれ訪問診療により当該患者の診療を担っている場合において、保険医である歯科医師が訪問診療を行った際に得た当該患者の口腔内の状態に関する診療情報を保険医に対して文書等で提供し、保険医が当該患者に訪問診療を行った際に、その情報を踏まえた指導を行った場合に算定できる。

(2) 在宅での療養を行っている患者であって通院が困難な者に対して、患者の同意を得て、月2回以上医療関係職種間で文書等(電子メール、ファクシミリでも可)により共有された診療情報を基に、患者又はその家族等に対して指導等を行った場合に、月1回に限り算定する。

(3) 単に医療関係職種間で当該患者に関する診療情報を交換したのみの場合や訪問看護や訪問薬剤指導を行うよう指示を行ったのみでは算定できない。

(4) 他職種から情報提供を受けた場合、できる限り速やかに患者への指導等に反映させるよう留意しなければならない。また、当該患者の療養上の指導に関する留意点がある場合には、速やかに他職種に情報提供するよう努めなければならない。

(5) 他職種から受けた診療情報の内容及びその情報提供日並びにその診療情報を基に行った診療の内容又は指導等の内容の要点及び診療日を診療録に記載すること。

C011 在宅患者緊急時等カンファレンス料 200点

注 訪問診療を実施している保険医療機関の保険医が、在宅での療養を行っている患者であって通院が困難なものの状態の急変等に伴い、当該保険医の求め又は当該患者の在宅療養を担う保険医療機関の保険医の求めにより、歯科訪問診療を実施している保険医療機関の保険医である歯科医師等、訪問薬剤管理指導を実施している保険薬局の保険薬剤師、訪問看護ステーションの保健師、助産師、看護師、理学療法士、作業療法士若しくは言語聴覚士、介護支援専門員又は相談支援専門員と共同でカンファレンスを行い又はカンファレンスに参加し、それらの者と共同で療養上必要な指導を行った場合に、月2回に限り算定する。

 通知
(1) 在宅患者緊急時等カンファレンス料は、在宅での療養を行っている患者の状態の急変や診療方針の変更等の際、当該患者に対する診療等を行う医療関係職種等が一堂に会す等、カンファレンスを行うことにより、より適切な治療方針を立てること及び当該カンファレンスの参加者の間で診療方針の変更等の的確な情報共有を可能とすることは、患者及びその家族等が安心して療養生活を行う上で重要であることから、そのような取組に対して評価するものである。

(2) 在宅患者緊急時等カンファレンス料は、在宅での療養を行っている患者の病状が急変した場合や、診療方針の大幅な変更等の必要が生じた場合に、患家を訪問し、関係する医療関係職種等が共同でカンファレンスを行い、当該カンファレンスで共有した当該患者の診療情報等を踏まえ、それぞれの職種が患者に対して療養上必要な指導を行った場合に月2回に限り算定する。

(3) 当該カンファレンスは、1者以上が患家に赴きカンファレンスを行う場合には、その他の関係者はビデオ通話が可能な機器を用いて参加することができる。

(4) (3)において、患者の個人情報を当該ビデオ通話の画面上で共有する際は、患者の同意を得ていること。また、保険医療機関の電子カルテなどを含む医療情報システムと共通のネットワーク上の端末においてカンファレンスを実施する場合には、厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に対応していること。

(5) 在宅患者緊急時等カンファレンス料は、カンファレンスを行い、当該カンファレンスで共有した当該患者の診療情報を踏まえた療養上必要な指導を行った場合に、当該指導を行った日に算定することとし、区分番号「A000」初診料、区分番号「A001」再診料、区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)又は区分番号「C001-2」在宅患者訪問診療料(Ⅱ)は併せて算定できない。また、必要に応じ、カンファレンスを行った日以降に当該指導を行う必要がある場合には、カンファレンスを行った日以降できる限り速やかに指導を行うこと。

なお、当該指導とは、区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)又は区分番号「C001-2」在宅患者訪問診療料(Ⅱ)を算定する訪問診療とは異なるものであるが、例えば、当該指導とは別に継続的に実施している訪問診療を当該指導を行った日と同一日に行う場合には、当該指導を行った日において区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)又は区分番号「C001-2」在宅患者訪問診療料(Ⅱ)を併せて算定することは可能であること。

(6) 当該在宅患者緊急時等カンファレンス料を算定する場合には、カンファレンスの実施日及び当該指導日を診療報酬明細書に記載すること。

(7) 当該カンファレンスは、原則として患家で行うこととするが、患者又は家族が患家以外の場所でのカンファレンスを希望する場合はこの限りでない。

(8) 在宅での療養を行っている患者の診療を担う保険医は、当該カンファレンスに参加した医療関係職種等の氏名、カンファレンスの要点、患者に行った指導の要点及びカンファレンスを行った日を診療録に記載すること。

C012 在宅患者共同診療料

1 往診の場合 1,500点

2 訪問診療の場合(同一建物居住者以外) 1,000点

3 訪問診療の場合(同一建物居住者) 240点

注1 1については、在宅療養後方支援病院(在宅において療養を行っている患者を緊急時に受け入れる病院であって、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出たものをいう。以下この表において同じ。)(許可病床数が400床未満の病院に限る。)が、在宅で療養を行っている別に厚生労働大臣が定める疾病等を有する患者以外の患者であって通院が困難なもの(当該在宅療養後方支援病院を緊急時の搬送先として希望するものに限る。以下この区分番号において同じ。)に対して、当該患者に対する在宅医療を担う他の保険医療機関からの求めに応じて共同で往診を行った場合に、1から3までのいずれかを最初に算定した日から起算して1年以内に、患者1人につき1から3までを合わせて2回に限り算定する。

2 2については、在宅療養後方支援病院(許可病床数が400床未満の病院に限る。)が、在宅で療養を行っている別に厚生労働大臣が定める疾病等を有する患者以外の患者(当該患者と同一の建物に居住する他の患者に対して当該保険医療機関が同一日に訪問診療を行う場合の当該患者(以下この区分番号において「同一建物居住者」という。)を除く。)であって通院が困難なものに対して、当該患者に対する在宅医療を担う他の保険医療機関からの求めに応じて計画的な医学管理の下に定期的に訪問して共同で診療を行った場合に、1から3までのいずれかを最初に算定した日から起算して1年以内に、患者1人につき1から3までを合わせて2回に限り算定する。

3 3については、在宅療養後方支援病院(許可病床数が400床未満の病院に限る。)が、在宅で療養を行っている別に厚生労働大臣が定める疾病等を有する患者以外の患者(同一建物居住者に限る。)であって通院が困難なものに対して、当該患者に対する在宅医療を担う他の保険医療機関からの求めに応じて計画的な医学管理の下に定期的に訪問して共同で診療を行った場合に、1から3までのいずれかを最初に算定した日から起算して1年以内に、患者1人につき1から3までを合わせて2回に限り算定する。

4 注1から注3までの規定にかかわらず、在宅療養後方支援病院が、別に厚生労働大臣が定める疾病等を有する患者に対して行った場合については、1から3までのいずれかを最初に算定した日から起算して1年以内に、患者1人につき1から3までを合わせて12回に限り算定する。

5 往診又は訪問診療に要した交通費は、患家の負担とする。

 通知
(1) 在宅患者共同診療料は、在宅での療養を行っている患者であって、疾病、負傷のために通院による療養が困難かつ在宅療養後方支援病院を緊急時の搬送先として希望する患者に対して、在宅療養後方支援病院が、在宅医療を提供する医療機関(以下「連携医療機関」という。)からの求めに応じて共同で往診又は訪問診療を行った場合に算定する。

(2) 在宅療養後方支援病院は、訪問診療を行った後に、連携医療機関と十分情報交換を行った上で計画を策定することとする。

(3) 15 歳未満の人工呼吸器装着患者、15歳未満から引き続き人工呼吸を実施しており体重20キログラム未満の患者又は神経難病等の患者を対象とする場合については、当該診療料を1年に12回算定することができる。

C013 在宅患者訪問褥 瘡管理指導料 750点

注1 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、重点的な褥 瘡管理を行う必要が認められる患者(在宅での療養を行っているものに限る。)に対して、当該患者の同意を得て、当該保険医療機関の保険医、管理栄養士又は当該保険医療機関以外の管理栄養士及び看護師又は連携する他の保険医療機関等の看護師が共同して、 褥 瘡管理に関する計画的な指導管理を行った場合には、初回のカンファレンスから起算して6月以内に限り、当該患者1人につき3回に限り所定点数を算定する。

2 区分番号C001に掲げる在宅患者訪問診療料(Ⅰ)、区分番号C001-2に掲げる在宅患者訪問診療料(Ⅱ)、区分番号C005に掲げる在宅患者訪問看護・指導料又は区分番号C009に掲げる在宅患者訪問栄養食事指導料は別に算定できない。ただし、カンファレンスを行う場合にあっては、この限りでない。

 通知
(1) 在宅患者訪問褥瘡管理指導料は、在宅褥瘡管理に係る専門的知識・技術を有する在宅褥瘡管理者を含む多職種からなる在宅褥瘡対策チームが、褥瘡予防や管理が難しく重点的な褥瘡管理が必要な者に対し、褥瘡の改善等を目的として、共同して指導管理を行うことを評価したものであり、褥瘡の改善等を目的とした指導管理のための初回訪問から起算して、当該患者1人について6月以内に限り、カンファレンスを実施した場合に3回を限度に所定点数を算定することができる。なお、当該指導料を算定した場合、初回訪問から1年以内は当該指導料を算定することはできない。

(2) 重点的な褥瘡管理が必要な者とは、ベッド上安静であって、既にDESIGN-R2020による深さの評価がd2以上の褥瘡を有する者であって、かつ、次に掲げるアからオまでのいずれかを有する者をいう。

ア 重度の末梢循環不全のもの

イ 麻薬等の鎮痛・鎮静剤の持続的な使用が必要であるもの

ウ 強度の下痢が続く状態であるもの

エ 極度の皮膚脆弱であるもの

オ 皮膚に密着させる医療関連機器の長期かつ持続的な使用が必要であるもの

(3) 在宅褥瘡対策チームは、褥瘡の改善、重症化予防、発生予防のための以下の計画的な指導管理を行う。

ア 初回訪問時に、在宅褥瘡管理者を含む在宅褥瘡対策チームの構成員の他、必要に応じて当該患者の診療を行う医療関係職種が患家に一堂に会し、褥瘡の重症度やリスク因子についてのアセスメントを行い、褥瘡の指導管理方針について、カンファレンス(以下「初回カンファレンス」という。)を実施し、在宅褥瘡診療計画を立案する。

イ 初回カンファレンス実施後、評価のためのカンファレンスの実施までの間、在宅褥瘡対策チームの各構成員は、月1回以上、計画に基づき、適切な指導管理を行い、その結果について情報共有する。

ウ 初回訪問後3月以内に、褥瘡の改善状況、在宅褥瘡診療計画に基づく指導管理の評価及び必要に応じて見直し(以下「評価等」という。)のためのカンファレンスを行う。2回目のカンファレンスにおいて評価等の結果、更に継続して指導管理が必要な場合に限り、初回カンファレンスの後4月以上6月以内の期間に3回目のカンファレンスにおいて評価等を実施することができる。なお、3回目のカンファレンスでの評価等は、2回目のカンファレンスの評価等の実施日から起算して3月以内に実施しなければならない。

(4) 初回カンファレンス及び2回目以降のカンファレンスは、関係者全員が患家に赴き実施することが原則であるが、以下のいずれも満たす場合は、ビデオ通話が可能な機器を用いて参加することができる。

ア 当該カンファレンスに、当該保険医療機関から在宅褥瘡対策チームの構成員として複数名参加すること

イ 当該保険医療機関の在宅褥瘡対策チームの構成員のうち、1名以上は患家に赴きカンファレンスを行っていること

(5) (4)において、患者の個人情報を当該ビデオ通話の画面上で共有する際は、患者の同意を得ていること。また、保険医療機関の電子カルテなどを含む医療情報システムと共通のネットワーク上の端末においてカンファレンスを実施する場合には、厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に対応していること。

(6) カンファレンス及び月1回以上の指導管理の結果を踏まえ、在宅褥瘡対策チームにおいて別紙様式43又はこれに準じた在宅褥瘡診療計画を作成し、その内容を患者等に説明するとともに、診療録に添付すること。

(7) 「注1」について、当該保険医療機関以外(公益社団法人日本栄養士会若しくは都道府県栄養士会が設置し、運営する「栄養ケア・ステーション」又は他の保険医療機関に限る。)の管理栄養士は、当該保険医療機関の保険医の指示に基づき、管理指導を実施すること。

(8) 「注1」については、初回カンファレンスを実施した場合に算定する。

なお、初回カンファレンス以降に在宅褥瘡対策チームの各構成員が月1回以上、計画に基づき行う適切な指導管理については、区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)、区分番号「C001-2」在宅患者訪問診療料(Ⅱ)、区分番号「C005」在宅患者訪問看護・指導料又は区分番号「C005-1-2」同一建物居住者訪問看護・指導料、区分番号「I012」精神科訪問看護・指導料(Ⅰ)(Ⅲ)、区分番号「C009」在宅患者訪問栄養食事指導料、訪問看護基本療養費(Ⅰ)(Ⅱ)、精神科訪問看護基本療養費(Ⅰ)(Ⅲ)を算定することができる。

(9) 「注2」については、褥瘡の指導管理のために患家に訪問して行われる初回カンファレンスのほか、2回目以降のカンファレンスを患家で行った日に、当該カンファレンスとは別に継続的に実施する必要のある訪問診療、訪問看護、訪問栄養指導を併せて行う場合には、区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)、区分番号「C001-2」在宅患者訪問診療料(Ⅱ)、区分番号「C005」在宅患者訪問看護・指導料又は区分番号「C005-1-2」同一建物居住者訪問看護・指導料、区分番号「C009」在宅患者訪問栄養食事指導料、区分番号「I012」精神科訪問看護・指導料(Ⅰ)、(Ⅲ)、訪問看護基本療養費(Ⅰ)、(Ⅱ)、精神科訪問看護基本療養費(Ⅰ)、(Ⅲ)を算定することができる。また、当該保険医療機関と特別の関係にある訪問看護ステーションによる場合においても、算定することができる。ただし、当該保険医療機関が訪問看護を実施している訪問看護ステーションと連携する場合は、当該保険医療機関において、訪問看護に係る費用を算定できないものとする。なお、当該保険医療機関及び継続的に訪問看護を実施している訪問看護ステーションに適切な在宅褥瘡管理者がいない場合において、褥瘡ケアに係る専門的な研修を受けた看護師が所属する保険医療機関等と共同して行った場合は、区分番号「C005」在宅患者訪問看護・指導料の3、区分番号「C005-1-2」同一建物居住者訪問看護・指導料の3、訪問看護基本療養費(Ⅰ)のハ又は訪問看護基本療養費(Ⅱ)のハのいずれかを算定することができる。

(10) (8)、(9)の算定に当たっては、カンファレンスの実施日、DESIGN-R2020による深さの評価及び(2)のいずれに該当するかを診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。

C014 外来在宅共同指導料

1 外来在宅共同指導料1 400点

2 外来在宅共同指導料2 600点

注1 1については、保険医療機関の外来において継続的に診療を受けている患者について、当該患者の在宅療養を担う保険医療機関の保険医が、当該患者の同意を得て、患家等を訪問して、在宅での療養上必要な説明及び指導を、外来において当該患者に対して継続的に診療を行っている保険医療機関の保険医と共同して行った上で、文書により情報提供した場合に、患者1人につき1回に限り、当該患者の在宅療養を担う保険医療機関において算定する。

2 2については、注1に規定する場合において、外来において当該患者に対して継続的に診療を行っている保険医療機関において、患者1人につき1回に限り算定する。この場合において、区分番号A000に掲げる初診料、区分番号 A001に掲げる再診料、区分番号A002に掲げる外来診療料、区分番号C000に掲げる往診料、区分番号C001に掲げる在宅患者訪問診療料(Ⅰ)又は区分番号C001-2に掲げる在宅患者訪問診療料(Ⅱ)は別に算定できない。

 通知
(1) 外来在宅共同指導料1又は外来在宅共同指導料2は、保険医療機関の外来において継続して4回以上受診している患者について、当該患者の在宅療養を担う保険医療機関の保険医が、当該患者の同意を得て、患家等を訪問して、在宅での療養上必要な説明及び指導を、外来において当該患者に対して継続的に診療を行っている保険医療機関の保険医と共同して行った上で、文書により情報提供した場合に、患者1人につき1回に限り、それぞれの保険医療機関において算定するものである。

(2) 外来在宅共同指導料は、患者の家族等在宅での患者の看護を担当する者に対して指導を行った場合にも算定できる。

(3) 外来から在宅への移行に当たって、在宅での療養上必要な指導を行うために必要な看護及び栄養管理の状況等の情報を当該患者及び家族等に別紙様式52を参考に文書で説明し、必要に応じて、治療等を担う他の保険医療機関のほか、訪問看護ステーション、介護施設、市町村等と共有すること。

(4) 行った指導の内容等について、要点を診療録等に記載し、又は患者若しくはその家族等に提供した文書の写しを診療録等に添付すること。

(5) 外来在宅共同指導料は、在宅での療養を行う患者が算定の対象となり、他の保険医療機関、社会福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム又は高齢者の居住の安定確保に関する法律第5条第1項に規定するサービス付き高齢者向け住宅その他施設等に入院若しくは入所する患者については、対象とはならない。

(5) 外来在宅共同指導料は、外来において当該患者に対して継続的に診療を行っている保険医療機関と在宅療養を担う保険医療機関が特別の関係にある場合は算定できない。

(6) 診療報酬明細書の摘要欄に、共同指導を行った者の属する保険医療機関の名称及び年月日を記載すること。

(7) 外来在宅共同指導料の共同指導は、外来において当該患者に対して継続的に診療を行っている保険医療機関と当該患者の在宅療養を担う保険医療機関等の関係者全員が、患家において実施することが原則であるが、ビデオ通話が可能な機器を用いて共同指導した場合でも算定可能である。ただし、この場合であっても、当該患者の在宅療養を担う保険医療機関の保険医は、患家に赴き共同指導していること。

(8) 当該指導において、患者の個人情報を情報通信機器等の画面上で取り扱う場合には、患者の同意を得ること。また、厚生労働省の定める「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」等に対応していること。

(9) 情報通信機器等の運用に要する費用については、療養の給付と直接関係ないサービス等の費用として別途徴収できる。

(10) 外来在宅共同指導料2を算定する場合には、区分番号A000に掲げる初診料、区分番号A001に掲げる再診料、区分番号A002に掲げる外来診療料、区分番号C000に掲げる往診料、区分番号C001に掲げる在宅患者訪問診療料(Ⅰ)又は区分番号C001-2に掲げる在宅患者訪問診療料(Ⅱ)は別に算定できない。